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【本要約】アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書

この本を一言で表すと、
『これからの人生に必要なお金の知識をすべて網羅することができる教科書』
である。

第1章 お金の計画の基本

お金の計画=「自分がお金を使って何をしたいか」

○そもそもお金とは何か

〈お金の機能〉
・「交換の手段」(欲しい物や必要なものを手に入れるための手段である)
・「価値の保存」(後で使うために貯める)
・「価値の尺度」(モノやサービスの価値をお金で表す)

マネーサプライ=世の中に出回っているすべてのお金のこと

○どうすれば「経済的に自立」できるのか

「経済的に自立した個人」になるためには「自分のお金の面倒を見るのは自分しかいない」と言うことを覚えておかなければならない

あなたのお金に関するあなたの決断が、あなたの未来を決める!!

○人生設計とお金の関係

次の項目について自分がどうしたいのか、じっくり考えておいた方がいい

・教育
・キャリア
・恋愛・結婚
・家族
・物質的な豊かさ
・老後の生活

○お金の専門家との付き合い方

ファイナンシャルプランナーや投資アドバイザーをなのる多くの人は、特定の金融機関や保険会社からお金をもらって契約している

特定の会社と繋がっている専門家のアドバイスを鵜呑みにすると、自分にとって本当に必要なものが選べないと言う事態になってしまう。

完全にフリーで働いているお金の専門家はたくさんいる。
彼らは、自由な立場であなたが本当に必要としているものを教えてくれるだろう。

○一生お金に困らない生き方

お金の計画を立てよう!

⭐︎お金の計画の要素
・支出
・収入
・貯金
・借金
・安心

○自分の資産状況はそどうすればわかるのか

個人のバランスシート」を作ることで把握することができる。以下参照


○お金を社会に還元する
少額でもいいので慈悲活動や寄付をする

○バランスの取れた人生

本当に大切なのは喜びと幸せに満ちた意義深い人生を送ることであり、お金はその手段でしかない

⭐︎お金は手段であって目的ではない!!

第2章 お金とキャリア設計の基本


転職が当たり前になる世の中では、変化を見据えたキャリアプランが重要

○人的資本 ー「資産価値の高い人」とはー

職業をベースにしたキャリアプランを歩んでいる人は、人的資本がしっかりしていれば、勤め先が変わっても立派に通用するので、キャリアアップのための転職を望むことができる。

・おすすめできないキャリアの選択
職業と業界の両方を変える転職

キャリアに関するトレーニンングは、就職したらそこで終わりではなく、働く限りはずっと続けて行かなければならない

○人を雇うメリットとリスク

従業員が生み出す価値>従業員を雇うコスト』出ないと人を雇う意味はない

雇用主が労働者を求めること→「労働力の需要」
労働者が働き口を求めて他の労働者と競争していること→「労働力の供給」
この需要と供給のせめぎ合いによって、労働力の市場価値が決まる

○生涯所得を最大化させるために大切なこと

恒常所得仮説」→人々が生涯で使うお金は、給料などの恒常的な所得で決まる

生涯所得を決める最も大きな要素は、どんな職業を選ぶか

○何のために働くか

キャリアで成功を目指すのは、お金だけが目的ではない

仕事を選ぶときは、「好き」や適正に加えて、現実的なことも考えなければならない

仕事を選ぶときは、どの仕事、どの会社、どの業界が精神的に満足できる環境を提供してくれるのかを意識しておく!

業界や仕事によって、変化や出世の形は大体決まっている

○報酬の額はどうやって決まるのか

時給制か給料制に関係なく、報酬がある一定額よりも少ないなら、自動的に残業手当をもらう権利が認められている。反対にその一定額よりも多いのなら、残業の扱いは雇用主によって変わる。

○報酬と福利厚生の交渉の進め方

従業員にとっていいニュース
・正当な理由もなく解雇するような雇用主は滅多にいないと言うこと
・大抵の企業には従業員を守る制度があると言うこと
・職場の差別を禁じる法律があると言うこと

就職先が決まったら、自分の雇用条件を真っ先に確認する!

雇用主が考える報酬の額には幅があり、彼らはその幅の中から、ある決まった額をあなたに提示している(そして大抵の場合、幅の中の最高額ではない)。つまり、交渉の余地が残されている!

○自分に合ったキャリアの選び方

雇用の増加率が最も大きい仕事▶︎専門的で、そもそも現時点での雇用が少ない
最も雇用が多いもの▶︎給料の安い仕事

○会社選びに失敗した時の対処法

就職活動が大失敗に終わった…( ;  ; )
少なくとも、自分に向いていないこと、自分にできないことが発見できた!

円満に退社することができれば、後になって自分の助けになることもある!

