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サンタさん

サンタさんをいつまで信じていたか。

私は3つ違いの妹がいる。 サンタさんにお願いするプレゼントをチラシで選ぶのが12月の楽しみだった。 
小学生の中学年以上になると、おませな子たちは「サンタさんはいない」と言い出しはじめる。バラの包装紙に包まれているプレゼントに違和感を感じではいたが、どこかまだサンタさんを信じていたかった。 ある年いつものようにチラシでプレゼントを選んでいると突然母に「妹ちゃんはまだサンタさんのこと信じてるから、いないなんて言わないでね」と念を押された。 「お隣の○○くんはまだサンタクロース信じてるんだって」
私もまだ信じてたし信じたかったのに、お姉さんは分かってるでしょといわんばかりに現実を突きつけられた。
その年、妹はサンタさんに手紙を書き、明らか母の字のお返事をもらい喜んでいた。気持ちを押し殺す自分がいた。 私だって手紙を書きたかったし、返事をもらいたかったんだよー。
下の子は手をかけてもらえてないと羨ましがられることが多いが、姉には姉の苦労があり、強制的に大人側に押しやられていくのだ。 ちょっとくらい写真が多くたって許してほしい。

この時期がくるといつも思い出し、すこし胸が締めつけられる。 子供でいられた妹に嫉妬したんだね。これからはもっと私に優しくしようと思う。 妹の夢を守った優しいお姉さんだったことは誇っていいんだな。