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亀は海に潜って進む勝負をすればよかったのに

読もうと思いつつなかなか進まない源氏物語。亀の歩みのように遅くても、着実に進みたい!

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カメ。

そういえば息子はカメが好きだった。水族館を超高速で一周したあと、亀のいるところに戻って無言でじっくりと眺める。亀はカッコいいじゃん、と言うのだ。

そうなのかなぁ。剥き出しの腹を抱えている姿が不安を思い出させる魚たちよりも、モビルスーツで囲まれてるみたいでカッコいいのかなあ。よく分からないけど。

カメ、という単語が頭をよぎったときに、浮かんだのは歩むカメではなくて、海のなかをスイーッと泳いでいくウミガメだった。上手いひとが泳ぐときみたいに着実に力強く進んでいくウミガメだ。おー、カッコいいじゃん。断然、カメ派ですよ、ワタクシは。


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ハワイっぽいものが流行ったときに、カメの絵がついたマグカップを買った。ゆったりと、なめらかに、着実に海を進んでゆくカメだ。

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職場で使おうと思ったのだ。陽射しの煌めく海を悠然とすすむカメのように粛々と仕事をするのだ、と。コナコーヒーなんか飲んでリフレッシュする自分、とか善き哉、と。

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カメと聞いて思い浮かべる姿は、陸を歩むカメの姿ではなく、海を泳いでいくカメだ。産卵のために歩くカメもイメージできるけど、昔話の挿し絵にありそうに、山を目指すカメはイメージできない。

あれ、なんでカメはウサギと陸を競争するの? 勝てるステージで勝負しろ、っていう話だっけ? なんならカメは海中を泳ぐ勝負を仕掛けるべきだったんじゃないの? でもそれじゃウサギ死んじゃうよね。楽勝だけどカメも聞いたひとも後味悪そう。

たぶん、あれは遊びの勝負だから。遊びなら第一優先は安全だろうから、死なれるくらいなら負けるほうが数倍マシやろうなあ。ヤバイ、やっぱカメはカッコいいな。

これからも、いろんなことをカメのように、でもカメじゃない私はスモールステップでにもなるけど、着実にいきたいなあ。

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