第11回好きなフィギュアスケート 選手をただただ語る会〜坂本花織〜


だいぶ久しぶりの更新になってしまいました。

コロナの影響でスポーツやエンターテイメント業界は大混乱の日々です。

グランプリシリーズ も実施する国、中止の国が出てきてしまいました。

今シーズンはオリンピックのプレシーズンになるため実戦でどこまで新しいことに挑戦できるかがポイントになっています。

かなり大事なシーズンなんです。

坂本花織選手 女子シングル 日本代表

さて今回紹介するのが坂本花織選手です。

彼女はジュニアの頃からダイナミックなジャンプとスピード感のあるスケーティングが魅力の選手でした。

彼女が一躍ときの人となったのは、平昌オリンピックシーズンです。

女子は2枠の代表枠しかなかったので誰が代表になるのかものすごく注目されました。

その代表枠を見事に勝ち取ったのが坂本花織選手です。
シニアデビューシーズンで見事な快挙でした。

2017年 グランプリシリーズ アメリカ大会 フリースケーティング アメリ

この試合は彼女にとって大きな自信になったとぼくは思っています。

アメリカ大会ではショート・フリー共に2位になり銀メダルを獲得しました。

当時後半のジャンプが1.1倍になるルールで、フリーでは7本中5本後半に飛ぶ攻めの構成に挑戦していました。

特にフリーの後半に飛ぶダブルアクセルからの3連続ジャンプは見せ場の1つになっています。

2017年 全日本選手権 ショートプログラム  月光

全てのジャンプを後半に飛ぶ攻めたプログラム。

3回転3回転の連続ジャンプはスピード、高さ、着氷後の流れがものすごく素晴らしいです。

スリーターンからの3回転ループも彼女の持ち味です。

代表選考会の独特な空気感の中で自分の演技を出し切るメンタリティ尊敬します。

オリンピック前哨戦の四大陸選手権では初優勝。
その後のオリンピックでは初出場で6位と躍進のシーズンになりました。

2018年 全日本選手権 フリープログラム  ピアノレッスン

このプロは間違いなく彼女の代表作だと思います。

2018-2019シーズンは見事初のグランプリファイナルに進出。

このシーズンからトリプルアクセルを武器にする紀平選手がシニアデビュー。

オリンピック終了後の誰が全日本女王になるのかと注目を集めました。

そして見事初の全日本女王に輝いたのが彼女でした。

このプログラムは前半は切なく、繊細。クライマックスにかけてどんどん盛り上がる構成になっていました。

彼女のジャンプ、スケーティング、ステップ、スピン全てがうまく調和されたプログラムだと思います。

前半の3回転ルッツではヒヤッとしましたが、それ以外のジャンプは全て質の高いものでした。

特に後半のコレオシークエンス直後のスリーターンの3回転ループは毎回見るたびにゾワっとします。

ブノワ・リショーの振り付けは1つ1つのムーブメントに明確な意図があるようにみていて思います。

振り付け師自身が選手に高いレベルのものを求めるからこそ生まれた名プログラムなのではないでしょうか。

2019年 世界選手権 ショートプログラム From my first moment

日本開催の世界選手権に初出場。

振り付けはデイヴィット・ウィルソン。

彼女のスケーティングがしっとりとした曲調、繊細な音楽にものすごくピッタリ!

彼女のジャンプはスピード感と幅、流れの良さが素晴らしくって今の日本女子の中でトップクラスだと思っています。

跳ぶ直前までスピードが落ちずにその流れのまま跳べているから着氷後の流れがあるんですよね。

ジャンプの出来栄えに大きく左右するポイントだと思います。

2019年 スケートアメリカ ショートプログラム   No Roots

ショートはシェイリーン・ボーンと初タッグ。

いままでとはだいぶ印象の違うプログラム。

振り付けも細かく、最初から最後まで高いレベルのものを求められているんだろうと思いました。

彼女にとっては挑戦的なプログラムだったのでは、、、


このシーズンは彼女にとって苦しいシーズンになりました。

一緒に練習している三原選手がこのシーズンの全試合の欠場を発表したためです。

一緒のリンクで練習し、互いをよき友、ライバル、戦友として刺激し合う仲間が近くにいないことで練習に身が入らなかったそうです。

練習で不安に思っている、心配なところがそのまま試合での演技に出てしまっていたようです。

2020年 四大陸選手権 フリープログラム  マトリックス

権利上無音になっているようです。

観客席目線からの演技になりますが音付きです。

このシーズンはロシアからトリプルアクセル・4回転ジャンプを武器にする選手が3人シニアデビューしました。

グランプリファイナルでもロシアの3選手が表彰台を独占し、一気に女子の流れが変わったと印象づくシーズンになりました。

これをきっかけに多くの選手が高難度ジャンプの習得を明言。

坂本選手は当初トリプルアクセルに挑戦していましたが、この大会の冒頭では4回転トーループに挑戦しています。

高難度ジャンプの挑戦は素晴らしいことだと思うのですが、怪我にも繋がりやすいです。

全選手に言えることですが体を大切にして欲しいと願います。

2020年 近畿選手権 フリープログラム  マトリックス

コロナの影響で試合の数は激減した今シーズン。

実践するチャンスがなかなかない中での演技です。

このプログラムもブノワ・リショーの振り付けですが、あの有名なシーンも振り付けに含まれています。

途中止まって上を見上げる振り付けがあるんですけど、何を追っているのか気になります笑

2020年 NHK杯 ショートプログラム バッハ・ア・ラ・ジャズ

つい昨日行われたNHK杯での演技です。

この試合からショートのジャンプ構成を変更して調整してきたみたいです。

前半に飛んでいた3回転3回転を後半に飛び、3回転ループから3回転ルッツへと変更。

よりジャンプの基礎点が高くなる構成になるようにとのこと。

冒頭に飛んだダブルアクセルの飛距離と流れが本当にすごいです!

坂本選手はルッツが得意?ではない印象があったのですが、今回は素晴らしいルッツだったなと思います。以前よりも流れが滑らかで加点も多くもらっていました。

この試合唯一の70点台を出して首位スタート。

参加選手の中でも演技構成点が圧倒的に高いです。
ジャンプがうまく跳べても、演技構成点が高くないと点が出ないということもよくありますが、彼女はどちらもできる稀な選手です。

今回はスピンやステップでレベルの取りこぼしがあったなかで75点台という高得点。

さらに演技が磨かれたら一体どんな点数が出るのか楽しみです。

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