挙手で進む授業

私は、初任の時から違和感を抱いていることがあります。それは、「挙手で進んでいく授業」です。今回は、この授業の違和感を言葉にして自分の中の理解も深めていこうと思います。ぜひ、読んでくださるあなたも一緒に考えてみてください。そして、ご意見ご感想をくださると私の学びも深まります。よろしくお願いします。

挙手で進む授業の問題点
私は、1年目2年目と挙手で進む授業に違和感をもちながらも挙手で授業を進めていました。(今も全くしていないわけではありません。)
それはどういった違和感かというと、

①自分の考えを書く時間が手を挙げて発言までの時間と限られてしまう。
②手を挙げなくても授業は進んでいく。
③正解発表の場となり間違いが悪となる

この3つが挙げられます。

まず①について詳しく話そうと思います。
授業の中で問いがあり、それに対して自分の考えを書くとします。そこでよく先生は言います。「では、書く時間を10分あげます。その後に発表してもらいます。では、始めてください。」
先生としては、「自分の考えはこのぐらいの時間でもってもらって、考えきれていなくてもその後の発表で、友達の意見を聞いて納得してもらおう。そこで理解してもらおう。そして最後の振り返りで変容したり、新たな考えに気づけていればいいかな。」という考えです。しかし、子供からすると「あとちょっとで書ききれそう!」「もう少し考えたいのに。」「早く終わってやることない。」など進度は様々です。そんな中で、「はい。では書く時間はそこまでです。鉛筆を置いてください。話を聞くときはその人の方を見ます。あ、〇〇さんちゃんと話を聞きましょう。」とか「早く終わったなら教えてあげよう。」になってくるんです。それは無理があるでしょうというのが、私の違和感です。

②について
さあ、手を挙げて発表の時間となりました。そこで話を聞いている人、学習しようとしている人はどれだけいるでしょうか。(ここは先生方の指導力にも関わってくるかもしれないので断言するのはとても怖いですが、、、)
しかし、職員会議など大人数で話し合っているときに、その人のことを見て反応しながら聞いている人って非常に少ないですよね。それと似た現象が教室でも起こっていると考えます。手を挙げなくても進んでいくんです。あの人がどう考えていようと、自分はこの考えをもったんだからもうその時点でその子の学びは途切れているような気がします。そして、反応がないと先生はこう言います。「反応しよう。へ〜とかなるほど!とか。」すると子どもたちは「なるほど!」とだんだん反応するようになります。しかし、先生が「何がなるほどなの?」と聞き返すと、「わからない。」こういうことになってくるのです。手を挙げることが全てではないですが、自分の考えを伝えてそれに対して質問をされることで考えは磨かれると考えます。しかしこの授業スタイルだと伝えなくたって、聞いていなくたって授業は終わってしまいます。

最後の③について
手を挙げて発言するというのは非常にハードルが高いことです。なぜなら先生が子どもから間違えた発言があった時「あー〇〇さんはそう考えたんだね。んー、どうかな他に考えた人いるかな。」とあまりにも的外れな回答だと受け流しながら、次の発表者(しかも勉強が得意な子や机間指導で見つけておいた子)を決めるようなことが始まるからです。これについてクラスのみんなで話し合おうとか、なぜこのような考えをしたのだろうとかしだしたら授業は終わりませんから、仕方のない発言だと思います。そして、取り上げられなかった子供は「あ、自分は間違えてたんだな。」で終わってしまうのです。そこからやる気を出せ、正解を聞いてやり直そうだなんて到底できるわけがないのです。

じゃあどうするの?ですよね
そもそも挙手で進める授業は教師主導の自分で学んでいく授業ではないと考えます。自分で学んでいく授業にするためには、自分の考えをもった時点から外に広げることだと考えます。どういうことかというと、
?をもつ→自分の考えをもつ→立ち歩いて交流→自分の考えに戻る
です。交流の中では、「質問」を大事にして進めます。そして質問されたことから考えたことや、クラスの仲間の考えを聞いて納得したことなどどんどんノートにメモをしていきます。そして、自分の中でもう一度自分の考えと向き合いたいと思ったタイミングでもう一度自分の席に戻り、考え直します。このプロセスを踏むことで、自ら学びを獲得しに行動することができています。この流れを定着させるために今は口酸っぱく「たくさんの人と交流して自分の考えを磨こう。」と授業中に伝えています。

さて、今回は挙手で進む授業の違和感について書きました。いかがだったでしょうか。言葉が足りないところも多いと思いますが、今私が考えていることを思い切って表現しました。
読んでくださりありがとうございました。

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