○インターンシップ、メンター、レファレンス

インターンシップ・プログラムを選ぶ基準
・インターンにどんな体験を提供するかについて具体的な目標があること
・組織のさまざまな仕事を体験する機会が提供されていること

●メンター
→キャリアでの成功を体現しているお手本みたいな人
信頼できるメンターがいることはキャリアを通じて大きな助けになる

●レファレンス
→企業は新しく雇うとき、その人の能力や仕事ぶりなどを直接知る人に連絡して、履歴書の内容が正確かどうか確認することがある。その時に情報提供をする人がレファレンスである。

・理想的なレファレンス
前の職場であなたと一緒に仕事をしていて、新しい雇用主と直接連絡が取れる人

第3章 就職、転職、起業の基本

○ビジネスにおける「組織」の仕組み

・個人事業主
→ビジネスを行う最も簡単な形式、個人が1人だけでビジネスを行うと言う意味。
人を雇ってはいけないと言うわけではなく、ビジネスを「所有」するのが1人だけだと言うこと。

⭐︎個人とビジネスの間に、財務上の区別は存在しない(ビジネスの借金は個人の借金であり、ビジネスの資産は個人の資産。そして、ビジネスの確定申告は、個人の確定申告でもある。)

・ゼネラル・パートナーシップ
→2人かそれ以上の人が共同でビジネスを経営する

⭐︎個人とビジネスの間に財務上の区別は存在しない

個人事業主やゼネラル・パートナーシップのように、個人の責任とビジネスの責任を区別しない形式を「無限責任」という。

しかし、これでは個人の責任が大きすぎると言う問題があるために「有限責任」と言う形式が生まれた。
※「有限責任」の場合は、たとえビジネスが破綻しても、事業主や株主の個人的な資産は守られる。

「無限責任」と「有限責任」を組み合わせた形式を「リミテッド・パートナーシップ」と言う。これは、最低1人のパートナーが無限責任を負い、その他のパートナーはビジネスに投資した額だけ責任を負うと言う形である。

無限責任のパートナー=ゼネラル・パートナー
有限責任のパートナー=リミテッド・パートナー


代表的な有限責任の組織は、「会社

有限責任会社(LLC)は厳密な意味での会社ではないが、会社と同じような特徴をたくさん持っている。
個人事業主の形態で働こうと思っているなら、LLCを設立した方が多くの面で有利になる。

○決算書の読み方

・帳簿→会計の規則に則って記録された書類
・資産→ビジネスのために購入したもの
・負債→誰かのために払わなければいけないお金
・純資産→全ての資産から負債を引いた額
・バランスシート→資産、負債、純資産を記録した表

資産などが増えた方→「借方
お金などが減った方→「貸方

・損益計算書→ある一定の期間でどれぐらい稼いだかと言うことがわかるようになっている

あなたのビジネスが何かを売ると、
お客が払う代金はあなたにとっての「収入」、
ビジネスを行うために払うお金は「経費」と呼ばれる。

全ての「収入」ー 全ての「経費」= そのビジネスの「利益」

・取引の記録方法
現金主義会計」→支払いと商品の提供が同時に起こる取引をするとき
発生主義会計」→商品やサービスの提供と支払いが同時に起こらない取引を記録するとき

取引が記録されるのは、お金を払った日付ではなく、取引が発生した日付
取引より遅く入ってくる収入は「売掛金」
取引よりも遅く支払う支出は「買掛金」

・「キャッシュ・フロー計算書
→そのビジネスにどれくらい現金があるかがわかる書類
 経営者にとっても、株主にとっても大切な情報

○「事業計画」に必要なポイントはこれだけ

起業で一番大切なのは「ビジネスプラン

ビジネスプランに盛り込む主な要素
・製品とサービス
・マーケティング
・競合相手
・製品・サービスをどうやって届けるか
・サプライヤーと鍵となるインプット
・物流とロジスティクス
・資産調達
・認可と規制
・財務計画
・まとめ

○フランチャイズビジネス

フランチャイズ
→本部となる「フランチャイザー」と、加盟店となる「フランチャイジー」が契約を結び、加盟金(ロイヤリティ)を支払うことで商標の使用権や商品・サービスの販売権を得られる仕組み

