読みやすさをつくる工夫-主語の省略編

どんな媒体でも、なるべく読みやすい文章をつくりましょう。内容を正しく伝えるために、難しい書き方になるときもあるかもしれませんが、基本は「もっと読みやすく、少しでも簡単な言い方で」を意識してみてください。

今日は「省略できる主語は省略しましょう」というお話です。

【主語の省略】
正しい文章を書こうとすると、しっかり主語を入れたくなります。しばらくはそれで構いません。「今書いている文章の主語はなにか?」を意識できていないと変な文章になってしまいがちですから、練習として、主語をしっかり入れてみましょう。

そのうえで、文章を書くのに慣れてきて、読みやすさや見た目を意識するようになったら、省略できる主語は省略してみてください。

これは例を示した方がわかりやすいので、まずはこちらをご覧ください⬇️

・つなぎ資金の調達には「ファクタリング」がおすすめです。ファクタリングは売掛債権を売却し、その金額内で資金調達ができるサービスです。
→つなぎ資金の調達には「ファクタリング」がおすすめです。売掛債権を売却し、その金額内で資金調達ができるサービスです。

2行目、2文目の主語「ファクタリング」がなくても、意味通じますよね? 直前の文章で、「今はファクタリングの話をしているんだよ」と伝わっているからです。

このように、1文目と2文目で主語が変わらない、主語を省いても通じるなら、2文目の主語は省いてしまっても構いません。

ただ、主語を省くと意味が通じなくなったり、わかりづらくなったりするときもあります⬇️

・つなぎ資金の調達には「ファクタリング」がおすすめです。対して、長期目線での資金調達には「融資」や「出資」が向いています。売掛債権の売却では、調達できる額が限られているからです。

3文目はファクタリングの話をしているのですが、その前(2文目)に融資や出資の話が出てしまっているので、読者さんは「売掛債権の売却って、今出てきた3つのどれの話?」と混乱してしまいます。

わかりやすく直すと、こんな感じですね⬇️

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・つなぎ資金の調達には「ファクタリング」がおすすめです。売掛債権を売却し、その金額内で資金調達できるサービスです。

ただ、売掛債権の売却では調達できる額も限られています。長期目線での資金調達には、まとまった額を調達できる「融資」や「出資」が向いています。
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文章のボリュームは増えましたが、わかりやすさは上がっています。ボリュームダウンも大事ですが、それを意識しすぎて、よくわからない文章にならないよう気を付けてください。

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