「逆説」のモデルが勝ち残る時代! ビジネスモデル2.0図鑑
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Hey! What's up people~!? 鎌田です。それでは編集者目線で気になった本をあなたにご紹介させていただきたいと思います。
今回はこちら「ビジネスモデル2.0図鑑」です。
私の運営するマガジン「言の葉を綴じる杜」では、読んで欲しいセグメントやアバターについて、自分の家族であると定義しています。もちろん私と似たような体験をしている人にも「あっ!こういう本もあるのか」と知ってもらう機会になれば良いと思っています。
これまでに事業をいくつも立ち上げてきたなかで、いくつかは失敗してきました。
要因はいくつもありますが、セオリーなんてものはないというのが率直な感想です。
このように「定説」が通用しない時代に、うまくいっているビジネスモデルにはどんな共通点があるのか今一度、調べるべく本書を手に取ってみました。
本書では、アメリカのAmazonGo、中国の芝麻信用(ジーマしんよう)などの海外の事例から、タイムバンク、ZOZOSUITなどの少し前に注目されていたサービスを始めとした、100の事例を図解にした上で、すべてを同じフォーマットで比べて、その「すごい仕組み」を学べる良書となっています。
著者自身が述べているのが「ビジネス食わず嫌いの人」にこそ読んで欲しいといっておられます。
私はビジネスモデルや新規事業などばかり考えてきたので、逆説的にクリエイターよりでビジネスを俯瞰したときの発想に興味を持ちました。
ずっと企業が永続できるビジネスモデルなんて存在はしませんし、規模が小さければピボットや規模が大きければMAや新規事業などで変化を与えることができます。
本書では生き残るビジネスモデルとして「逆説の構造」「八方よし」「儲けの仕組み」が説明されています。
この「八方よし」とは近江商人の「三方よし」から来ているのだと思いますが、ステークホルダーが増えた現代では全方位に気を使いましょうなんてことになっています。
「逆説の構造」では、フレームワークを起点から定説をとらえて、逆説を生み出し、起点と逆説を組み合わせるという構造になっていました。
この考え方は面白いですね。私は積み上げ式に検証するタイプで職域が違えば手法も変わってくるから、とても勉強になりました。
また、このフレームワークに落とし込むことで分析も容易になり、投資家などに説明するときにも役立ちそうですね。「非常識」をいかに実現するか?これは私にとってもテーマだったです。
昔、サラリーマンをさせていただいていた会社では「常識を疑え」が社是で、そのDNAは今も私の中に息づいています。
それなのに己の職域が、新規事業の立ち上げとかマーケティングだったので、私は積み上げ式で常識の範囲内でしか発想してこなかったことに気づきました。
さらに本書では踏み込んで「逆説」だけでは感動するビジネスモデルは誕生しないと説きます。
なるほど、問われる要件が増えるわけだから、ソーシャル、クリエイティブ、ビジネスのそれぞれを円として重ね合わさった部分がこれからの生き残るビジネスモデルとなるということなのでしょう。
だからこそのソーシャルの社会性において考えるのが「八方よし」といことなのだと腑に落とした次第でございます。
大変に複雑になったものだと思うかもしれないのですが、実はシンプルな仕組みでよね。
それを難しくさせているのが、資本主義のカタチが変異していく時代にあるからであって「考え方」を理解してしまえば、行動力さえあれば水平展開をできると思います。
これからの決算書には税務署用と社外説明用の2つの決算書があると良いですね、裏帳簿という意味ではなくて、「無形資産」や「時価総額」なども加えてしかるべきかもしれないなと本書を読んでいるうちに着想しました。
数字を読むのは簡単ですが、逆に数字でないところは難しいかもしれませんね。
これからの経営者は同時に「表現者」でなくてはならないのかもしれないと、ふと思いました。
今回は以上となります。
それではまたお会いしましょう!