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エターナル公開直前に改めてドラマ「美しい彼」を復習し思った事など。

さて、明後日公開の「美しい彼、エターナル」公開前に予習としてドラマ「美しい彼」のシーズン1とシーズン2を全話見返した。
つくづく
「何回見たんだよ!もういい加減飽きろよ!」
と自分自身に突っ込みを入れるが全く飽きる事がない。改めて新鮮に見入ってしまうのでやはりこのドラマはスルメか麻薬、いや、劇薬だ。

劇薬のような運命の恋


「運命の恋」「人生ただ1つの愛」

所謂このような恋愛ドラマや少女漫画のありがちなキャッチコピーを聞く度、「まーた大げさな」と思っていた私だが、
この「美しい彼」を改めて見ていて思うのは本当に
「運命の恋」「人生ただ1つの愛」
「互いに少しずつ狂った、身を焦がす劇薬のような恋、愛」
だと言うことだ、
改めて見返していて、清居も、平良も(平良については清居の望む形ではないかもしれないが)お互いしか見ていない。目に入っていない。
すれ違っているその時すら互いに想い合っている。
普通に見えて、その想いの深さは静かな狂気に満ちている。

平良は本当に思考が二転三転するし独善的ではあるが本当に人生全てが清居で清居だけをただひたすら愛しているのがわかる。伝わってくる。17才の時に見つけた、運命の美しい人を、好きすぎて満ち足りない程愛しつくしている。
私の母が持っていた「愛と誠」という漫画に
「早乙女愛よ、君の為なら死ねる」
という台詞があったが、まさに
平良は清居の為なら死ねるし死ぬだろう。その確信がある
※なお、死ぬのは清居が許さないだろうが。
また、清居が本当に性別を超越するほど美しい。
キモいウザいと言われようが平良が魂を奪われ恋に落ちた気持ちがわかりすぎるほど納得できた。
美しい人に憧れたことがある人は皆、この感覚はわかると思う。

最初、清居が教室に入って来た時、外見の美しさ「のみ」に惹かれたかもしれない、けれど、清居は平良から見て「全てが」美しかった。力強さ、気の強さ、屈託ない笑顔、清居を形成する「全て」が神のごとく美しかった。
清居の美しさを、美しい清居への想いを、私は平良の目を通して嫌という程わからせられた。
清居と出会い、人生が輝き出した平良の気持ちがよくわかる。美しさは全てを超越した。

清居もまた、平良を深く深く愛している。
平良に強く見つめられ続けるうちに、清居は清居曰く釣られてしまった。>°))))彡
ただ、改めて見返しても個人的には私は清居視点の4話になるまで清居の平良への想いには気づかなかった。かろうじてファーストキスの時に
「え、もしかして両思いの可能性あるのか?いやあるならそのうち清居から連絡あるよねまさかそんな(゜Д゜;)」
的に駆られたが
平良が気づかないのも仕方ないのではないかと、そう私は思ってしまう。清居は平良を責めるがこれはウザいキモい言ってた清居も悪い。

話を戻す。見つめられ続け、告白を期待しファーストキスを与え、なのに追いかけて来て貰えず、電話番号を変えられて絶望しながらも平良の目を求め普通の人として愛し愛されることを期待し、盗られそうになると子供のように嫉妬し死にそうに寂しい等と思う。
神のごとく崇められていた清居は初恋に戸惑う子供のような恐ろしく純粋な青年で、「無味無臭な数年間」
蓄積された平良への想いは蒼い炎のように静かに燃えていた。再会を仕向けこの顔が見たかったと確信し
「想いを伝えれば結ばれると信じていた」
そんなモノローグが出てくるほど、清居は初恋の行方を、平良をただひとりの人だと決めていた。
「どうしようもない位、お前が好きだ」
という台詞を練習する度に平良を愛している自分を思い知らされプライドはずたずただったろうに、結局清居は泣きながら平良に想いを吐露し結ばれた。
清居は二期になるとひたすらに平良に甘え、どこもいくなと縋り、抱きつき、失敗はしたが鍋を作り、ネガティブな平良を鼓舞し続けストレートに愛情を表現しているが自己肯定感が地に落ちている平良にはまっつたく伝わっていないのが可哀想だ。
清居は恐らくは平良が清居を想うより深く、平良を愛していると思う。いくら平良にその自覚がないとはいえ平良に傷つけられて泣いて、それでも平良の元に帰ってきて、平良が言葉に詰まれば優しく背中を摩り、石ころでもなんでもいいから好きだと伝えた。そこまでして清居は平良を手放さなかった。
いつか、清居がこんなに平良を愛していることが伝わってほしいと心から願っている。
平良は恐らくは清居がこんなに深く平良を愛していることを知らない。奇跡がずっと続いているだけで、いつかは奇跡が取り上げられるかもしれないとすら思ってるのだろう。そんな日はきっと来ないのに。

