落語と伝統芸能の面白さ。
今年始めての落語会に行ってきました。
数えてみたら、去年は9回、寄席や落語会に行ってました。
ホントに落語好きな人からすれば少ないのでしょうが、一般の人は多分ほとんど全員「0回」でしょうから、まあ、行ってる方でしょう。
サッカー、野球、宝塚、映画、ミュージカル、美術館、音楽会、アイドルのライブなどなんでもいいですが、そういうものに年に9回行っていたら、まあ「好きな方」にカウントされるでしょうし。
でね、浪曲師の玉川太福さんを生で見るのは2回目だったわけですが、今回彼がやったのは「おっさん2人がおかずを1個交換して弁当を食う」っていうだけのお話。
なんじゃそりゃw
でも、これが最高に面白い。
昨日、1番笑いました。
「落語」というと古臭くて何を言ってるんだかわからないっぽい、っていう感想を持つ人はたくさんいるでしょうが、「浪曲」や「講談」なんかだと、それにさらに輪をかけてわけわからない退屈な世界って思っている人も多いと思います。8000万人はいるでしょう。
でも、彼の浪曲は古くもなんともなくR-1グランプリで一人芸として笑いを取れるような現代的な芸であるし、神田伯山が語る講談は、クラッシックな形を保ちつつ、現代風にわかりやすく聞きやすくしたモダンな芸であり、彼ら2人が講談と浪曲を復活させた中興の祖と言われるくらいの芸人であるのは間違いないレベルで素晴らしい。
だって、おもろいんだものw
うちの近所のホールは、毎年夏によしもとの芸人をたくさん呼ぶライブがあるので、私もそれに2回ほど行きまして、いわゆるM-1取っている芸人・決勝まで行った芸人、その他テレビでよく見る芸人がズラッと出てくるわけですが、そのライブより、落語会の方が面白いです。
もちろん、落語家の全員が漏れなく面白いのか?って言ったらそんなことは全くなく、平均値を取ったらM-1の決勝に出てくるような芸人の方が面白いと思います。
ただ、一部の売れっ子落語家はよしもとの芸人より全然おもしろくて、1度見てみたらね、「なんで、この人達がテレビで活躍してないの?」って不思議に思うレベルです。
ま、そんな人は落語界にも少ないのですが、柳家喬太郎、桃月庵白酒、春風亭一之輔、柳家三三なんかは本当に素晴らしいですよ。
でね、俺が贔屓にしている芸人の生年を見ると、喬太郎、白酒はちょっと離れてますが、ほとんど人が同年代であり、
63年 柳家喬太郎
67年 桃月庵白酒
74年 柳家三三
75年 おれ
76年 桂宮治
78年 春風亭一之輔
79年 玉川太福
83年 神田伯山
この先、同時代的に歳を取っていけるかと思うと大変楽しみです。
もう1つ好きなサッカーで言うと、同い年の川口能活が相当長く現役を頑張りましたが、彼が引退してプレイヤーとして感情移入出来る同世代の選手はいなくなりました。
もちろん、彼らの指導者としての活躍には大いに期待しますが、芸人の場合、死ぬまでプレイヤーとして活躍出来るわけですし、三三、一之輔、伯山、太福あたりは、あと30年長生きすれば、相当に高い割合で人間国宝になると思います。
宮治は笑点の司会になっているでしょうね。
でね、多分、落語とか講談、浪曲は、やろうと思えば「彼らに俺の顔を覚えてもらうこと」が全然可能な世界だと思うんです。
ダウンタウンのまっちゃんに俺の顔を覚えてもらう可能性はほぼ0ですが、演芸にはそういう「会いにいけるおじさん感」にあふれている。
それくらい身近。
私は、アイドルにハマるとか、芸能人を推す的なことが皆無に近いくらいなく、誰かに狂熱を持ったりすることがなかったわけですが、サッカー日本代表以外にはじめてそれに近い感覚を持つことが出来た気がして嬉しいです。
アイドルは、どれだけ推しても、結婚して年を取って老いさらばえるとかっていう不都合な真実満載だったりしますが、演芸の世界のおっさんたちは、別に何がどうなろうとどうでもいいw
10年、20年、30年経って、枯れた芸を見れるのかな・・・ってのが、マジで楽しみ。
お笑いが好き、演劇が好き、コントが好き、音曲が好きっていうような人はハマる可能性がめちゃくちゃ高いですので、機会があれば、ぜひ、上にあげた芸人のyoutubeでも見てみてくださいませ。
とりあえず、1個挙げとくので、5分だけでも見てみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=lNobaa5fd7Q
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