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【歌詞解釈】いつだって僕らは/ノクチル

初投稿。去年の8月くらいにこの曲について思ったことをnoteの下書きにメモしていたので、加筆修正して公開してみた。

筆者はまだコミュをあまり読んでおらず、読んだ分+妄想で書いているので、もし物語内の事実と異なる部分があったら申し訳ない。そのときはこのコミュを読めと指摘してもらいたい。

以下、歌詞解釈という名のオタク大妄想
コミュの内容を含む部分もあるかもしれないので一応注意


曲について
GR@DATE WING 06のA面
物語内では、初仕事のTV番組と、花火大会で披露。(イベントコミュ"天塵"より)

きっと夢は叶うよなんて 誰かが言ってたけど
その夢はどこで僕を待ってるの?

いつだって僕らは/ノクチル

透のパート。透は何気なく過ぎていく長い人生の空虚さにある種の畏れを感じていた。彼女は人生における目標のようなものを求めていた。“夢”は彼女の求めるものにふさわしく、だがそれがどこにあるのかを知らない。

きっと憧れているだけじゃ ダメだって知ってるんだ
僕の靴はまだ白いままで

いつだって僕らは/ノクチル

円香のパート。靴は履いて歩けば汚れる。その靴が白いまま、ということは「今までは特に何もしてこなかった」ことだ。

歌詞の流れで解釈すると、「夢に憧れているだけでは夢に出会えない」ということで、空虚な人生に畏れを抱きながらもそれをそのままにしてきた透に当てはまる歌詞である。

が、透以外の3人にも「夢への憧れ」があったとは現時点の筆者は感じていない。歌詞としての流れは一度無視して、このパートだけで考えてみる。浅倉透という存在に幼馴染ながら憧れてしまう3人が、隣に並び立つためには憧れるだけではダメだと、そんなことはわかっていると言い聞かせているように解釈できる。この場合、白いままの靴は、幼馴染という関係を守るために行動したことがない(なんとなくで今まで一緒にいられた)ことを示すだろう。

小さくてでこぼこ 儚い光たち まだ頼りなくて ゆらめいた

いつだって僕らは/ノクチル

小糸のパート。ノクチルはアイドルとして(人としてもだろうか)まだ未熟で、4人がそれぞれ違った特徴・性質を持っている(似たもの同士ではない)。まだ頼りなくて、「透がアイドルを始めた」というきっかけで関係が揺らぎかけた、幼馴染という関係の危うさを感じさせる。心配性で自分に自信のない小糸が歌うことで説得力が出ているパートだと感じる。

一つ一つ (合わせていこう) パズルみたい (繋げていこう)
かすかに希望の音が聞こえたんだ

いつだって僕らは/ノクチル

主に雛菜のパートだが、このフレーズだけで4人全員にパートが振られている。でこぼこな4人はパズルのように繋がる。一つ一つ繋ぎ合わせて、努力を積み重ねていく。4人で一緒にいるための努力をしてみたら、「離れ離れにならない未来」という“希望”が、かすかに見えた。

光集めて 響け遠くへ (せーの!) 未来を呼んでみようよ
いつだって僕らは せいいっぱい僕らは 昨日よりもっと強く
光れ (今) 光れ (今)

いつだって僕らは/ノクチル

4人が声を重ねて歌う、どこか祈りのようなものを感じるサビ。響くのは希望の音だろう。遠く未来まで“希望”が続いてほしいという願いが「響けと遠くへ」という言い回しから伝わってくる。「未来を呼んでみようよ」、今まで待ってばかりだった未来にこちらからアプローチしてみようというのだ。大きな一歩である。

「光れ」と願いを込め、自分を奮い立たせる。今はまだ小さな光であるノクチルは、昨日より今日、今日より明日と光を集め強めていく。それが“希望”を叶えるために必要だから。明日の自分がもっと光れますように、祈りを込めて、自分にエールを送るのだ。

そっとこの手を伸ばしたんだ 名前のない空に
何か変わるような そんな気がして

いつだって僕らは/ノクチル

小糸のパートだが、1番Aメロの続きとして透の物語と捉えられる。シャニマスにおいて空はアイドルの世界だろう。何もしてこなかった透だったが、ついにアイドルの世界に一歩踏み出してみた。空虚な日々に変化を求めて。

透以外の3人もまた、踏み出した透と離れないように、アイドルになることを選んだ。「何か変わるような そんな気がして」は、透目線ではポジティブに変化を求める意味に取れたが、こちらでは「4人一緒にいられなくなる、変わってしまう」というネガティブな意味にも取れるかもしれない。しかしネガティブ100%ではなく、1番でも触れたように浅倉透という憧れに並び立つための行動を起こすきっかけとしてのポジティブな意味も混ざっているように思う。

待ってばかりいた毎日に さよならを告げたら
夢も憧れも迎えに行こう

いつだって僕らは/ノクチル

雛菜のパート。ここも1番とリンクしている。アイドルの世界に踏み出すことは、待っているだけでは出会えない夢を、何もしなければ離れていってしまう憧れの対象を、こちらから迎えに行くことだ。2番は手を伸ばしたり迎えにいったり、能動的な動作が見られる。

踏み出したストーリー おぼつかない足取り 迷って遠回り でもいいの

いつだって僕らは/ノクチル

透のパート。アイドルの世界に踏み出した4人は、右も左もわからず、悩んで迷って遠回りする。だがそれでいいのだ。ここで、Catch the Breezeには

同じところを 行ったり来たり
他人[ひと]から見れば 遠回りでも
そのくらいが ほら ちょうどいい ゆっくりとらしく進もう

Catch the Breeze/ノクチル

というフレーズがあったな〜と思い出す。試行錯誤してゆっくり進んでいくのはノクチルのテーマなのだろうか。

手と手を ほら (重ねていこう) 気持ち全部 (ぶつけてみよう)
みんなが一緒なら 知らなかった世界さえ 見えるよ

Catch the Breeze/ノクチル

手を取り合って、時にはぶつかりながら進んでいく。離れ離れじゃない、みんなと一緒なら。

小さくてでこぼこ 儚い光たち まだ頼りなくて ゆらめいた
一つ一つ (合わせていこう) パズルみたい (繋げていこう)
確かに希望の音が聞こえたんだ

いつだって僕らは/ノクチル

繰り返しのフレーズだが、1番と聴き比べるとドラムがゆらぎを感じるものから安定したものに変わっており、確かな歩みを感じる。そんなにすぐには変わらない。やっぱりまだ小さな光。でも、希望の音はかすかなものから確かなものへと変わっていく。

光集めて 響け遠くへ (ぎゅっと) 結んだキズナ信じて
なんだって出来るよ 一人じゃないから 昨日よりもっと
輝け 届け明日へ (せーの!) 未来を呼んでみようよ
いつだって僕らは せいいっぱい僕らは 昨日よりもっと強く

光れ (今) 光れ (今)

いつだって僕らは/ノクチル

4人ならなんだってできる。そんな確信を持って光れと叫ぶ。祈りのように、自分へのエールのように。

まとめ
人生に目標を求めて踏み出した透と、これからも4人で一緒にいるために踏み出した幼馴染たちの、はじまりの歌

天塵では1回目この歌を歌った時に上手くいかなくて、2回目に歌った時には自分たちなりに成功して、まさに遠回りして「らしく」成長している。

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