もっと清居の愛を信じてあげてほしい。
信じて、一生分愛した人が一生分同じ熱量で愛してくれる幸せを感じてほしい。

 普通とは 神様とは


さて、改めて全話見返していてふと思ったことがある。
平良は全てにおいて美しい清居に恋をし、ひたすらに見つめ続け、清居はそんな平良に見つめられるうちに平良に恋をした。>°))))彡
「普通なんだよ。神様じゃねえよ」
清居はそう主張する。清居の中ではそうなんだろう。
だが考えてみてほしい。神様みたいに思っている人、しかも清居のような美しい人が自分の事を好きだと言う。触るのを許してくれる。それどころか自分を鼓舞してくれる。
神だ。
清居は嫌がるだろうけど平良からしたら神でしかない。
手が届かないと思っていたのに手の中に飛び込んできてくれたの、神様だよ。
ああ、全話見返して平良を援護したくなってきた。

そして清居は見つめられ続けるうちに、平良だけが自分を信じ続けてくれたから恋に落ちた。
なぜ平良は清居を見つめ信じ思い続けたのかと言えば、清居が全てにおいて美しく神様みたいに思っていたからで…つまり、

例えば、教室に入って来て初めて出会った時、清居を「普通」だと平良が感じていれば平良は清居を見つめ続けなかったし恋にも落ちなかった。
清居も平良を終わってるとジャッジを下したまま、
それこそ二人は交わることもなく1ミリも交差せず同一線上にもいなかったはずだ。
まさに
「♪あの日、あの時、あの場所で君に会えなかったら、僕らはいつまでも、見知らぬ二人の、まま」状態である。
目が離せなくなるほどの美しさがなければ、平良は清居を見つめることはなかった。

そもそも、ドラマ内では平良が清居を賛美しまくっているから忘れがちだが、清居は最初のオーディションに落ちたり、今もものすごく売れてる俳優というわけでもない辺りからして
「普通よりはきれいな顔をした人」
という立ち位置のようだ。

清居が望んだ平良の目は清居が「平良の中で」世界一美しい神様だったからこそ得られたものだ。
清居は普通を望むが、平良が見つめてくれない普通は望むだろうか?
※当然、想いを伝え合い同じ屋根の下で眠る今は清居が望む形の愛を、平良は愛する清居の為に与えてやるべきだと私は思ってはいるが。 

平良一成という滅茶苦茶な人間

そして改めて平良一成という人間を見返してみて、 
改めて、いや改めて平良一成という人間の滅茶苦茶さに驚いてしまう←褒めてる

言ってることとやってることがおかしい←

清居を想い「尼になりたい」等と言いながら清居の指は舐めるしそれでいて付き合おうとは思わない。
想うのは最後にすると言いながら
「忘れたくない!想い出にしたくない!これから知っていく清居も、全てを抱きしめたい」
神様じゃねえよに頷きながらまだ神様だと思っている。
「触れたら金木犀のようにはらはら崩れてしまいそうだったから」等と言いながら1期を見返すとその割には結構手を掴んだりしがみついたりしている←
二期、あんなに一緒にいてエビコロを食べ共に過ごし毎夜一緒に寝てるのに1ミリも交差していないとか言って清居を傷つけてしまう。
全てを抱きしめたい割に分かりたくない男 平良一成

ただ、それでも平良は平良なりに清居を愛しているのはわかる。神様みたいに崇めながらも、清居を愛しているのもわかる。
思うにこんなむちゃくちゃな平良が清居を、清居が望むように無意識下かもしれないが「普通」に愛しているのはsmashとかを見る限り、主に夜とかカメジロウしてる時とか寝起きとか寝てる時とか主に
平良が自分の腕の中に清居を抱きしめていられる時
なのではないかと思ってしまう。
その時だけは「許されなくても構わない。俺だけの清居」とか平良にしてはポエムっていたし・・・

