見出し画像

ナビの闘病日記 まとめ


ナビの闘病日記を読んでいただき、ありがとうとざいました。
長々と日々の彼女の様子を記録しましたが、結局どうなの?ということで、まとめてみました。

■抗がん剤治療

犬の悪性リンパ腫は治療をしないと1ヶ月で死に至る病であり、治療を否定する余地はない。ただし、完治することはなくうまくいって寛解、平均余命は1年である。また、副反応と費用は覚悟する必要がある。

抗がん剤は、分裂する細胞を攻撃することでリンパ腫の増殖を抑制する。成長期を終えても体内で分裂を繰り返す細胞は、発毛、消化器官、そして脊髄などである。その結果、副反応として消化器毒性と脊髄抑制を発症する。ただし、犬の場合は脱毛などの発毛関連の副反応はほとんどないようである。消化器毒性は食欲不振、下痢などの症状が、そして脊髄抑制は、白血球数が減少し細菌に対する免疫力が低下することで、最悪の場合は細菌感染による敗血症を発症して死に至ることもある。従って、期間中は抗生物質を常に服用しなければならない。

費用は医療費が約100万円、ただしアニコム動物保険に加入しているので、もしも未加入であれば、さらに30万円ほどはかかっている。ナビの場合は、幸い大きな副反応がなかったので、この程度で済んだが、副反応の治療が加わるとさらに費用が嵩むことになる。以前、Webでは200万円という金額を見た記憶がある。

■副反応

ナビの場合は、幸いにも消化器毒性のみの副反応だった。脊髄毒性もあり白血球数は大幅に減少したが、細菌感染などによる病的症状はなかった。また、消化器毒性も食欲不振のみで、下痢などの症状がなかったことも幸いである。

■食欲不振

もっとも軽い副反応だったとはいうものの、食欲不振は家族への心的負担は、それなりにある。昨日までガツガツと食べていた食事を出して、「なにこれ?」という表情で振り向かれると、がっかりしてしまう。実際に私は胃炎を発症し、通院することになった。

■食事

食欲不振になったナビへの食事が今回の彼女の介護の最大の問題だった。
単純に順を追って、その変遷をまとめてみると、以下の通りである。なお、量は目安であり、結構ばらつく。

(1)市販のドライドッグフード(朝100g、昼20g、夕100g)
(2)鶏肉、あるいは鹿肉と野菜の茹でもの(朝400g、昼300g、夕400g)
(3)(2)を肉と野菜に分ける。また、肉に馬を加える。
   (朝:肉200g野菜100g、昼100g野菜100g、夕:肉200g野菜100g)
(4)朝:鹿肉100g野菜100g、昼:馬肉100g K9 40g、夕:鳥ミンチ200g、
   野菜100g 
  (K9 : K9ナチュラル フリーズドライ ラム&キングサーモン・フィー
   スト)
(5)朝:牛肉80g鳥もも肉70gかぼちゃとさつまいものペースト100g、
   昼:鳥もも肉80g、
   夕:牛肉80g鳥もも肉70gかぼちゃとさつまいものペースト100g
(6)(5)の昼を鹿肉ミンチの団子70gに変更
(7)ドライドッグフード復活(ただし、腎臓機能不全となり腎臓療養食)
   朝100g、昼20g、夕100g

最終的なドライドッグフードの復活までの食べてくれた期間は(5)(6)で、約2ヶ月、次が(3)、(4)で約1.5ヶ月、(2)が約1ヶ月、(1)が約1ヶ月である。結果的にはドライドッグフードを食べなくなった時点から(5)(6)を選択していてもよかったのかもしれないが、なにせ牛肉は高価である。2ヶ月間は100g 198円のオージー・ビーフのこま切れを探して買っていた。

また、4回目の抗がん剤は消化器毒性がきついようで、必ず約1週間はひどい食欲不振になるが、深く悩まずにトッピングなどで食べるだけ食べさせた上で、病院に相談しながら対処療法で乗り切ればいい。時期を過ぎれば必ず回復する。

さらに、ドライドッグフードを食べなくなってからは肉を直接与えることになり、これがナビの腎臓に負担をかけて腎臓機能障害になったのかもしれないという懸念もある。しかし、加齢によるものかもしれないし、他に打つ手はなかったことから、結局は必要悪だったと言わざるを得ない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?