それは果たして「好き」なのか
こんばんは世界
良い天気だね、おかげでいい調子だ
何気なく思ったことあってさ、聞いていってよ
自分のことさ、何もない奴だって思ってんだ
別に珍しいことでもないと思う、大した希望も目標も無く日々を消化するだけ、現代日本において、ありふれた学徒の一人でしかない
生きてたら、何かあるはずだと思う。20年以上生きて、何もないは嘘だと、僕だって言いたい
でもな、誰かの言いなりになって勉強して、あと残った時間はゲームしかしてない、からっぽさ、空虚なもんだよ
でもおかしいなと思った
言い方変なんだけど、割と真面目にゲームやってたよ?丸一日をそれに捧げたこともある、大変熱心にやってたはずなんだ
それで、何も無い。身になったものを持ってない。自身の一つもありゃしない
おかしいなぁと思う、継続は力なり、じゃあなかったかしらと
うん、言いたいことわかるよ、ゲームなんぞやって、ためになることなんかありゃしないだろ、そうだとも、ごもっともな意見だ、大いに賛成する
でも愚かにも僕は、何かあると思ってた、何かあるもんだと信じて縋ってやってたわけで
それでも何も残って無いのは、はて、何でじゃろ
ちょっと考えてみた、そいでわかった気がした
ぼかぁさ、ゲームそんなに好きじゃないんだと思う
何を言ってるやらと思うかもしれない、けど取り敢えず聞いてほしい
何のために、僕はゲームをやるんだろうって考えたときに、気持ちがいいからってのが大半を占めるんだ
画面の向こうに居るであろう、僕の実力の近しい相手、そういう手合いと手に汗握る戦いの末に勝つ、それが最高に気持ちいい、よっしゃあ!ってなる
反面、負けると酷い気持ちなる、勝てたはずなんだけどなぁって、モヤモヤモヤモヤ。そして反省会も無しにワンモアタイム
普通だと思うよ?これが普通だと思う、一般的なゲームが好きって人種のそれだと思う
なんだけどね
ゲームが本当に好きだって人は、多分ちょっと違うと思うんだよ
そのゲームでの成長とか、試行錯誤とか、じゃあ次はこうしてみようかな、あんな風にしたらもっと良かったかもしれない、そんな風に考えて、どんどん強くなっていくこと、その過程にも喜びを見出して楽しめる
僕にはそれが全くないとまでは言わないけど、嬉々としてはやらないかな
上手くなりたいのは負けたくないから。負けて嫌な気持ちにされるのが嫌だから、強くなりたい、勝って気持ち良いままでいたいって部分に僕のモチベーションがあるわけで
成長って部分には重きを置いてないかな、格下の相手を一方的に下してる時とか、多分凄く楽しそうにしてると思う
要するに、だよ、「相手に勝った」その事実が欲しいから、僕はゲームやってんだよね。継続してプレイするのも、下手になって負けるのが嫌だからで
YouTubeに動画をアップして、楽しそうに遊んでるトッププレイヤーの人達とは、根本的な部分でちょっと違うんだなって、そう感じた
多分だけどね、僕は成功体験が欲しいんだろね
ぼかぁ、リアルで成功体験、あまり積んでこなかった人間だからさ、小さい頃から、「やればできるじゃないか(意訳:何で普段からこうじゃないんだ)」って、色んな大人に言われて育ったからさ
自分で自分を褒めるのも下手になっちゃって、そんな僕にとって、ほんの少しの努力と、数分のトライで結果が出て、気軽に何度も褒めてくれるゲームってのは、足りない栄養を、まやかしだけど補ってくれるものなんだよね
サプリメントって言いたいけど、酒とかドラッグと一緒だ、こりゃあ依存しちゃってるよ、完全に
どうりでさ、一生懸命やったって、何にもならないはずだ。そんな向き合い方で、ゲームが僕を何かにしてくれるはずが無いじゃない
というわけで、「ゲームを頑張っても、なんにもならなかっぞ!どうしてだ!?」って疑問に、答えを見つけたわけなんだけど
ちょっと話題を変えて、僕がちょっと背筋が寒くなったことを話そうかと思うんだ
専門学校のパンフレットを読んでおりましたと
美大受験を目指す身ではあるけど、保険はかけておきたいってわけで、なんもならんかった時のためにね
卒業生で、今プロでこんなことしてる人がいますよってところに、インタビューの内容が書かれてる
読んでみるとさ、まあ酷いもんで
「やりたいこととか特に無かったけど、でもゲームは好きだったから、ゲームに関わることやろうって思ったのがキッカケでした」
そんなことを言ってる人が、何人もいてさ、ちょっと怖くなったな
僕もさ、同じなんだよ。高校出る時、大学受験考える時、「やりたいことなんて特にないけど、取り敢えずゲームは好きだから、プログラミングでも勉強しようか」なんて風に考えてた
勉強とゲームしかやってこなかった、『何にもない人』
もうちょっと純粋な頃だったらさ、「そうか!なら何もない僕も、ここ入ったら同じようにどうにかなるかも!」なんて目ぇ輝かせたと思うんだけど
さっき言ったじゃない?僕は成功体験欲しさにゲームやってたって。結果出せなくて落ち込んでばかりいるリアルからの避難所としてしか、ゲームを認識できなかった人間
それ、本当にゲーム好きなのかな
エンタメとか、自分の才能を頼りに戦っていく世界に、そんな生っちょろい「好き」を掲げて出向くのかって、今だから言えちゃうよね
もっとも、僕が言う生っちょろい好きを武器に取って、それでプロになったって人は、それなりにいるんだとは思うんだけど、一体その何倍の人間が夢半ばで散って行ったんだろうとか、つい考えてしまう
その実際に散って行った人たちの、何倍もの数の、「何にもないけどゲームは好き」って人間が、この世界には夥しい数存在してる
怖いと思わない?
小学校から始まる、学歴コンプの旅、最短でもざっと16年。若いうちの大変貴重な時間を16年分以上も費やした結果誕生する、何万人を超える数の「何にも無い人」たち
怖気を震うな、どうしてこうなった
かつてどん底にいた日本を盛り上げ、その血の滲むような努力の結果誕生した、地上の楽園
誰もが望んだユートピアの姿がこれってのは、本当、笑えないねぇ。考えてると楽しくなって、つい笑ってしまうんだけど
悲観しちゃいないよ、物申したいわけでもないし、考えてると、面白くって面白くって
僕は楽しいから考えて、面白いから話す、そんだけだよ。憂いたり、どうにかしないとって、そんな使命感に駆られてもいやしないさ
安心してほしい、僕の背筋がどんなに凍ったって、未来を憂いたって、明日はちゃんと来るから。僕は日々、あーでもないこーでもないって考えて、面白いよなぁって笑うだけだから
長くなったね、それじゃあこの辺にしておくよ
それじゃあね、バイバイ
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