見出し画像

#25 PK shampoo『再思三考』@Zepp新宿

 

結論:ボロ泣きウルトラワンダフル大号泣

 周りの人にチラ見されるくらいヒックヒック言いながら大号泣してました。周りの人すみません。泣きすぎて化粧ドロドロになってるのが確定してたので、誰にも顔面を見られたくなくて足早に帰ったらWアンコール聴き逃しました。クソが。Wアンコールが夜間じゃなくて零点振動だったら酒飲んで雪山行って自殺を図ってるところでした。あぶねえあぶねえ。いや、普通に夜間聴きたかったわクソが…。

 では、ゆきます。

 事前にFCからリハ順調との報告。ええですね〜。

カイトさんのキャビ、マイクを当てる位置が変わっています。今まではキャビの左上だったのに今回は右上です。気になる人はFCの画像と翼もくださいの動画を見比べてみてください。下の画像は先日YouTubeに載せられた翼もくださいのスクショです。

https://youtu.be/zxtWp7ek8yA?si=ouxtQXdYOt_rbL8p


岡山公演


 上の画像は岡山公演の時にとったものです。写真ブレッブレですまんな!!!最前でテンション上がってたんや。でも左上マイクなのはわかるでしょう?だからなんだ、と思われる方はすみません。私はこういうのでテンションがあがるんです。今まで左上で音拾ってたのにリハ中に「もしかして右上の方がいいんじゃね?」「やってみよや」「俺はこっちの方が好き」みたいな試行錯誤がされてるのではないか、と考えるだけでテンションが上がります。上がりますよね?上がれや!!!!

 
 ツアーファイナルは号泣必須なので青タオルを購入!もうタオル合計何枚持ってるかすらわかりません。パチンコの収支計算して絶望する人みたいになってしまうので、買ったグッズの個数や行ったライブをわざわざ数える気にもなりません。そして買った青タオルをそのままコインロッカーにぶち込んでフロアに来ました。誰かこのアホを殺せ。

 缶酎ハイを片手にフロアにログイン、今回もカイトさんの直線上後方卓前付近で聴きました。ボレロが流れます。ライブ前ボレロを聴くのも一旦最後か〜、ちょっと悲しい。

 本編が始まります。最初は君の秘密リミックスです。カイトさんのギターの音、いつも限界までギュインギュインしてる感があったのですが、今日は余裕のあるリッチな音でめちゃくちゃ良いです。マジで良い。来れなかった人、ドンマイ!
 「宇宙になぜか僕ら2人だけのようなそんな気がした」の後にチャーチャチャン、チャッチャーチャチャンみたいなリズムでコード弾くフレーズ入っていたのですが、wav版じゃなくてKiseki版の方のアレンジですね。あそこで次のビートへの転換に向けて一瞬締まる感じが結構好きです。

 ブレイクを挟んでヤマトさんの声と共に始まる夜間通用口。Aメロで普通に歌詞を間違えるヤマトさん。曲中に「歌詞まちがえました〜ハハハ」と言ってて笑いました。今後もずっとここの歌詞だけ間違え続けて欲しいです。
 ギソロの直前にカイトさんがkanzakigawa E.Pの京都線のイントロフレーズを弾いてるの、めっちゃ良くないですか!?!?たぶん大阪ビッキャか名古屋ラッドホールあたりからやり出したアレンジなんですけれど、フレーズ自体にキラキラ感があって下降フレーズなのでその後に来る「ロウソク色の夢が降る街で」という歌詞と呼応している感があって超絶上がります。後から来る京都線の伏線にもなっていて良いですね。ギソロ終わり「僕だけを選ぶ神様が〜」のあたりでペンタを下降していくみたいなフレーズが静かめに入ってるのもとても好きです。
 ライブレポでわざわざ言うことでも無いですけれど「僕だけを選ぶ神様がどこかにいるとずっと信じてる」という歌詞、私にとってはお守りです。どっかのライブでここを音源みたいに歌わずに「僕だけを選ぶ神様がっ!!いるって、いるって!ずっと信じてる!!」って語り口調で言ってたヤマトさんを、ずっと覚えています。

 夜間のアウトロが消滅して奇跡が入ります。イントロのブワアアアアアアッとやってリフ前に入るブレイクがたまらなく気持ちいいです。1サビ終わりはリフのターンがあってからギソロのターンがあるのが毎回のパターンだったのですが、今回はリフのところからカイトさんによる別のフレーズが入っていました。こういうのは嬉しくてピョンピョンしちゃいますね。
 奇跡の最後の方でカイトさんが、もう一回君の秘密来るよ!!と言わんばかりに君の秘密のリフを弾きます。この、前の曲に次の曲が溶け込んでいるのが滅茶苦茶良いです。そして君の秘密のアウトロがトラッシュ版(?)で始まります。君の秘密リミックス、完。