フランチャイジーは、開業後もフランチャイザーから継続的な支援が受けられる

○副業 ー 一生食いっぱぐれない働き方

副業を始める前に覚えておいてほしいこと→LLCを設立すること
LLCは有限責任になるので、何か問題が起こった時に自分の資産を守ることができる

○不動産

不動産の種類

・住居用不動産
→一戸建てと集合住宅があり、そこに住むことになる個人や家族に売却するか賃貸に出す

・事業用不動産
→オフィスビル、ホテル、ショッピングセンターなど

・産業用不動産
→工場、倉庫、物流センターなど

不動産が個人の副業として魅力的なのは、最初の物件選びだけに労力を注げば、あとは基本的に手間がかからないから

○資金調達のやり方

・「資本」→ビジネスで使うお金
・「デットファイナンス
 →資本を手に入れる手段の一つで、借金(デット)で資金を調達すると言う意味であ    り、たいていは債券を発行し、決められた期日までに利息をつけて返済する。
・「エクイティファイナンス
 →エクイティとは資本のこと。企業が新株発行を通じて、事業のために資金を調達する。出資者がお金を返してもらうことはない。出資者が受け取るのは、会社が利益を出した時の配当金だけ。

・エンジェル投資家→スタートアップ企業に投資をする裕福な個人

○景気はどうすれば読めるのか

一般的に「経済」とは、お金、ビジネス、雇用、支出、貯蓄、投資、生産に関わる全てのことが、どう言う状態になっているのかと言うこと

⭕️良好な経済
生産、消費、貯蓄、投資の全てが活発に行われること
これらの活動は「経済活動」と呼ばれている

経済活動を州ごと、地域ごと、国ごとに分析することによって、政府が問題を早期に発見して対策を打つことが可能になる。

国の経済活動を示す最も一般的な数字が「国内総生産(GDP)」である

○「景気がいい」「景気が悪い」とはどう言うことか
😄好景気
雇用が増え、給料が上がり、人々の将来の見通しも明るくなる

😢不景気(景気後退)
失業、給料が上がらない、あるいは下がる、政府と家計の借金が増える、党派の対立が激しくなる

○国境を越えたビジネス
保護主義
→政府が国内で生産されたものを優先し、外国の製品やサービスの輸入をむすかしくする

自由貿易
→政府の規制をなくし、製品やサービスの輸出入が自由にできる制度

どんなビジネスでも、国境を越えて製品やサービスの売買をするなら、必ずこの外国為替の取引が必要になる

ビジネスが貿易で同じ通貨を使うのは、「為替リスク」を避けるため。
為替リスク
→持っている外国の通貨を自国の通貨に両替したときに、価値が下がってしまうこと

第4章 貯金と銀行の基本

○貯め方より使い方が重要?

貯金→お金を使わないこと、支出を先延ばしにすること

○どんな人でも貯まる貯金の仕方

お金が入ったら、貯金する分だけすぐに切り離し、どこか別の場所においてすぐに使えないようにする

○銀行は何のためにあるのか

・全ての銀行に共通するのは、個人やビジネスからお金を預かり、個人やビジネスにお金を貸すと言う機能
・もう一つの機能として、「貸し出し」がある
これは、個人やビジネスに銀行が期限を決めてお金を貸すことである。
住宅ローンや自動車ローンがこれに当たる

○銀行口座
銀行口座
→銀行と顧客の契約関係。
 顧客が銀行にお金を預けるのは、その方が安全で支払いなどに便利だから

○銀行以外の金融機関

・保険会社
・証券会社
・クレジットカード発行会社
・投資銀行
・プライベートエクイティ・ファンド
→富裕層、年金基金、基金、保険会社など、資金の知識も豊富な投資家からお金を預かり、運用する会社
・ヘッジファンド
→プライベートエクイティ・ファンドと同じような顧客から資金を集めて運用するが、デリファブや商品取引を駆使したりより複雑で高度な運用を行う
・商工ローン
→事業資金を貸し出す。
 銀行と違うのは視点を持たず、預金口座もないこと
・ファンドマネージャー
→金融資産を運用する専門家

○サービスと手数料

銀行のビジネス
顧客から預かったお金で2つのことをおこなっている
①顧客のお金を管理すること
②顧客から預かったお金を事業に貸し出すという仕事

○預金保険

連邦預金保険公社(FDIC)は銀行の預金を保護している。
預金以外の金融サービス(銀行で購入した投資信託や債権など)はカバーされない

○銀行にお金を預ければ安全か

銀行は、全ての預金の引き出しにすぐに応じることはできない。
しかし、今の銀行には預金保険があるため、顧客はたとえ銀行が危なくなっても、慌てて預金を引き出す必要はない

第5章 予算と支出の基本

○予算設計の第一歩

予算を立てる最初のステップは、全ての収入を支出を把握してリスト化すること

予算の立て方のコツ
・家賃にお金をかけすぎない
→年齢が上がって収入が増えれば住環境ももっと改善する
・小さな出費に気をつける
・もしもの備えを万全に

○お金の「出入り」に注目する

今から1ヶ月、毎日の出費を記録してみる
→たとえ1ヶ月だけでも、自分の支出パターンが大体見えてくる

○もしもの備え

予算を立てるときは、支出の方に「貯金」と「緊急事態」と言う2つの項目を入れた方がいい
必要なお金をあらかじめ割り当てておいた方が無理なく貯めることができる

○自動車を買う

車を所有するのは最後の手段、自動車を所有すると、登録費、税金、保険料、修理代。ガソリン代、駐車場代、優良高速道路代などのお金が必ず出て行くから
また、買うならローンではなく現金一括で買う!

