ボトルネック

こんばんは世界

少し日が長くなってきたね。4時半で空が明るいのを見て、少し良いなと思ったよ。寒いけど

頭の構造の話をしようかと思ってさ、なんて言うのかな、僕の頭の中身を具体的に言葉にしよう、という試みだよ

言葉を発するには、幾らかのプロセスを経る必要がある。わざわざそれを言葉にしたりはしないけど

まずインプット、発音、意味、言葉のニュアンスなんかはもちろんのこと、説明したい元になってる事象とか出来事とか、そういうのをまず取り込むと

次に情報の整理、僕らはレコーダーでもカメラでもないから、そのまま再生すれば良いってもんじゃない。必要な情報とそうでないものに分けてやる

ここまでやって、それを文章に変換して組み立てて、ようやっと僕らの口から出てきますと

言語ってのは複雑なんだ、喋りながら何かをすると、どうあがいてもパフォーマンスは落ちるように、随分大変な処理をしなくてはいけない

僕の頭の中ではこれらのプロセスがどうなっているかを、これから語りたいわけだ

まずインプットの部分だけど、僕はここに欠陥がある。取り込んでしまう情報量が無駄に多いんだ。本当にどうでも良い情報すら無視することが出来ずに頭に叩き込まれる

肝心な情報に混じって、形にすらならないような「情報未満の何か」が一緒になって僕の記憶領域に叩き込まれる。すると、処理すらされなかった記憶未満たちが沈殿物として底に溜まっていく

僕はこれを記憶の泥って呼んでるんだけど、場合によっては悪臭を放つヘドロと化すから、定期的なメンテナンスが欠かせない

独り言を日頃から頻繁に言うことで、この記憶領域に意識が度々介入するようになって、泥の蓄積、ヘドロ化を回避してるんだ

別にこれだけならまあ良いんだけど、問題は言葉にするとき

思い出したい記憶があると、それを掘り起こさないといけなくなる。定期的にメンテナンスしてたって、泥の底から情報を引き上げるわけだから、要らんものまで沢山引きずりあげないといけなくって。言葉にする前に、丁寧に洗って汚れを落としてやらないといけない

たまにやるんだ、話題一つに色んな言いたいことがくっ付いてきてしまって、肝心な本題を見失うことが度々

これ書いてるときだって、言いたいことがまとめられないこと、しょっちゅうある。ひどい時は、たくさん書いて、ほとんど関係ない話題だったから半分以上消し去って、それでどうにか体裁を保つ、そんなことも

中学生あたりの頃は、そんな自分を語彙力の無さによるコミュ障と定義付けたりもしてたけど、言いたいことの整理つかなくなって言葉に詰まってたんだなって、今では思うかな

たまに、頭の中をそっくりそのまま出力できる人もいる。僕の言うところの記憶の泥を、そのまま鷲掴みにしてひょいと取り出して見せるんだ。あれには舌を巻くよ

さて、ここまで困った部分ばかり書いてきたけど、別に全部が全部悪いわけじゃ無い

そりゃ、ほぼ容量を圧迫することしかない、記憶に引っ付いた多量の副産物と、それを洗浄することで起きる出力の時のボトルネックには、ほとほと参ってる。けど悪いことばっかりじゃない

泥だろうと、ちゃんと綺麗に寄り分ければガラス質のキラリとした石だって、運が良ければときには金も混じることがある

それとおんなじでさ、記憶を呼び起こした時に、一緒に付いてきた副産物が当時の記憶を、より一層鮮やかに、あるいは克明にしてくれる。ときには、泥に混じった記憶未満のカケラだけ拾い集めて、そこから新たに憶測を組み立てることもある

記憶ってのは、時間が経つほどに美化されるもんでさ。溜まった泥の中でじっくり擦れあって、磨かれて、掘り出した時に光り輝くそれを見つけた感動が、何倍にも膨らむんだ

悪いことばっかりじゃないんだ

困ることが多いけど、自分じゃどうしようもないし。たまにメリットの部分も提供してくれるから、嫌いにもなれなくって

才能って、そういうもんだよね。大抵は、別に嫌いじゃないけど、無かったら幾分か肩の荷が降りたかもしれない

尻尾が生えてるようなもんだよね、あると見られたり、服に困るけど、アイデンティティにはなるし、好きになれたらラッキーだ。誰も持ってないオンリーワン。でもやっぱり、無い方が損しないと思う

金になったり、人気になれるだけが才能じゃない。人知れないところで振り回されるのが、才能ってやつの本質なんだと思う

こんなところかな

長々と付き合ってくれてありがとう

またね

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