 MCの時、何人かが大声で「ヤマトー!」「カイトー!」と叫んでいる中、小声で「ニシケンッ」とコールしてる人がいて、メンバーに「バイトで三階にバッシング行ってる奴の呼ばれ方」と言われていました。

 次は新世界でしたかね...?「リバーブを焚きながらあの東京の先へ」→間奏→「もう夜は寒かった」→サビと移り変わる時のビートの変化、メリハリ具合がめっっちゃくちゃ気持ちいいです。特に「もう夜は〜」から始まる16ビートは勝手に足が動きます。

 3D/Biela、カイトさんのヘドラが1番炸裂してるフレーズが聴けるのと、歌詞の持つリズム感+コーラスの上下でリズムのメリハリが最高で大好きな曲です。磔磔か岡山ぶりくらいに聴けて超嬉しい。イントロのエグいドラムフレーズがなった瞬間嬉しすぎて泣きました。
 
 SSME→落空と続きます。落空でタジミさん登場!!新宿に来てくださると信じていました、超超超嬉しい!!今回は筋肉の服を着ていました、次回も服装を楽しみにしています!!ので!!ぜひ出演してほしいです!!ヤマトさんに「俺らのゲスト、俺らより変なヤツ来ますからねハハハ」とボロクソに言われていてウケました。

 落空がそれはそれは滅茶苦茶良かったです。ヤマトさんの声が澄んでいて、哀愁のあるAメロギターフレーズと休符の多いベース、空をゆっくり流れる雲のようなバイオリンの音が2月のステージに夏の終わりを告げます。そしてサビメロ、重たいブリッジミュートに反して鳴るバイオリンのピチカートの高い音で「あの世でもこの世でも無い、狭間の世界感」が増します。同期音源で流すよりタジミさんがいらした方がココがスゴイハッキリ聴こえるし、音が綺麗で良すぎました。普通に音源を聴いててもここはかなりグッと来るポイントなので、ライブは勿論泣きます。
 ギターもバイオリンもガンガン攻めていくアウトロ。あのアウトロは天にいる彼への「祈り」のよう。天に届くようにと叫ぶようなギターとバイオリンとは裏腹に、他のパートは地面をえぐるような激情を奏でていて圧巻でした。だいっっっっ好きな曲なので、withタジミさん版で聴けて本当に本当に本当に良かったです。

 続いてS区宗教音楽公論、この曲順は畳みかけ具合が凄まじいですね、そりゃ泣くだろ。
 PKはライブで自然光的な照明が使われる事が多くそれがとても似合っているのですが、その理由は彼らのエッセンスが徹底的に「影」側だからではないかと思います。だから強い自然光は彼らの存在をより際立たせる。自然光はPKに最高の照明です。
 でもS区では赤黒い照明が使われます。影である彼らを更に追い込むような色。この曲を作る時に「讃美歌」というテーマに拘ってこの曲を作ったと、カイトさんのノートに書いてありましたが、讃美歌のイメージとは到底離れた照明の色です。この乖離感がより曲を感傷的にし、曲は宗教的神秘性を増します。
 1番最初の「優しいさよならを僕に教えて」後の、「ドン」とギターノイズの息が合っていてその後のバンドインに迫力が出ます。
 2回目の「西武新宿死のうと思った」とヤマトさんが叫ぶ直前の\ポピーン/みたいなノイズが音源と全く同じ音で鳴っていて、ライブで聴くたびに演者じゃ無いのに「ヨッシャ、キマッタ…」となります。そこから始まる16ビートと、「さよなら〜2人が」のところのスネア連打→8ビート→サビの場面移り変わりがハッキリしていてすごく良かったです。
 「応報刑論よ」からは力強い主旋律と天井の高い会場の隅まで響き渡るような少年合唱団コーラスが教会音楽を思わせます。アウトロ後半、ギターリフが入る頭のところのキメが決まりすぎていて最高でした。

 もうどこでMCか忘れたし、どういう流れでそうなったかも忘れましたが、ヤマトさんがビートたけしのモノマネして首をクネクネさせてましたね。ちょっと話がそれますが、ビートたけしと同じくらいコーラス中のカイトさんも首をクネクネさせてます。フロアから見て右、カイトさんから見て左に毎回首をクネクネしてます。次にPKのコピバンをする機会があればここまでコピーしたいですね。
 
 第三種接近遭遇が次の曲でした。この曲の最後の「おせっかい気味な天使、天使、天使、てんっし\ドン/いぃぃぃぃぁぁぁぁぁ\ギターウォォォォォォン/」のところ、すごい好きなんですけれど、ライブで聴いたら、ドンからのギターウォォォォォォンがやはり最高すぎますね。