○失敗しないローン返済計画

一般的に、家は、家の値段の25%ほどの貯金があれば、頭金とその他費用を払うことができる
家を買ったらそこで終わりではなく、修繕費も忘れてはいけない
家も株などの金融商品と同じように値段が上がったり下がったりするが、持ち家に住んでいる場合、配当金や利息は入ってこない

○賃貸と持ち家、どちらが得?

家を買うには、物件の代金の他にもさまざまな手数料や税金がかかる
賃貸と持ち家を比較する場合は、同等の住環境、物件の質、大きさ、設備の物件を選び、冷静に考えなければならない

○大学にかかるお金

大学に行くには膨大なお金がかかるが、大学に行くことは人生で一番価値のある投資の1つと言ってもいい

大学へ行くことのメリット
▶︎大卒とそれ以外の人の収入は1年でほぼ2倍の開きがあり、生涯年収で考えると、大卒がそれ以外よりも多く稼ぐ額は50万ドルを超える

⭐︎お金の心配のない人生を送るには、慎重に予算を決め、無駄遣いせず、精力的に貯金をして、賢く投資することが鍵になる

○モノの値段はどう決まるか
価値」を構成する要素は「値段」と「

○賢い消費書になるために

サービスの契約時は、とにかく解約の決まりだけはきちんと確認しておくこと!高額な解約金を払わずにすむため

家電や製品の補償は全く必要ない
たいていの製品は1年のメーカー保証が付いている。それに小売店の多くも、不具合があれば返品を受け付けている。たいていの製品、特に電子機器で問題が起こるのは、初期不良か使ってすぐに壊れるか、それを過ぎればほぼ問題なく使える。
店頭でつける延長補償は、店にとっては簡単に儲かる「商品」=消費者にとって損

第6章 信用と借金の基本

○借金と返済計画

ローン
→お金を持っている人が、お金が欲しい人に対して、ある一定の条件のもとでお金を貸すこと。
お金を借りると、借りた金額の他に「利息」も払わなければならない

○お金の時間価値

お金は利息を稼ぐことができるので、明日手に入るお金よりも、今日持っているお金の方が価値はある。これをお金の「時間価値」という。
お金に時間価値があるのは、お金が利息を稼ぐことができるからだ

○担保と返済

貸したお金が返ってこないリスクが大きい場合、返済のリスクを小さくする方法
・利息を高くする
・「担保」をとる

担保=土地などの何か価値のあるもの
もしお金が帰ってこなかったら、貸し手は代わりに担保を自分のものにできる

○住宅ローン

住宅ローンで確認したいこと
→「固定金利」か「変動金利」か
一般的に変動金利の場合は最初の金利が安く抑えられ、年数が長くなるにつれて金利が上がっていく

ローンの「長さ」も大切

○金利と福利の仕組み

どんなお金であっても、借りたお金の利用料を払わなければならない
この利用料が「金利」である。借りたお金の全額は「元本」と呼ばれ、元本に利率をかけた額が「利息」である。

複利」=利息が上乗せされた金額にさらに利息がつくと言うこと

○償却とは

償却=返済期間中に元本の一部、あるいは全部の返済が終わること

住宅ローンは、元本を償却しながら返済するローンの典型

毎月一定額の元本を返済するケースでは、元本の額は変わらないが、返済額は月ごとに変化している

・返済額が一定の住宅ローンの一般的なパターン
→最初の方はほぼ利息の支払いで、元本はあまり減っていないが、返済が終わりに近づくとこれが逆転し、返済のほとんどが元本になる

○クレジットカードの得する使い方

分割払いを選ぶと、残高は自動的に借金となり、利息を取られることになる

クレジットカードはいつも1回払いにすること!!

