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私の読んでる源氏物語

源氏物語を読む素人です。アレンジを幾つか読んで全体的なイメージがある程度アタマに入った時点で「じゃあ次は現代語訳で」となり、その時点で電子書籍で読める現代語訳4つを候補にあげ、比較検討しました。

山川の日本史資料集とか国語便覧とかで、ごく初歩的な知識はいれたものの、その程度の知識で源氏物語を読もうとすると結構骨が折れる(という慣用句は今では死語でしょうか)。

でもまあ、情熱や好奇心なんていつかは夢だったみたいに消えちゃうかもしれないから、それがまだあるうちに現代語訳を読み始めたいし読み終わりたい。その程度の前提知識で読めるもの、ということに結果的になったのかもしれないです。

私はいま、林望先生の『謹訳 源氏物語』を基礎にしています。ほかの方の訳では、雅やかな雰囲気が楽しいながらも前提とされる知識の量に全然追い付けていなかったり、あるいは和歌の部分が創作され変形されている点が好きになれなかったりしたのです。この選択はなかなか良いものだと思うのですが、

源氏物語で現代語訳って話になるときに、円地文子? 与謝野晶子? 谷崎潤一郎? 角田光代? って感じで、林望先生はチラとも出てきません。リーダブルで良いと思うんですけどねえ。さみしい。

あとは、趣味的に読んでいるのが、ウェイリー版の日本語訳で最近出たほうのやつと、橋本治先生の『窯変 源氏物語』です。

ウェイリー版の日本語訳はキラキラしたSF時代劇みたいな感じが眩しいです。

橋本治さんのはアレンジだけど語り手が光源氏なんですよ。光源氏は狂言回しに過ぎない、なんて書かれてるのも読んだことありますけど、できれば光源氏を統合された人格としてイメージしたいんで、渡りに船、という感じです。

ま、いずれにせよ、源氏物語は現代語訳で読んでも楽しいものです。抄訳だとすっ飛ばされてる部分があるのですが、そのカットされた部分の文章が良かったりとか、あるので。抄訳では納得できなかった展開が、間がちゃんと埋まってる現代語訳だと納得できる、っていうこともあります。

あとはGoogleでPDFで拾えるやつ探して読んでも面白いのがあったりします。他人の読みもまたい面白い、っていうのも源氏物語の魅力的なところです。

以上、自己紹介がわりに、読んでるバージョンを書いてみました~。アディオス!

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