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「やってみなくちゃわからない、わからなかったらやってみよう」プリチャン最終回へ向けて


2018年4月から放送開始した「キラッとプリ☆チャン」。
プリティーリズム、プリパラに続いてプリティーシリーズの三作目として、三年かけて、女の子の夢を応援してくれていました。

「やってみなくちゃわからない、わからなかったらやってみよう」
これは、プリチャンが一年目から、ずっと作中で訴え続けている台詞であり、一貫して向き合ってきたテーマでもある。


一年目は、主人公たちが「やってみなくちゃわからない、わからなかったらやってみよう」を繰り返して、成長していく。
例え心が折れそうになっても、それでもやってみなくちゃわからないんだと突き進む誠実な物語だったと思う。


二年目は、一年目の主人公たちの行動に心を突き動かされ、「やってみなくちゃわからない、わからなかったらやってみよう」が苦手な女の子が、友達に支えられながら一歩ずつ進んでいく物語。

人間って、いろんな子がいる。
皆が皆、主人公のみらいちゃんたちみたいに、簡単に「やってみた」できる子ばかりじゃなくて、その一歩がすごく重い子がいる。

そんな子がどうやって「やってみた」に挑むのか、憧れに手を伸ばすのかを描いてくれてました。


三年目は、最終決戦において、ラスボスであるルルナから、「やってみなくちゃわからないなんて不確かだ。失敗しちゃったらどうするの?」という問いが出されましたね。

この一年間のエピソードを振り返ると、マスコットたちがたくさんの「失敗」をしています。
けれど、ミラクルキラッツは「それも全部楽しかった。友達と一緒だったから、失敗も楽しめる。ダメだったらやり直せばいい!」と答えてくれました。

今回の最終決戦で、一つ鳥肌が立ったことがあります。
それは、ソルルが一つ芝居を打ったことで、結果的にルルナの行動もまた「やってみなくちゃわからない、わからなかったらやってみよう」になっているということ。

ルルナは「やってみた」ことで、失敗しました。
それでも、ルルナの大切な友達であるイブは、ルルナを抱き締めて、受け入れたんです。
このエピソードによって、ルルナの暴走は終わったわけですが、きっとルルナがこの失敗を経験しなければ、イブとルルナが和解することもなかったんだと思います。

「失敗していいんだよ」って、魔法の言葉なんです。
これはプリティーリズムレインボーライブでも示されたことですけど、絶対に失敗しちゃいけないって無理だし、思えば思うほど囚われてしまうんですよね。
だからこそ失敗してもいいし、きっと失敗したあなたを受け入れてくれる誰かはいるし、それも思い出になる。

「やってみなくちゃわからない、わからなかったらやってみよう」のタブーともいえる失敗にスポットを当ててくれたプリチャン。
プリチャンの主人公はみらいちゃんたちだけど、プリチャンは主人公ではない小さな誰かに寄り添ってくれる、ものすごく優しいコンテンツなんですよ。

テレビの前の私たちを置き去りにはしてくれないんです。
本当にずるい作品だ。


ストーリー展開において賛否両論はあったものの、私はそれでもプリチャンを最大限肯定したい、と考えています。
三年間本当にありがとう。最終回も楽しみにしています。

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