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動乱のアスラズ!?~『ピークアウト』第12話感想~

※本編↓

※前回の感想はこちら↓


■前回のドラフト会議は!!


俺「獲得希望選手……裏瀬レム!!」

 ギリギリの接戦を制し、金時勝が優勝を勝ち取ったMピーク選考大会。スターを目指すユキトの、頂けの挑戦はこれで一旦おしまいかと思われたものの、新規加入チームの北陸ビスケッツが優先指名権により金時を第1指名

 指名予定の選手を横から奪われた形となった東京アスラズ。監督・不二子が苦渋の表情で選択した獲得希望選手は──城丸雪兎であった。


■ナンチャン、ナンチャン☆


 新規チーム、北陸ビスケッツの陰湿なクレバーなドラフト戦略により、波乱の幕開けとなったMピークドラフト会議。結局のところ各チームの指名結果がどうだったのかというと、

  • 北陸ビスケッツ→金時勝、鳴山メルコ

  • 東京アスラズ→城丸雪兎

  • 東海セサミンズ→大河男悟

  • 大阪ウメダーズ→南原渋彦





今回大阪ウメダーズよりサプライズ指名を受けた番組MC・南原渋彦プロ


 ……って


 渋!! やっぱお前さん、渋やったんか!!


 いやいや、これまで実況・解説・インタビューの人々が特に個人名で呼ばれてなかったんで「この解説の人、渋川難波っぽいけどネームドキャラ扱いじゃないっぽいし、ただの”そっくりさん”かな~……」と思っていたのだけど違ったようだ。まぁやたらとキャラ名をたくさん出して読者を混乱させないように、という作劇上の配慮だったりするのかも。

 ということで、MCではペラペラ喋っていた渋彦が選手になった途端インタビューでしどろもどろになる様子に絶望する監督とシルクさんというウメダーズの愉快な一幕があったりするのかもしれない。


■踏むときはいつも地雷


 ……と、色々サプライズポイントがあったドラフトだが、プロ団体・日本プロ麻雀練成会ではドのつく新人、城丸雪兎が東京アスラズにまさかの指名とあって大騒ぎ。栗木さんを始め、ユキトのプロ活動に関わってきた大人たちは醜い責任のなすりつけ合いを始めるが、肝心のユキトはというと……。


「あ あの~ 吉松さんって」「ずっと野球されていたんですよね?」


 アスラズのメンバーと焼き肉を喰っていた。金時さんはドラフト前にバッシー(仮)に焼き肉連れてかれてたであろう事を考えると、待遇の差に泣けてくるな……。

 なんとか仲良くなるきっかけを掴もうと、Wiki見たら書いてそうな程度の知識で紋吉に話を振るユキト。「じゃあ高校時代のポジション言ってみ?」との問いに「ピッチャー?」とうろ覚えの返事を返すが……。


「事故って肩壊して3年ベンチだよ」

「二度と俺の前で野球の話するんじゃねえ!」



BAD COMMUNICATION!!


紋吉からの評価が下がった!
やる気が下がった!
守備力5下がった! 
「チャンス×」になった!


 思惑とは裏腹に、地雷を踏む結果となってしまったユキト。
 しっかり検索してたらその辺のこともインタビュー記事になってそうなものだが、早々に詰めの甘さを露呈してるあたりまだまだである。「たんぽぽもんきち」の話題だったらもっと食いつき良かっただろうに……。



 微妙な空気のまま進むアスラズ食事会。同席している不二子さんも、「優勝者を指名できない場合は準優勝者を指名する」というルールのためにやむをえずユキトを指名したということもあって、この新メンバーには不服な様子だ。一番指名したかった大河さんは今ごろ近藤監督(仮)とお風呂入ってるし……。

 居心地の悪さが最高潮に達しつつあるユキトだが、この顔合わせも自分が「何者か」になるためのファーストステップである。ウーロン茶片手に愛想笑いでその場を取り繕おうとするのは、少し前まで自分勝手な子供だったユキトなりの、大人らしい振る舞いだったが……。


「どうせモテたいだけでMピーク目指したんだろ?」「そんなナンパ野郎に惚れる女なんでバカしかいねえよ」


 紋吉から心無い一言が放たれる! これがもし「有名になりたいだけ」「金が欲しいだけ」なら話は違ったかもしれない。
 ……しかし、ユキトにとって「自分が一番カッコつけたい女」は……


