フィクションの形を借りることでタブーに触れた展開に脱帽!
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Hey! What's up people~!? 鎌田です。日本古来の神様とか天皇家にまつわる歴史ミステリーとなっておりまして、なかなか楽しめました。賛否両論あるテーマに果敢に切り込んでいる辺りは興味深かったです。
本書はkindle 専用の書籍ということで、編集者としてそういった小説の流通に興味をもっていたので構成をみていくと要所要所に写真とか図表がふんだんに使用されています。
カラー写真も多いので、この辺りは電子書籍ならではですね。カラー写真が使われているというところでは、史実と虚構をうまく取り混ぜた展開もなっていて、純粋な歴史ミステリー小説というよりは、むしろグラハムハンコックの書籍を想起せずにはいられませんでした。
著者が伝えたい日本の古代史と神道についての秘密と謎を、フィクションの形を借りることでドキドキしながら読めるエンターテインメント作品になっており、やはりテーマがテーマだけに多少なりとも日本とイスラエルのタブーに触れています。
このフィクションという前提がなかったのなら、ここまでの内容にまで踏み込んで書けなかったでしょう。著者の真意について想像でしたありませんが、こうしたやり方はマネしたいなと思いました。
それはさておき小説としてもかなり完成度は高く、テンポのよさはエンターテインメント作品として優れています。
ただし、ダビンチコードと比べるとテーマは日本人だけに本書に軍配があがりますが、小説としてのエンターテイメント性ではダビンチコードの方が洗練されている印象です。
ある意味、完成され過ぎて映画化意識したストーリーだなと商業臭さも感じるので個人的に本書のような作品がもっと世の中に出てきたらいいのになと思いました。
物語は、音信普通だった父が殺されて警察から確認を求められたことから始まります。父の残した謎を解明すべく日本を訪れ物語は進行します。
あくまで編集者目線ということでお楽しみは読んでからということにさせていただきます。しかし作中の謎や、謎を解く過程で取り上げられた話などは実在する場所であったり、誰でも資料を確認できる事実から引用されており物語に引き込まれていきます。
少し残念だったのは小説としてみれば、表現が独特で感情移入しにくいと感じたり、誤字脱字も少なからずあったので、kindle版ということですから改訂に期待しつつも次回作も期待しております。
またお会いしましょう!
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