うっかりして返済が遅れたり、緊急時でどうしても一括ではらえなかったりする場合に備えて、なるべく金利の低いカードを選ぶ

○自動車ローン、その他個人ローン
自動車ローンの多くはリコースローン
リコースローン」→何があっても借りた金額を最後まで支払う義務がある
ノンリコースローン」→担保の自動車を差し出すだけで借金返済の義務からは解放される
ディーラー提携のローンはノンリコースローンが多いが、金利は高くなる

○「信用」はどう数値化されるのか

信用情報には4周類の情報が含まれる
①本人確認情報
②クレジットヒストリー(ローンの返済状況や残高、遅れた場合も記録に残る)
③利用記録
④クレジットスコア
返済履歴と借金の残高が最も重視される

たいていの人は600〜750点お範囲に収まる。700点以上が良い点数と見做される

法律により、個人は自分の信用情報を、毎年1通無料で受け取ることができる。
また、ローンの審査に落ちた時や、会社に採用を拒否された時なども、信用情報を1通受け取る権利がある。

○使ってはいけないローン

ペイディローンは短期のローンにしては利息が高い。
ペイディローンとは、アメリカの消費者金融が給料を担保に提供する、短期の小口ローンサービス。数百%の非常に高い利息(年利換算)での貸し付けとなる。

○債権回収の恐怖

貸し手が「この借り手はもう返済できない」と判断すると、貸し手の会社の中で他の部署に回したり、または借金の取り立てを専門とする他の会社に債権(借金を返してもらう権利)を売却したりする。このようにして借金を返してもらうことを「債権回収」と呼ぶ。

第7章 破産の基本

○最後のカードはなぜ「破産」なのか

破産」→借金が免除される、あるいは大幅に減額されるための法的な手段

破産によって借金が帳消しになると、損をするのは貸し手
債権者(お金を貸している人)はたいてい百戦錬磨の企業なので、債務者の誰かが破産しても損が出ないように工夫している

○最後の打ち手を回避するには

お金の問題が起こる原因は、
①常に支出が収入を上回っていること
②予想外の出来事で急に大金が必要になること


破産を避けるには
①債権者と交渉
②ローンの一本化
③何もしない(資産<借金)

○破産すると人生はこうなる

破産してしばらくの間は、信用取引が難しくなる。最低でも8〜10年(日本では5〜10年)は破産の記録が残される。

破産を理由に従業員を解雇にはできない。
しかし、破産してから新しい仕事を見つける場合は、破産が足枷になる可能性が高い。

第8章 投資の基本

○投資でお金を育てる

投資を長期で考えるのが大切なのは、「福利効果」があるから

72の法則
→72を金利で割った数字が、元本が2倍になるまでの年数になる

○リスクとリターンの考え方

安全な投資はリターンが少なく、危険な投資はリターンが大きい
⭐︎リターンを長期的に捉えることが大切

○株式市場はどういうところか

「株」は「出資した分だけその会社を保有している」という証拠

一般の投資家からお金を集めたい会社や、多額の資金を集めたい会社は「株式市場」を活用することになる

株の取引が成立するには、売り手と買い手の両方が存在し、両者が価格で合意する必要がある

○低リスクで始められる投資信託

株を買いたいならまず証券会社に口座を開く必要がある。

リスクを最小限に抑える方法は「分散投資

投資信託」→投資家から集めたお金を使って、プロが株式投資を行う金融商品

「投資信託」は金融機関から買うことになるが、「ETF」は株と同じように市場で売買できる。市場での売買には、瞬時に取引できる、取引の方法がいろいろあるなどの利点がある。

○「株式指数」の読み方

インデックスとは「株式指数」のことで、さまざまな業種からなる多くの銘柄を集め、残体の動きを表した数字。

大切なのは、実際の指数よりも、その指数がどういう動きをしているかということ!

アメリカではS&P500の動きを見れば、株式市場全体の動きがわかるとされている。
ダウ・ジョーンズ工業株式平均(ダウ平均)もよく知られている株式指数である。
ダウ平均は、構成する銘柄が少ないために、市場全体を反映しているとは言い難いが。歴史が古く、ニュースでもよく引用されているので、今でも高い影響力を維持している。

インデックスファンドを買って株式市場全体に投資する方が、個別株やアクティブファンドを買うよりもリスクが低く、長い目で見た運用成績も一番よくなる。
着実に資産形成したいのであれば、毎月決まった額を購入する「積立投資」が1番いい方法である。これを「ドルコスト平均法」と呼ばれている。

○債券 ー株より安全な投資ー

会社が借金で資金を集めたい場合は、株ではなく「債券」と呼ばれる有価証券を発行する。
」を買った人は「会社の所有者」→配当があれば受け取り、なければ受け取らない
債券」を買った人は「会社にお金を貸している人」→決まった利息を受け取る

会社が倒産したら、債券を持っている人は株主よりも優先して資金を回収できる。
債券が安全であるほど利息は安くなる。

債券は、「金利リスク」と呼ばれるリスクもある。
「金利リスク」とは、債券を満期前に売却する時に、その債券の市場価格が金利変動の影響により値上りしたり、値下りすることです。具体的には市場の金利が上がると、債券価格は下がります。逆に市場の金利が下がれば債券価格は上がることになります。