 神崎川→m7と続きます。m7はギソロがスーパーウルトラデリシャスワンダフルかっこいいので超超超超好きなのですが、今ツアー行った回は全部この曲をやっててマジで嬉しい。本当に嬉しい。PKさん、私のためにライブしてくれてます??PKなんてギソロ聴くためにライブ行ってるようなもんですからね。いや知らんけど。
 最後の「いつか生まれ変わって」の部分が音圧巨大岩石って感じで最高でした。
 
 翼もください。そうです。翼もくださいです。ライブ版はシンプルなドラムフレーズとヤマトさんの歌で始まるこの曲、前はスネアにリバーブがかかってた記憶で、あのモワモワ感が人を殺した次の日の朝なんだろうな〜って感じがして(どんな感じやねん)好きだったんですけれど、思えば城野からリバーブが消えててちょっぴり悲しかったのですが!!!!!なんか!今回!リバーブついてました!いや、デカ箱だからただの会場反響かもしれないけれど、トニカクソウキコエタンデス!!!!嬉しすぎて缶酎ハイ両手で握りしめて号泣しました。もう二度と聴けないと思ってたのでクッッソ嬉しかったです。これのせいで泣きすぎてお湯でオフできるマスカラ全部落ちました。クソが。
 「あああ、翼もください」→デデッデデッのターン→サビのライブのビートの変化がメチャクチャ好きなんですよ。デデッデデッのキレ感が良くて縦揺れな感じがマジで気持ちいいです。そっからのギソロもメチャクチャ好きなのですが、特にギソロの最後のファーミ♭ーファラ♭シ♭ーラ♭ってフレーズが好きで、あそこのチョーキングの溜め感が超絶タイプなのですが、ゼップ新宿で聴いたこのフレーズは叫んでいるようで本当に最高でした。ギソロで気持ちよくなった後にグッチャグチャなノイズに身を任せられるのもこの曲の最高なところです。

 この後にMCが入り、ヤマトさんがメンバーも客も指差しながら「馬鹿!馬鹿!馬鹿!バカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカ!馬鹿ばっかり!全員×ね!!」と罵れるだけ罵った後に「全員星にしてやる!!」と、星を演奏し始めました。超好きだけれど今ツアーは絶対聴かれへんやろな、と思ってた曲がまさかのタイミングで来て笑ってしまいました。そういう入り方する曲じゃないやろ...、でもそういうところも好き(キモ)。とにかく聴けるというだけで嬉しすぎてまたもや号泣。
 今回の星、デカめの同期音源が鳴っていました、wavのノイズ部分のようでそうじゃない感じの音でした。"新訳 星"とでも言ったらいい感じでしょうか...?え、いや、もしかして同期音源は気のせい...?私の耳イカれた?いや、そんなはずないやろ…。全然違ってたらすみません…。なんか同期音源なってる気がしたんです...。

 次に来たのは京都線でした。ヤマトさんが「イッタリキタリイッタリキタリイッタリキタリイッタリキタリ」と早口怒号をあげて「僕らは京都線みたいにツアーに行って帰ってまたツアーに行きます(意訳)」みたいな事を言って始まる馬鹿デカいMフレーズ。もうこのフレーズを聴いたら実家に帰ってきた感すらあります。
 京都線、「携帯も〜」に入る前のサビ、今まではギター二本ともコードバッキングだった記憶なのですが、今回、いや、名古屋ラッドホールから違います。カイトさんがwav版のリードフレーズを弾いています、ここがリードフレーズなの初めて聴いたので、マッッッジでテンションが上がりました。最高です。もう何十回でも言いますよ、最高です。
 アウトロ後半のスネアが2回うち(?)になるところ、ドラムの音量が上がり、クライマックス感が出てグッと来すぎて泣きました。

 次は空のオルゴールでした。ここのヤマトさんのMCがかなり心に来ました。「辛くてどうしようもない夜をとりあえずギターやベースを弾いてやりすごして、音楽が次の日の朝を回してくるのが、次の音を回して持って来るオルゴールみたいで作った曲です」という内容。"音楽に救われる"とは絶対表現しないヤマトさん、本当に良いですね。会場の熱もさらにヒートアップ。

