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ひら☆マン卒業生の遠野よあけが語る マンガが好きなあなたに「ひら☆マン」をオススメする理由 第6回

みなさんこんばんは。ゲンロンスタッフの遠野よあけです。

「マンガが好きなあなたに『ひら☆マン』をオススメする理由」、第6回の更新です。今回も前回にひきつづき、「ひらめき☆マンガ教室」の講義録『マンガ家になる!』の紹介です。

「ひら☆マン」の教育方針を掲げた「ひらめき☆マンガの六ヶ条」。前回の記事ではその3つを紹介したので、今回はのこりの3つを紹介します。

一、読者をつねに意識する
マンガは、描いた作者の手を離れて、不特定多数に消費されることが前提のジャンルだ。だからこそ「だれが読むかわからないけど、いい作品を描きたい」などと考えてはいけない。その作品の読者がどんなひとなのか、いつどこで、どんなメディアで読むのか具体的に想定しよう。そのうえで、その読者が、そのページを、自分の意図通りに読めるのか、客観的に振り返るべきだ。

マンガを描くとき、「これを誰が読むのか」を想像することは難しい。でもそこを曖昧にしたままにせず、掲載雑誌の読者層や、雑誌がどこで販売されているのか、そういった具体的な情報を想定し、自分のマンガの読み手となる読者をつねに意識することが大事なんだ、という話ですね。

一、この教室から出て行こう
ひらめき☆マンガ教室の内部で評価されることを目指してはいけない。マンガは読者あってのものだからこそ、外部からの評価を目指すべきだ。また、マンガが多様化している昨今、教室内で高い評価を受けたとしても、別の場所ではまったく評価されないこともある。逆もまた同じだ。一ヶ所にこだわるのではなく、つねに自分の評価される場所を模索しよう。

書店、コンビニ、ネット通販など、商業流通によってマンガは読者に届けられます。だからマンガの読者は、作者から遠く離れたところにいることがほとんどです。自分が所属するコミュニティの価値観だけではなく、その外部の評価も意識しておく、あるいは外部の価値観に触れていく、それを続けていかないといけないですね。

一、あなたにとってマンガとはなにか
マンガを仕事にしたいのか? それとも趣味で描きたいか? 楽しければいいか? 死ぬほど努力したいか? ひらめき☆マンガ教室はいずれも否定しない。ただしあなた自身でそれを決めることを重視する。この教室は1年で卒業となるが、マンガとの関係は一生続く。ほんとうに大切なのは個々の技術ではなく、見つめ直した自分の「マンガ像」「マンガ家像」に向かって生きていくことだ。

マンガとの関係は一生続く。描くこと読むことに限らない、たくさんのマンガとの関わり方が人の生き方にはあります。自分とマンガとの関係性そのものに想像を働かせること。これが「ひらめき☆マンガ教室」の教えのなかでもっとも大事なことかもしれません。

以上で、「ひらめき☆マンガの六ヶ条」はすべて説明したことになります。あらためて六ヶ条をならべてみましょう。

一、固定観念を捨て去ろう
一、「マンガ家になる」とは
一、ページめくりが継続すれば勝ち
一、読者をつねに意識する
一、この教室から出て行こう
一、あなたにとってマンガとはなにか

前回も書いたことですが、「ひらめき☆マンガの六ヶ条」は6つすべてを意識してマンガと向き合っていくためのものなので、昨日更新の前回記事もあわせてお読みください。(六ヶ条を大きく2分類にわけると、「あなた」について書かれた話と、「読者」について書かれた話に区分できる、といった気づきも6つすべてを俯瞰すると見えてきたりします)

そして、できればゲンロンショップで本書をご購入いただけたらうれしいです。マンガを好きな人が買って損をすることはありません。
https://genron.co.jp/shop/products/detail/193

ではでは、またあした。(遠野よあけ)

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