○マネー・マーケット・ファンドの仕組み

マネー・マーケット・ファンドもアメリカ国債と同じように、流動性が高くて安全な投資である。短期金融市場とも呼ばれ、企業が銀行からお金を借りる市場を指している。借金の期間は短く、時には数日しかないこともある。

マネー・マーケットでお金を借りるのは世界でも有数の大企業ばかりなので、この短期の投資は安全であると見做されている。そのため低金利である。

○デリバティブ(金融派生商品)

デリバティブ」→資産運用のリスクを低下させたり、またはリスク覚悟で高い収益を狙ったりするために開発された金融商品。
デリバティブに投資する人は、原資産が値上がりするか、値下がりするかに賭けることになる。デリバティブには通常、高いレバレッジがかけられている。

○商品と通貨

商品先物取引もデリバティブの一種
商品先物取引を行う目的は、「リスクヘッジ」と「投機」。
商品先物も通貨先物もデリバティブであり、投資のプロしか手を出してはいけない。

○その他の投資

不動産」→定期的な収入源になり、さらに値上がりも期待できる。
たいていの投資家は、金融商品になっている不動産の持分を買うという形で投資する。

ヘッジファンド」→「なんでもあり」の投資会社

プライベートエクイティ・ファンド」→一種の投資会社であり、投資家から資金を集めて企業の未公開株を購入する

これらは、一般の投資家向きではない

第9章 金融詐欺の基本

○「必ず儲かる投資」のウソ ーピラミッドスキームー

ピラミッドスキームとはねずみ講のようなもの。
「絶対に儲かる投資がある」と言って会員を集め、会員の出資金をさらに古い会員に支払うことで、あたかも投資の利益が上がっているように見せるが、実際の投資は行っていない。

詐欺を見分ける手がかり2種
①リターンが高すぎること
②運用成績が安定しすぎていること


⭐︎「絶対に儲かる」という話は全てウソ!!

○その他の投資詐欺

ライセンスのないブローカーが「今だけのチャンス」などと言ってきたら、それは間違いなく詐欺。海外投資がしたいのであれば、証券会社を通じて合法的に行うことができる。

○見えるお金はなくなるのか ー仮想通貨、ビットコインー

・ビットコイン
理論上は、そのアルゴリズムによって供給量の上限が決まっていて、その希少性ゆえに価値があるものと見做される。
アクセスキーを失うとビットコインの価値もなくなる。

伝統的なお金とは違い、価値が激しく変動する。

それ自体に犯罪性はない。とはいえ、匿名性が高いために、詐欺、武器や麻薬の違法取引などの犯罪に使われやすい。

一般の人は、もっと価値が安定し、広く使えるようになるまではビットコインをはじめとする仮想通貨には手を出さない方がいい

○デイトレードは楽した儲かる?

デイトレード=短期間で株の売買を行い、利益を出すことを目指す取引。

レバレッジをかける」=借金で元手を増やして投資すること

市場に参加している人たちはたいてい百戦錬磨の金融のプロ。素人が太刀打ちできるわけがない。
売買を行うごとに手数料も払わなければならず、それがつもりに積もれば、稼いだ利益の額ぐらいすぐに超えてしまうだろう、
この取引で儲かるのは、手数料が確実に手に入る証券会社だけである。

○ギャンブルの落とし穴

・ファンタジースポーツ
まず、野球やサッカーなどのスポーツで、自分で選んだ選手を集めて架空のチームを作る。自分の選手が実際の試合で活躍すレバ、それが架空鵜のチームもポイントになり、ポイントが一定以上になると賞金がもらえる仕組み。

合法かどうかはまだ議論が別れているが、ギャンブルであることには変わりはない

宝くじも、カジノも、ファンタジースポーツも、全て胴元が儲かる仕組みになっている(この仕組みを「ハウス・アドバンテージ」と呼ぶ)。

○あなたに忍び寄る金融詐欺

支払い方法にプリペイドカードを指定してきたら詐欺を疑った方がいい。プリペイドカードは足がつきにくいから。

第10章 保険の基本

○保険とは何か

保険とは、損失のリスクを移転させる契約

みんなでお金を出し合ってリスクに備える方式を「プーリング」と呼ぶ。

ブローカー」=様々な会社の保険を扱う
外交員」=自社の保険商品を顧客に直接販売する人。

賃貸用保険は入っておいた方がいい

○自動車保険

自動車保険には、加入が法律で義務付けられている「自賠責保険」と、任意で加入する「任意保険」がある。
自賠責保険は対人事故による損害を保証する保険であり、任意保険は自賠責保険で足りない分を補うとともに、自分の運転で物を壊してしまった場合や、車両が損傷した場合なども補償される。
全ての自動車保険は「免責金額」が定められている。
「免責金額」とは自己負担額のことで、修理などで払う金額がある一定金額を超えると保険で補償されるシステムである。

