作家さんの新刊情報botを作った話
津村記久子さん情報bot(@tumurasan_info)の中の人です。https://twitter.com/tumurasan_info
思いつきでbotを作ってから3ヶ月ほど経ちました。この記事では、そもそもなんでbotを作ったのかという話や、どうやって情報収集しているか、またbotを運用してみて考えたことなどを書こうと思います。
経緯
去年あたりから津村さんの小説を読み始めて「この作家さんの小説、全部めちゃくちゃおもろいな??」と思ったのがきっかけです。そして調べるうちに、津村さんは単行本以外にも、書評やエッセイをたくさん出していることを知りました。
「津村さんの作品や連載がまとまってるサイトとかないかな」と思って検索したが見つからず(調べる限り、津村さんご自身のSNSアカウントはありませんでした)。じゃあ自分で調べよう、と考えて調べていった結果、津村さんは想像以上に多彩なアウトプットをされていることがわかりました。
この調べた内容(津村さんのアウトプット)をTwitterで垂れ流したら需要あるかな?と思いついてbot運用を始めることに。このbotは言ってしまえば、個人的な調べ物の副産物です。
投稿内容
新刊情報や、エッセイや書評の掲載情報をつぶやいてます。
あとは、新聞への寄稿記事なんかも。
ちなみに新刊情報を調べる→ツイートする、という流れは自動化する方法が分からず、手動で投稿しています。
情報収集の方法
新刊情報や書評・エッセイの掲載情報は、以下のような方法でチェックしています。
1.国会図書館のデータベース
これ、けっこう便利です。作家さんの名前など、キーワードを入れて検索すると、関連する著作が表示されます。文芸誌に載った書評やエッセイなどもカバーしてくれるのがありがたい。
2.新聞・雑誌記事横断検索
一部有料ですが、こちらは新聞や雑誌に掲載された記事までカバーしています。津村さんの名前で検索すると、意外な雑誌(東洋経済とか)に寄稿していたことがわかって面白いです。
3.Twitter検索
Twitterで津村さんの名前で検索すると、カバーしてなかった情報が流れてくることがあります。検索結果の9割は読書アカウントの感想ツイートですが、それを眺めるのも普通におもろいので良し。
↑の3つの方法で、たいていの情報は拾えていると思っています。「こんな方法もあるよ」ってご存知の方はコメントなどで教えていただけると嬉しいです。
余談ですが、この情報収集を友人に話したら「ストーカーじゃん」って笑われました。いや、確かにやってることはストーキングじみてますが…津村さん本人にはなんら干渉してないし実害はないはず…ファンが一人でもぞもぞしてるだけなんや…
運用してみて気づいたこと
bot運用をしてみて考えたことを断片的に書きます。
・botの需要はあった
需要あるのか半信半疑で始めたbot運用でしたが、特に宣伝もせずに100人近い方にフォローしてもらいました。
・津村さん仕事しすぎ
前述した情報収集をしていると、津村さんは慄くほどの量の仕事をしていることに気付かされます。
自身の小説を複数の文芸誌や新聞に連載しながら文学賞の選考委員も務め、新刊にサインをしてトークイベントもこなし、書評やエッセイもコンスタントに書いています。
特に凄いのは書評で、書評をするということは本を読む必要がある(当たり前)のですが、これだけの仕事をしながら書評もできる(=読書量も確保してる)ことに対してはリスペクトしかありません。先日出た新刊の「やりなおし世界文学」は実に92もの文学作品を取り上げています。
以前にエッセイで「会社員をやめて専業作家になったらゆっくり二度寝ができると思ってたけど、忙しくて全然できてない」みたいなことを書かれてましたが、この仕事量を見ればさもありなんという感じですね…
・出版&編集サイドの方もSNS見てる
出版社のTwitterアカウントや、津村さんの担当編集と思しきアカウントにフォローされることもしばしばです。また、フォローまで行かずとも「いいね」がつくことは頻繁で、出版・編集サイドの方も意外とSNSをチェックしてるんだな~という印象を持ちました。
まとめ
bot運用についてまとめました。今後も気が向く限り更新を続けていきたいと思いますので、どうぞよしなにお願いします。
最後までお読み頂きありがとうございました!