除夜の鐘
今年も大安禅寺では大晦日に「除夜の鐘」並びに「新年のご祈祷」を催します。
皆様は毎年どのような年越しを過ごしておられるでしょうか?ただ、除夜の鐘を撞いて、初詣で願い事をしてと自分本位な考え方で過ごしていませんか?決してそれが間違っているわけではありませんが、今一度心の転換を試みてほしいと思います。
「除夜の鐘」とは大晦日の夜に着く鐘のことを指しますが、私は「心の闇をを除く」というお話を参拝に来られた人にします。
つまり、「闇(執着)」を払って心を正し新年を迎えるから「正月」です。1年の自分を省みて出直す。言い換えれば「心の大掃除」です。
夜に響き渡る鐘の音は、聞けば聞くほどに心清々しく、凝り固まった心を解してくれるような気持ちになります。それは、自分と向き合う時間ともいえます。さまざまな事に拘ったり偏ったりしていませんか?
「正」という字は「一」に「止める」と書きます。一度止まって自分を省みる。そんな時間も必要ではないでしょうか?
私達の人生はあっという間の人生です。しかし、誰もが限られた命を生きています。永遠ではありません。
一休宗純禅師は門松を題材にこんな歌を詠んでいます。
門松や 冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし
門松は新年を迎える縁起物であり、神様の依り代として建てられますが、裏を返せば1年が去り、新しい1年を迎えるという死に一歩近づいた目印とも言えます。
物事は常に表裏一体であり、人はどうしても自分の都合で片面しか見ようとしませんが、一度その都合を捨てて裏面を見つめることも大事です。
今日1日が、自分にどんな日であるか?
今年迎える1年がどんな1年であるか?
時には、自分の命の使い方を考えることも大切です。
「ボーーーーっと生きてんじゃねーよ!!」
とチコちゃんに叱られないように(笑)
今年の除夜の鐘では、自分と本気で向き合う時間にして頂きたいです。
日時:平成30年大晦日
23:45~ 除夜の鐘
0:15~ 新年のご祈祷並びに法話
法話演題:「吾道一以って之を貫く」
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