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ドル円概況(8/16)


ドル円(5分足チャート、8/16)

◎格付け会社の動向:ムーディーズが先週に米銀の格付けを引き下げ、フィッチ・レーティングスも大手米銀を含む70行以上の格下げ可能性を報じた。これにより、銀行の資金調達コスト上昇への懸念が邦銀の株価下落に影響。

◎債券市場と株価:米長期金利の上昇が本邦10年債利回りを0.630%まで押し上げた。中国の経済減速懸念から、上海株や香港ハンセン指数が連続して下落し、日経平均株価も500円近く大幅に反落。これにより、リスク回避の需要が高まり、ドル円は145円70銭から145円31銭まで下落したが、日米金利差拡大が下値を限定的に抑えた。

◎ドル円の動向:午前10時過ぎに145円70銭まで上昇し、本邦輸入企業のドル買い観測があり。しかし、中国経済の減速懸念からアジア株全般が軟調な動きを続け、日経平均株価も大幅反落。これに伴いドル円は145円31銭まで反落。米長期金利の上昇にも関わらず、日米金利差拡大の影響で堅調な値動きを見せ、再び145円台半ばを回復。その後、ドル円は米経済の堅調なデータとFOMC議事要旨の内容から上昇し、146円41銭まで到達。ユーロはドルの堅調な地合いに押されて1.0872㌦まで反落。米長期金利の上昇とFOMC議事要旨のタカ派的な内容が影響。

◎エントリー推奨ポイント:時間的に参加は難しかったかもしれないが、午前3時のFOMC議事要旨発表後の移動平均線タッチが良い押し目買いポイントだった。

◎今後の見通し:米金利上昇が止まらず、当局の口先介入も警戒レベルが低い。ボラティリティが高まると警戒感の高まりから円高に振れやすい状況となっており、じり高の展開が継続すると思われる。特にNY市場での指標発表後に円安が進むことが多いため、指標発表後の押し目買いを推奨。