○生命保険

生命保険の契約では、「契約者」「被保険者」「保険金受取人」をそれぞれ指定しなければならない。
(例)契約者→夫、被保険者→妻、保険金受取人→こども
この場合、、夫が毎月の保険料を支払い、そして妻が死亡したら保険金を子供が受け取ることになる。
契約者と被保険者が同一人物になることも多い。

生命保険には2種類ある
・「定期保険
→補償される期間が決まっている保険。
その期間以内に被保険者が死亡したら、あらかじめ決められた額が保険会社から支払われる。
・「終身保険
→投資と生命保険を組み合わせたような商品で、補償は生涯続く。
保険料の一部は死亡した時の支払いに使われ、残りは保険会社があなたの代わりに運用する仕組み。

⭐︎特に事情がなければ、普通の人は定期保険を選ぶべき!
⭐︎若い人のほとんどは生命保険は必要ない!

⭐️「子供ができたら定期保険に加入する」⭐️

○賠償責任保険

賠償責任保険
→自分の行動が他人や他人の財産になんらかの損害を与え、法的に賠償が生じた時に備える保険。
自動車保険や火災保険は、たいてい賠償責任保険の特約も提供しているので自分が加入している保険を調べてみよう!

第11章 税金の基本


歴史的に、売上税は商品の売上だけにかかり、サービスについては非課税だった。
現在、一部の州が一部のサービスに売上税を課しているが、たいていのサービスは今でも非課税だ。

累進課税の元では、課税所得が増えるほど、所得に占める税金の割合が大きくなる。
一部の裕福な世帯が、大部分の所得税を払っていることになる。

限界税率
→課税所得がいくら増えると、税金はいくら増えるか

○税制とあなたの仕事

税制はビジネスの行動にも影響を与える。
税制とビジネスの形態で、最初に考えなければならないのは「二重課税」の問題。
ビジネスの利益は、2つのレベルで課税されることがある。
(例)まずビジネスの利益に対して税金を支払い、残った利益で株主に分配すると、株主はその所得に対する税金を払わなければいけない。

ビジネスの形態
①個人事業主
②パートナーシップ
③会社
④LLC
このうち③の会社を除く3つは、税制上「パススルー事業体」として扱われる。
「パススルー事業体」→事業所得の税金は払わず、その事業によって得た自分の所得に対してだけ税金を払う。

会社であっても、ある一定の条件を満たせばパススルー事業体として扱ってもらうことができる。
・「S法人」→パススルー事業体として扱われる。株主が100人以内であることが条件。
・「C法人」→パススルー事業体として扱われない。株式を後悔している大きな企業はC法人になるしかない。

近年LLCを設立する人が増えたのも、S法人に認定された方が税制上かなり有利になるから。LLCはそれに加えて、個人事業主やパートナーシップにはない「有限責任」という扱いを受けることができる。さらにLLCは、課税上の地位も持たない。

第12章 社会福祉の基本

○学資ローン・奨学金

銀行や、その他の金融会社が提供する学資ローンもあるが、たいてい金利が高く、契約には保証人(例えば学生の親など)が必要である。
民間の学資ローンは、他に手段がどうしても見つからなかった時の最後の手段と考えるべき。

学資ローンの問題は、返済しなければいけないということ。

公的な学資ローンは、たいてい返済期間が10〜25年と長いので、余裕のある返済ができる、
しかし、返済期間が長いほど返済総額も増える
公的な学資ローンは条件の良い借金ではあるが、法的に破産しても学資ローンの返済義務が残るので注意が必要

○失業保険

一般的に、失業保険を受給できる期間は最長で半年だが、失業率が大幅に上昇している時期は期間を延長する法案を可決することができることが多い。
失業保険を受けるには、仕事を探していることが条件になる。自分の過失による解雇や、自主退職の場合は、失業保険の給付を受けられない。

第13章 法律と契約の基本

○契約とはどういうことか

契約は一言で言うと、「二者かそれ以上の当事者による合意」である。
契約を結ぶと義務が生じる。そして、契約を結ぶすべての当事者は、契約によってお互いの何か価値あるものを交換することになる(この価値あるものを「約因」と呼び、約因が契約に拘束力を与えると考えられている)。

○結前契約

「結前契約」→結婚前にかわす契約。カップルそれぞれが結婚前に持っていた資産を明確にし、それらの資産を離婚の時にどのように分配するのかをあらかじめ決めておくことができる。

○有形財産と無形財産

「財産」→なんらかの価値のある個人の持ち物。
財産には、「無体財産」と呼ばれるものもある。
「無体財産」→物理的な形のない財産であり、例えば商標などがそれにあたる。
財産は、法律によって「不動産」と「動産」に区別される。
「不動産」→土地や建物
「動産」→それ以外のすべての財産(形あるものないもの含む)