大体、そもそもからして本当に尼になりたくて神様みたいに思ってるなら抜いたり指舐めたり触れないのでは?と思う。今更ではあるが平良はずっと清居に触りたかった。恋愛の意味で。

そもそもこれも見返していて改めて気づいたが
平良、清居を最初から心の中では「清居」と呼び捨てにしている。清居に指摘されるまでは「くん」付けで呼んでいたが心の中のモノローグでは呼び捨てだった。
神様みたいに思ってる人を呼び捨てにするか?心の中とはいえ?

とはいえ今更ではあるが平良を見ていて思うのは「火事場の馬鹿力」がすごいということ、トマトジュース事件の時、平良は大事な所や清居を失いそうなタイミングで「これが最後になる気がするから嫌だ」等と清居を引き止めたり清居を学校に呼びよせ謎の馬鹿力を発揮する。清居に関する事だけは平良は馬鹿力を発揮するのだ。行動原理も生きる理由も清居、静かに狂っている。平良はそこが素晴らしい。

「人間」、清居奏

清居は自分を「普通」だと言う。
成程、ただひたすらに平良に恋をし深く愛し求める清居は「普通」なのかもしれない。ただ、これは思考回路が平良よりないち視聴者な私個人の感想だが清居はメンタル、立ち振る舞い、クラスメイトに害されても自分自身を曲げない気の強さ。清居は清居自身のままでその失敗しても怖じ気づくことはない王者の資質を持っている。普通ではない。
清居はそんな清居のままで平良の魂を奪った。
清居にとってはただの普通が平良にとってはそうではなかった。

改めてシーズン3の3話を見ていて、笑顔でコンテストの結果を聞く清居、結果を聞いても平良を鼓舞する明るく光り輝く姿に私まで王者の資質に感じ入ってしまった。

清居が人間的なのは主に平良に関する事だろう。
プライドをズタズタにされながら泣きながら触ってくれと縋り、求め、
一緒に居るために平良の手を離さなかった。
小山に嫉妬しカンナに嫉妬し誰かに取られそうになると死にそうに寂しくなる。平良とたくさん交差して知らないことを教えて貰い人間的にも丸くなり成長し(相手が平良なのでせざるを得なかったのかもしれない)
多大な影響を受けていた。

「想いを伝えれば結ばれると信じていた」
「取られそうになると死にそうに寂しい」
「片思いには戻してやれない」

2期、永遠を願い望む清居は本当になんてロマンチストなんだ・・・

そもそも清居はなにかと平良に「何考えてんの?」と聞く。平良という人間を「わかりたい、知りたい」と思っているのだろう。付き合ってからは特に。
だからこそ1ミリも交差していないし判りたくないと言われて傷ついたんだろう。

人間清居奏の想いの深さに何度見ても私は打ちのめされる。

正直、客観的視点から見れば清居には
「もっといい人がいるよ」
「あなたほどの人ならあなたを傷つけないもっといい人がいるよ」
そう言ってやるべきなんだと思う。

けれど、互いの思いの深さに私はもうなにも言えなくなってしまう。

最後に

明日の公開を前にしてダラダラと長文を書き連ねてしまった。平良と清居からこの人ではないと駄目なのだと、この人以上に愛せる人はいないのだという感情が伝わってくる。

どこにもない劇薬のような、互いしか見えない程深く愛し合い、静かな狂気に満ちている運命の恋だ。

すれ違っている時すらも互いに想い合っている。

出会い惹かれあいこの人しか愛せない
そんな運命の劇薬のような人生ただひとつの恋を、平良と清居は生きている。
他の誰でも駄目で、本当に狂気に満ちている程、この人しかいないのだと、いち視聴者たる私に思わせてくれた。今まで見た恋愛ドラマの中でも本当にこの人ではないと駄目だという説得力のある、最高の恋愛だと思う
どちらかの手が離れそうになっても、必ずどちらかが手を掴んで離さないだろう。

平良には清居しか、清居には平良しかいない。

そんな純粋な、狂気に満ちた二人が私は本当に愛おしい。

明日はエターナルの公開初日だ。
私は二人の永遠を見届けたい



エターナル
エターナル
エターナル!




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