バイクライドの風景_#27 (コキアーズ)
ナビの朝の散歩コースに10本のコキアが植えられていた。
私たちは、この10本のコキアたちを親しみを込めて「コキアーズ」と呼んで、その様子を観察することにした。
そして、ある日「コキアーズ」は2本がメンバーから外れ、8本になってしまった。
この頃からナビは猛暑に耐えられず、「コキアーズ」が植えられている畑まで歩くことができなくなってしまった。そして、私たちの観察も中断することになったのだった。
しかし「コキアーズ」の様子が気になった私は、散歩がてら畑まで様子を見に行った。
そこにはすっかり茶色になってしまった「コキアーズ」が寂しそうに並んでいた。この茶色が紅葉の前兆だとはとても思えず、この先の「コキアーズ」がどうなるのか心配になったのだった。
ちょうどその頃、自転車で河川敷を走っている際、川にかかる国道2号線の橋を東に渡った先にたくさん植えられているコキアに遭遇した。そこは地域の方が世話をしていると思われる花壇だった。
近くの畑に植えられている「コキアーズ」とは異なり、とても元気そうな緑色の葉をつけている。
そして本日、もう一度近くの畑まで観察に行ってみると….、
そこには「コキアーズ」の姿はなかった。
おそらく枯れてしまって、処分されたのだろう。妙に悲しい気持ちなってしまった。
さて国道2号線脇の花壇に植えられた「コキアーズ」はと言うと….、
他の樹木に先駆けて、すっかり鮮やかに紅葉していた。いずれイチョウや紅葉も紅葉の時期を迎えて、美しい街角の風景となるのだろう。
コキアといえば、国営ひたち海浜公園などが有名だが、まさか自分の身近なところで今回のように思い入れることになろうとは思わなかった。
先日記事にしたザクロといい、今回のコキアといい、最近は以前に比べて植物への関心が高くなった気がする。いや植物に限らず、周囲への関心が高くなった。もしかするとこれも年齢を重ねた結果なのかもしれない。
周囲に関心を持つだけの心の余裕が持てるようになったのだとすると、とてもありがたいことだ。
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