○知的財産ーアイデアを具現化したもの

知的財産」=なんらかのアイデアを表現することによって生まれた財産

著作権の保護には「公正利用(フェアユース)」と言う例外が認められている
フェアユース=ある一定の条件を満たせば、著作権のある作品を自由に使用できると言うこと

商標」=ビジネス上のブランドをイメージしたシンボル、言葉のこと
あるロゴやマークが商標として認められるには、商業で使用すると言う条件がある。

○不法行為

不法行為」=他人の財産に損害を与えること

損害を受けた当事者から、損害を与えた当事者に損失を移動するには、4つの要素を満たす必要がある。
①「義務」
②「契約違反」
③「因果関係」
④「損害」

○民事訴訟と刑事訴訟

民事」=個人やビジネス感の争いを扱う分野
刑事」=国の法律によって犯罪とされた行為を扱う分野

○ブラック企業から社員を守る法律

連邦政府は労働安全衛生局(OSHA)を通じて、労働者の健康と安全を守っている

労働組合」=労働者を代表する人の集まりであり、給料や条件について雇用主と交渉する目的で設立された

第14章 老後資産の基本

○老後の資金計画

公的年金の制度があるので、個人的な備えがなくても完全ンな貧困状態に陥ると言うことはない。

○老後資金はいくら必要か

貯金とは、お金を使わないでおくことではなく、お金を使うのを遅らせること。
貯金は稼いでいる時にしなければならない

子供の大学資金<自分の老後資金
まず、自分を第一に考えることが大切

老後の資金作りは、早くから始めるほど大きな複利効果が期待できる

○遺言と遺産ー相続準備の仕方

亡くなった人が遺言を残していたら、残された人たちはその遺言にしたがって故人の財産を処理することになる。
今あなたが遺言を残さずに死んだ場合、あなたのすべての資産は両親のものになる、(結婚していなければ)。これは、「無遺言相続」とも呼ばれる。
ほとんどの週で、残された家族が優先順位に従って遺産を受け取ることになる。
遺言がない場合、
配偶者>子供>両親>兄弟
の順番で優先順位がきまる

他にも、私物をあげる人を指定したり、自分のお金を、指定したチャリティ団体や友人に残すこともできる。

遺言を実現するために必要な手続きを行う「遺言執行者」も、遺言の中で指定することができる。

遺言を作成するタイミングは、多額の資産が入ったとき、子供が生まれた時、結婚した時。

○信託ー財産の使い道を決める

信託」=自分の財産を誰かに譲るにあたり、財産の使い方にある一定の制限を設けること
委託者(財産を譲る人)が生きているうちに財産を信託することもできる。
信託は税制面でも有利になることがある。
信託を利用すれば、匿名で寄付することができる。

○金と健康寿命

高齢者になったら必ず用意しておきたい書類
①リビング・ウィル
→病気などで正常な判断ができなくなったときや、意識がなくなった時のために、希望する治療や延命措置のあり方などについてまとめた書類。

これは、あなただけでなく、家族にとっても大きな助けになる。

②「本人に代わって医療に関わる決定を下す代理人を任命する書面(HCPOA)」

【この本で学んだ大切なこと】

①お金の管理はシンプルに
②質素に暮らす
③借金をしない
④ひたすら貯金
⑤うまい話は疑う
⑥投資の多様化(多様な資産に分散投資をする)
⑦すべてのものには税金がかかる
⑧長期で考える(人生100年時代に備え、長い目で見たお金の計画を立てる)
⑨自分を知る
⑩お金のことを真剣に考える

【最初の仕事のヒント】

①第一印象を良くする
②時間厳守。時間より早く着くのが望ましい。
③どんなにつまらない仕事でも喜んでする
④細部に気を配る
⑤自分で考えて動く
⑥質問をする
⑦仕事をくださいと言う
⑧話す量よりも聞く量を多くする
⑨仕事の優先順位を決めるのは上司である
⑩時間管理
11,上司を管理する
12,会社は政治である

【新社会人のためのヒント】

①人は人格で評価される(正直な人,信頼できる人,高潔な人という評判を確立しよう)
②常にポジティブ
③常に学び続ける
④付き合う人を選ぶ
⑤勤勉に働く
⑥自分の能力を主張する(謙虚にしているだけでは埋もれてしまう)
⑦バランスを大切に(仕事以外の楽しみも大切に)
⑧人生何が起こるかわからない(過去は変えられないが,未来は変えられる!)
⑨いい結婚をする
⑩家族計画
11,健康を維持する
12,社会に貢献する
























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