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自然栽培もアグリハックのフレームワークで収益倍増

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Hey! What's up people~!? 鎌田です。前回は私の法人で取り組んだ自然栽培についてご紹介しました。

今回のセミナーが初めてだよって方のために説明しておきますと、この自然栽培って明確な定義はありませんが一般的には、肥料と農薬をつかわない栽培のことを指します。

これだけでは慣行農法から引き算をしただけで、単に収益性に劣った農業しか実現できません。そこで植物と土の本来持つ力を引き出す栽培手法を用いることで、自然に負荷をかけることのないサスティナブルな栽培方式をするわけです。

自然栽培では、例えば国で安全だと言われている登録農薬も全く使いません。もちろん化成肥料も使いません。有機肥料と言われる家畜の糞尿などの動物性有機堆肥、あるいは植物性有機肥料、有機物由来の防除・消毒剤、育苗土への肥料なども使わないんですね。

農家している人なら、きっとマジかよって思いますね。なんのマゾプレイですかと。しかし、アグリハックのフレームワークで取り組んでみたところ、一定の成果をあげたので共有させていただきました。

最初に結論を要約すると、自然栽培はそんなに難しい話ではないということです。古代に狩猟民が採集民にピボットして定住生活を手に入れたときが最初の農業であって、18世紀に農業革命が起きるまでずっとやってきたわけです。

この図を見ていただいたら穀物栽培のあいだにクローバーとカブの栽培が入ってきていますね。

クローバーは空中の窒素を土壌中に固定して、土地がおとろえるのを防いでくれます。またカブは深~くに根を伸ばすので土を耕す効果があります。この技術によって休閑期を設けなくても連続して畑を使うことができるようになりました。

そしてクローバーとカブは家畜のエサにもなります。これがおっきかったと思いますね。それまでは冬に家畜へあげるエサがなくて泣く泣く屠畜したいたものを冬をまたいで飼育することができるようになったわけです。

この時の技術ってつまりは輪作を軸にノーフォーク農法で軽い土質の地域以外では牧草栽培期間を長くした改良穀草式農法が採用されました。

この技術の導入によってこれまで栽培後に一度は土地を休める必要があったのに、栽培牧草と放牧の相乗効果によって穀物を栽培したら冬にカブ栽培して、そして牧草栽培と連続して土地を利用できるようになったわけです。今の言葉でいうならブラック農法ですよね。

このような農業では、より集約された労働力と広い耕作単位が必要なので、効率的な農地利用を行う囲い込みが進めらてきました。かつてはこの農業革命の誕生によって農村で職を失った農民が都市に流入して、工場労働者となったと教わった方もいらっしゃると思います。

しかし現在ではこの農業革命によって労働サイドでの効率化は実現されていないことが分かっています。より多くの労働力が農作業に必要とされたので産業革命に必要な労働力は直接、農村から移動したというよりも、その労働力は全体的な人口増加によってもたらされたと結論付けられています。

1798年に、イギリスの経済学者マルサスが「人口論」を発表しました。これは人口増加に食料生産が追いつかないことを示唆するもので当時のヨーロッパ社会に大きな衝撃を与えることになりました。しかし、このマルサスの理論は、「資本論」のマルクスにケチョンケチョンに批判されました。

マルクスは過剰人口が問題の本質ではないと、資本主義社会において資本の作用による富の分配の不平等こそが貧困の原因であるとして、さらには土地はまだまだあって耕作面積はまだまだあると。要は開墾したらええやんってことですね。

そして食料生産のほうも技術の進歩にはまだまだ余地があるとしては社会主義の原理でもってマルサス人口論を批判しました。

一方で資本主義経済論のケインズは、最初こそマルサスを支持していましたけど、資本主義による市場原理の導入とか輸送技術の進歩によって人口と食料の問題は解決されると結論付けて人口論を一蹴しました。

当時の世界で経済学の二大潮流ともいえるところから批判されたマルサスの人口論はマイノリティな主張となりました。この200年ほどは経済学的には全く評価されることもなく影をひそめていたわけです。

しかし、世界の人口増加は再び問題となっています。そろそろ地球の生産力の限界が見えてきたからです。今世紀になると、マルサスの主張したことの妥当性が再認識されるようにまでなってきました。

社会主義経済は失敗だったと言えるでしょうし、資本主義経済だってぐらついていますよね。だから新しい経済システムの模索が始まっています。なぜ農業の話にこんな経済学の話を持ち出したかというと化学肥料の発明と人口爆発は密接な関係性があるからです。

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またお会いしましょう!

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