「誰よりも楽しませたいアイツは」

「もうこの世にいねえんだバカ野郎!!」


 地雷を踏みぬかれてブチ切れたユキト。紋吉のビールを奪い飲み干すと、腹の底をぶちまける。曰く、誰でも打てる麻雀なんかを見てもらうだけで、金をもらって本当にいいのか? 面白くてカッコいい麻雀を人に見てもらってこそ「麻雀プロ」なのではないか? ……仮にも前シーズン優勝したチームの選手に対し、挑発的な発言である。一気に一触即発のムードとなるユキトと紋吉。そこに……



「いいね♡ 外に出よっか」



 ……割って入ったのはラスボス・高原星二であった。ちなみにこの日は月に一度の子供の面倒を見る日なので息子を小脇に抱えての登場である。意外と腕力あるな 

 というわけで「肉よりパイつまもうぜ!!」というタカちゃんの提案により、ユキトと紋吉のイザコザの決着は雀荘にてつけることとなった。


■見せよ生きザマ


「ツモォ!!」

「倍マーン!! 4000 8000!!」


 いきなり大物手を和了してキャッキャしてるのは不二子さんである。なんだ、こうしてみると大財閥の会長じゃなくて、ただの麻雀好きな可愛いお姉さんじゃん……。とはいえ打点が可愛くないのは会長ゆえの豪運によるものだそうな。そりゃあ豪運でもなけりゃあの妖怪みたいな八岐鱗の後任は務まらんよな

 不二子さんが可愛いのはさておき、目下バチバチやってる最中のユキトと紋吉……というかユキト視点では一方的に毛嫌いされているだけだが、なんにせよ互いにこの半荘で負けるわけにはいかない。

 南3局。もう親番がないラス目のユキトは、ダントツでトップの不二子さんはさておき紋吉との差は絶対に縮めたいところ。

 ユキトの手は7萬8萬の対子がある七対子のイーシャンテン。しかしユキトは、横伸びを期待してここは打7萬とする。そして次巡、目論見通り平和のテンパイを入れて8萬切りリーチ

 その切り順を見ていた紋吉は、ここで白を仕掛けて無筋を連打。押しに押されたユキトは紋吉の当たり牌を掴み1000点の放銃。オーラスは愛田がツモって2着となり、紋吉3着・ユキトがラスで決着となった。



「見たかラスの坊や これが俺たちMピーカーの実力だ」(ドヤァ)



 ……ツッコミどころしかない煽りをちゃんと入れてくれるあたり、エンターテイメントわかっとりますやん紋吉さん……素直に「偉そうなこと言って3着でゴメン」と言えないだけかもしれない

 エンタメ的には3着でドヤってる紋吉にユキトがツッコミ入れてチャンチャン、でオッケーなのだが、彼らは芸人ではなく麻雀プロである。安全なハズの8萬より先に7萬を切ったユキトには「なんとなくで切り順を決めない」、ユキトを6-9萬待ちと決めつけ無筋を押した紋吉には「熱くなってらしくない麻雀を打たない」と高原から厳しいチェックが入る。

 高原の考える「麻雀プロ」……それは観客に麻雀だけではなく、「自分たちが麻雀と必死に向き合う人間ドラマ」そのものを見せる仕事。ユキトも紋吉も、目の前の相手が気に入らないという思いが先走って、自身の「カッコいい麻雀」が見えなくなってしまっていた。高原が2人を雀荘に連れて来たのは、それを気付かせる意図もあったのだろう。愛田さんなんて観客がいなくても「チュモ」って言ってくれてたぞ!!!(観客はみんなヒナたんの「チュモ」が聞きたいに決まっているので)



■頂のリミット


 そんなこんなでお開きとなったアスラズの顔合わせ。しかし、不二子さんから衝撃の発言が。


「高原…私ユキトくん好きだけど」

「あの子は1年で契約終了よ」「それはたとえチームが優勝できたとしてもね」


 ようやく「何者か」になるための舞台にたどり着いたかと思われたユキトに仕掛けられた、まさかのタイムリミット……!! やめろ不二子さん、そんなことしたって大河さんはもう近藤監督(仮)と……


 ユキトは1年という限られた時間の中で、自身の目指す「スター」となることができるのか!? 次回も目が離せない……!!




渋がサプライズ指名されてる後ろで涙ぐんでるまつかよ(仮)、今回の細かい好きポイント。

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