ゲームは学びだった
先日、とあるゲームの30周年記念イベントがあって、制作陣とアツい思いを語り合ってきました。
そのゲームは、超大手ゲームメーカーが出している有名タイトルというわけでは全くないのですが、それが30年も続くというのは本当に凄いことです。
なぜそんなに続いているのか、ファンの一人として思うその理由は、シナリオと世界観にあります。
そのゲームのタイトルはメタルマックス。
機械文明の反逆・大破壊によって人類が絶滅寸前になってしまった世界を、戦車で駆けめぐる世紀末RPGです。
その世界観やシナリオのセリフ回しには思わず息を吞むような展開も多々あって、中でも特に印象に残っているシーンの一つを紹介します。
あるさびれた町に暮らす3兄弟が、BARの女に恋をして、争い合って奪い合い、結局は兄弟全員が殺し合って死ぬという衝撃的な話です。
作中の世界は、大破壊の後の荒廃した世界であり、登場する人間は数少ない生き残りのはずなのですが、そんな状況にあってもなお、人類はまだ手を取り合えず、しかも兄弟なのに殺し合うというところに、ヒトの欲深さや醜い本性がむき出しにされているという、この描写は見事という他ありません。
(もっと言うと、人間を襲う指名手配犯がいたり、凶悪な犯罪集団が人間狩りを行っていたりもします。マジ世紀末)
人間がこうした醜い生物だからこそ、地球救済AIが人類を滅ぼさねばならないという演算結果を導き出し、大破壊が始まったわけですが、現代の人類を見たって、さもありなんといった感じですよね。
目も背けたくなるような人間の醜さを、子供ながらに学び取っていたのが、かつての僕少年だったという気がします。
いわば手塚作品のような、人類とは何か、命とは何か、そういった壮大な裏テーマがあったからこそ、このタイトルが30年も続いてきたというのは間違いありません。
こんな感じのアツい思いを、それこそ汗だくになりながらプロデューサーさんやディレクターさんに語ってきました。
ゲームは学びだった。
この言葉に、ディレクターさんは大きく強く頷いてくれました。
なかなかゲームが売れないこの時代ですが、まだまだ期待して良さそうです。
最後に、イベントの写真を載せて締めくくりと致します。
これは、とあるファンの姐さんが大切に育てたボムポポという植物兵器です。笑
なんとあの有名漫画家やしろあずきさんのカラーコーンです。笑
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