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未経験から旅館業にチャレンジ。3年で旅館ぬしやの支配人に。

東京から一番遠い町、島根県江津市にある旅館ぬしやの支配人にインタビューしてきました!

どのような想いで支配人業務をしているのでしょうか?
早速質問に答えていただきました。

女将塾には未経験で入社されたんですね。

はい。前職では営業、接客、介護などいろいろ経験しましたが、旅館業は未経験でした。
ちょうど子育てがひと段落したので、新しい挑戦をしたいと思って入社しサービススタッフを始めました。
入社した当初はスタッフが5人程度しかおらずお客様もそこまで多くない状況でした。

まずはお部屋のセットから始めて、お食事出しや予約管理、調理場との連絡など徐々に業務の幅を広げていきました。
マルチタスクで様々な業務を経験してきました。

マルチタスクと聞くと大変なイメージがあるのですが、実際はどうでしょうか?

大変ではありますが、融通を利かせやすいのはメリットです。
例えばスタッフの誰かが急に病気になったり、お客様に緊急対応したりする場合でも旅館を回すことができます。

私は、スタッフを育成するときにもマルチタスクができるスタッフに育てるのを心がけています。

旅館業は難しいイメージがありますが、意外と他の職業での経験が生きます。
旅館業自体は未経験でも、事務職の経験は予約管理に活かせますし、接客経験はお食事出しなどのサービスに活かせます。
苦手なことがあったとしても挑戦してみてほしいです。
スタッフ一人ひとりに得意不得意があるのは当たり前なので、そこはチームで支えあっています。

未経験でも十分入り込めます。そして女将塾では志があればステップアップできます。

ステップアップについて、支配人の考えを教えてください。

「スタッフ一人ひとりがどうしたいか」希望をかなえていきたいです。

女性は特に仕事と子育ての両立が大変です。
私も前職の時に子供を三人育てましたが、仕事が忙しくほとんどほったらかし状態でした…帰宅してご飯を用意したらまた仕事に行ったり、上の子に下の子の面倒見てもらっていたりしていて、子供たちにはかわいそうなことをしたなと今でも思っています。

だから自分ができなかった分、旅館のスタッフにはキャリアも子育ても充実させてほしい。その両立を助ける側になりたいです。
子育て中の社員には、シフトを調整したりライフスタイルにあった働き方を提案したりしています。[1]


スタッフとコミュニケーションをとるうえで、大切にしていることは何かありますか?

話し合いの機会を頻繁に設け、細かいことでも解決するようにしています。支配人をして3年が経ちましたが、スタッフにはモチベーション高く働いてほしいという思いは変わらないです。
仕事内容や時間帯などの要望はできるだけ解消するように普段から意識しています。

あとは、旅館の外部でも、お食事で提供している食材の生産者に直接会いに行って、話を聞いたりもしています。
生産者の想いを引き受けて、どういう料理を出すか、どの食材を使うかを考えるのはとてもやりがいを感じます。

支配人の仕事を通じて旅館の内外に仲間を増やしていけるのがとても楽しいです!私が支配人として働く一番のモチベーションになっています。

支配人の仕事で一番大変なことは何でしょうか?

お客様にくつろいでいただけるように、精いっぱいのおもてなしをすることです。時には責任者として頭を下げて謝ります。

お客様に精いっぱいのサービスをしていても、お客様に不満に思われたり、ミスが出たりすることはあります。
それでもチェックアウトの時には笑顔で帰っていただけるように対応しています。
ぬしやは全9室の小さな旅館である分、お客様一人ひとりに対するサービスの質が重要です。
スタッフにはいつも「気づきを持ってお客様に対応しよう」と言っています。お客様に関する情報を集めて、スタッフ同士で共有し、チェックアウトまで楽しんでいただけるように全員で尽力します。
いざとなったら私がなんとかするので、スタッフには臆せずどんどんチャレンジしていってほしいという気持ちです。

女将塾の強みは何だと思いますか?

一つは、トライアル&エラーの精神が浸透していることです。

私もたくさんミスしてきましたが、ミスするたびに必ず何か学びを得てきました。
ミスだと思っていたことが実はミスでなかったり、逆にお客様に喜んでいただけたりということもあったので、やってみて初めて気づくことがたくさんあります。

今は若手スタッフに新しい仕事を任せて、どんどん主体的に進めてもらえるようにサポートしています。
性別や社歴は関係なく、女性スタッフでも浴衣の柄やデザインの改良など、女性ならではの視点からサービスの提案をしてもらっています。
スタッフがやる気をもって主導して進めていく様子を見るととてもうれしいです。

二つ目の強みは、小さな旅館が孤立せず、グループとして連携を保てる仕組みだと思います。
定期的なミーティングはもちろんのこと、普段から他施設や本社とメッセージグループでやりとりできるので、何かあったらすぐに相談し意思決定できます。
また、他の施設で評判がよかった取り組みなどはすぐにぬしやでも取り入れるようにしています。
グループ内でやりとりできるのでとてもありがたいです。



[1] 子育て中の社員のインタビュー記事はこちら(弊社HPより)
https://okamijuku.com/recruit/interview/