 迎える本編最後は死がふたりをわかつまで。この曲の前だったかは忘れたけれどヤマトさんが「僕らは何回でもライブをします、僕らが終わる時まで何度だってやります」的な事を言っていました。だから「死が2人をわかつまで」なんですね。
 正直、私は再定義E.Pはリリース当初は全く受け入れられませんでした。もう私の知ってるPK shampooでは、私の好きなPK shampooでは無いと思いました。でも、人は変わるものだから、他人の変化でメンヘラになってワーワー言ってる自分もゴミすぎる、と、E.Pを聴いて以降ずっとモヤモヤしてました。なんならPK以外の失恋の曲とか聴いてボロ泣きしてました。だからこそ「住む場所は騒がしい方がいい 愛し合えなくても 君がいなくても ダサくて泣きそうでも」なんですよね。ツアーファイナルでヤマトさんの言葉を聞いてやっとこの曲がしっくりきました。行って良かったです。
 「2人探したメロディ、たとえ君がいなくても」という歌とここに入るニシケンの音デカベースは、ヤマトさん及びPKの今後に対する決意の現れみたいなものでしょうか。これからどうなるかなんてわかりませんが、その時まで見届けたいと思います。

 アンコールで、ニシケンコール。ニシケンが「うるさいっ!!」とデカい声でキレていました。そんなデカい声でるんやニシケン…。第二回ファイヤーウォールの発表、マジで嬉しいですね。東京キネマ倶楽部と味園ユニバースというロケーションが本当に嬉しいです、どちらもPKにピッタリな素敵な箱なので!!

 アンコール一発目は学生街全能幻想。「過ぎ去りし日々は海に似ている」と歌う曲の後に「海が〜」で始まる天王寺減衰曲線を持って来る神仕様です。天王寺減衰曲線のイントロのキメのドラムにかかるリバーブ、やっぱキモチエエエエエエエエエエエ!!今回はその後もしばらくリバーブかかってましたね。天王寺は、勢いギャンギャンなイントロの後の歌い出しで「うぅぅ〜、みぃぃ⤴️、がー」とすんごいためるのが超いいですよね。ヤマトさんはいろんなところでためて歌いますが、ため方が独特でかなり好きです。アウトロの前半部分でカイトさんが新フレーズを弾いていてイイ感じでした。
 最後は駆け抜けるようにあきらめのすべてを演奏してフィニッシュ。ライブが良すぎてキャパオーバーの私は足早に会場を出ました。こんなところにずっといたら精神崩壊を起こします。もう、今すぐ目も耳も塞いでライブの記憶を瞬間冷凍保存して帰るのだ!!!
そして、見事にWアンコールを聴き逃しました。クソがあああああああああああああああああ!!!!


 というわけで、Wアンコールを聴き逃すくらいいいライブでした。今回のライブレポ、曲順に全部載せるようにしました。なぜかというと曲順だいぶ凝ってるなと思いまして。曲が各シングルやEPごとにある程度かたまってたんですよね。奇跡と君の秘密とか、新世界とビエラなど、まあこの辺はこじつけだと言われたらあまり言い返せないですが笑。SSME→落空→S区 や 星→京都線→オルゴール は意図的だと思います。
 そうやって過去の音源やそれに伴う昔のライブを思い起こさせて、PKだけじゃなくて客にも再思三考させてたってワケ?まんまとハマったがな。ライブ聴きながら「うわ〜この曲の流れ帰り道鬼リピしたやつ〜」「このEP出た頃調子悪すぎて部屋クッソ汚かったな〜」と思い出したり、「このアレンジどの音源だっけ」と考えたりしてましたよ。キエエエエエエエ、痺れるセトリありがとうございます。

 あと、終演後にツイッター見てたら「生まれた場所は違うけど同じ場所で死のうやって!」とジローさんがツイートしたり、チャパ様が「いつか終わるその時までは一緒に歩かせてくれ」とツイートしたりしていて、なんかちょっと悲しくなるからみんなして出撃前の旧日本軍みたいな事を言うのやめてくれ…、と思っていたのですが、その時ふと思い出しました。ヤマトさんが昔やってたネットラジオで最初にオススメしてたバンドのギタボの方が赤いテレキャスに旭日旗ステッカーを貼っていたのを。なんだか壮大な伏線回収が行われ、個人的再定義が完了した気がしました。勝手に1人でスッキリしました。
 


 ってなワケでライブレポ終了。最高なライブをありがとうございました。PKのいままでというか、自分の人生の今までを振り返っているようなツアーでした。

 やはりPK shampooは私にとってお守りのようで、カバンにいつもいれてるタバコのようなバンドです。どうしようもなく行き詰まってるときに「煙草吸う?」と一緒に一服してくれるような、ゴミ溜めから見る星空のような、そんなバンドです。

 人間がどうしようもなくなった時に最後に出来ることは「祈り」です。祈ったからといって事が絶対良い方へ動くわけでは無いので祈りが完全な救済たることはあり得ません。しかし、窮地において唱える祈りの言葉や祈ってくれる他者が存在することはとても心強いことです。それがつまり「ふたり探したメロディ、思い出して歌う」であり、「ふたり手を繋げば怖くないよ」ということなのではないでしょうか。
 
 

 
ー完ー
 

 


 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?