ウィルスの考え
先日、新聞記事を読んでいたら---。
変異したコロナウィルスのオミクロン派生型BA.2のことが載っていた。
曰く、
BA.2は、主流のBA.1より感染力が高く、BA.1に有効な抗体薬でも効かないものがある。BA.1とBA.2を見分けるにはゲノム解析が必要で、これがステルスと言われる理由らしい。
一方で、BA.2の毒性はBA.1と大差なく、重症化リスクは高くないという。従来型の新型コロナウィルスで多くみられた味覚や嗅覚の障害も0.8%だった。
ただし、ハムスターを使った実験では、体重減少などの病原性はBA.1より高く、中等症2以上になった人が急激に悪化する例は従来型より多いので、油断はできない。
なぜオミクロン型が従来型より感染しやすく重症化しにくいのかというと、オミクロン型は、鼻の細胞で増殖するから感染しやすく、しかし、肺の細胞にはうまく感染できないため重症化しにくい。
・・・ということだった。
コロナウィルスの変異の道筋をみると、なんとなく、ウィルスの考えていることが分かるような気がする。
もしかすると彼らは、こう考えたのかもしれない。
限られた人数を確実に重症化させ恐怖を与えるよりも、攻撃力は低くてもより広く感染し人々の間で生き続けることに、戦略を変更する。
すでに最初のアタックで領土拡大の目標は達成できた。
彼らの目的は、人類を滅亡させることではない。
なぜなら人類は宿主なのだから。
あとは、長く、広く、適度に影響力を保ちながら、人類の上に君臨し続ければいい。
そのためには、重症化リスクは低く、けれど、軽視できないレベルで。
肺よりも、鼻を狙う。
なんだか政治家みたいだ。
いつか彼らが駆逐され、彼らの支配が終わることを切に願う。
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