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復活の狼煙【なでしこ1部スフィーダvsオルカ】

2023年4月2日、調布市AGFフィールドを会場に、
2023なでしこリーグ1部第3節
スフィーダ世田谷FCvsオルカ鴨川FC
の試合が、14時キックオフで開催されました。

試合前

前置き(オサンの思い出話)

※試合と関係ないのでスキップ推奨

この日は日曜日、午前仕事。
時計を見ると、無茶すればハーフタイムには間に合うかもしれない・・・。
ということで、急遽準備をして調布市へ出発。車で上信越道→関越道→圏央道→中央道と来て、何とか2時間30分ほどで調布市まで。
AGFフィールドのある調布市は、友人とフットサルやった後に彼が泊めてくれるというので車で23区内から甲州街道を調布市まで向かったところ、大渋滞でブレーキ踏んでる足が攣って悶絶した思い出の地笑。その後知らんけど元気かなあ彼。銭湯行って飯食った後、一晩中Footとか海外サッカー中継とか競馬予想番組(名前忘れた)見ながら話してたり。
あと、何年か仕事で千歳烏山近辺に訪問行ってたり、東京に住んでた頃に世田谷線と京王線乗り継いで府中競馬場に行ってたり(大川慶次郎先生の「(サイレンススズカは)分倍河原まで走ったってトップ」は大ウケだったなあ)、思い出の多い沿線でもあります。
この沿線は街並みも似ている印象があり、AGFフィールドから少し離れたコインパーキングまでスムーズに到着。まだ前半20分くらいか?

入場まで

Googleマップを見ながら、徒歩10分弱。難なく味の素スタジアム前まで到着。エレベーターで上段に上がると、AGFフィールドの矢印が。これに沿って進む。

なにい

試合はやってるが、こちらからは封鎖されている。ゲートには「再入場口」。運営スタッフさんに聞いたら、建物をぐるっと回って外から出ないと入れないとか。看板に騙された笑。確かに試合情報に南門から来いって書いてあった記憶がうっすら。早速アウェーの洗礼。仕方なく、ぐるっと回って南門へ。手指消毒、体温測定、チケット購入。この辺はまだ義務っぽい。せっかくなのでスフィーダの缶バッジガチャを1回。大竹選手以外はあまり知らないけど200円。

にく

そういえば朝から何も食べていない(調布までノンストップだった)のを思い出したら急に腹が減り、こちらで牛ステーキライス1,000円プラス半熟卵100円プラスアイスコーヒー300円を購入。注文後に焼いてもらってたので数分待ち。ここまで来たら慌てても仕方ない。スタグルをもらい、いざ場内へ。

入場後のアクシデント

上から来たのに上に昇る

前半も終わる頃、先に来ていた鈴木陽応援隊のお二人と合流。
そしてここで大失態。半熟卵がそのまま渡されたので自分で片手で割ろうとしたところ、勢い余って握りつぶし爆発笑。前も料理中にやらかしたので卵は両手で扱っていたのだけど、油断した・・・。バッグ、上着に飛び散る半熟卵。他の人にはほとんどかからなかった(多分)のが不幸中の幸い。いただいたティッシュだったり、カメラ用バッグに常備しているウェットティッシュなどで事故処理。雨降ったらカッパ代わりにするつもりだった上着だったが半熟卵の盾に笑。何とかスタグルを食べ終わった頃には既に後半が始まっていました・・・。

後半

反撃の1点

2点ビハインド

歩いてくる途中チェックはしていたけど、前半に2失点して追う展開のオルカ鴨川FC。昨年リーグ最優秀選手の大竹選手を欠く中でもさすがのスフィーダ。オルカは同点に何とか追い着いてくれれば・・・と、この時は思っていました。

コーナーからの
反撃の1点!

オルカは54分、浦島選手のコーナーキックを頭で合わせた松尾菜月選手のゴールで、1-2とします。後半始まって10分ほどでこのゴールが生まれたのが、展開的には大きかったかな。2点差のまま時間が過ぎると焦るけど、1-2ならワンプレーで同点という明確な目標があるので。

待望の復活ゴール

散り際の桜が綺麗でした

時折吹く風が後半はオルカにとって追い風。

スフィーダの攻撃も、後半は体を張った守備で防いでいました。

ハンナヘッド

2018シーズン以来、鴨川に戻ってきたハンナ・ディアス選手。
この日はとにかく気合が入っていました。
私の席の後ろの方で、小学生くらいの女の子とお父さんorお爺ちゃんの2人が観戦していたのですが、女の子が凄く詳しくて実況解説みたいになるなか、男性がずっと「なんとかディアス」って呼んでたのが面白かったです笑

すばらしい運動量

73分。ゴールキックを鈴木陽選手が競って流れたボールを、全力で走った浦島選手がラインギリギリで止めてキープ、上がってきたSB関口選手にパス。

絶妙なクロス

関口選手が蹴ったクロスは、ドライブがかかっていたのか風に乗ったのか、ゴールの手前で急速に落下。

横から飛び込んでのヘディング!

このクロスにGKの手前で合わせたのが、FW鈴木陽選手!
前回のゴールから1年8ヶ月振り?あぁこんなに無茶して長野から東京まで、これを見に来たんだなワシ。起死回生の、そして復活のゴール!

急いでるんで!さーせん!!

よっしゃゴール前で歓喜の輪・・・と思ったらすぐに全員ダッシュで戻る。鈴木陽選手は、相手選手が持っていたボールを(ボールだけ)叩き落としてそのままセンターサークルへ。主審が多分注意しようと思ったんだろうけど、余りの速さに仕方なくそのままキックオフ笑。
それにしても驚いた。私は同点になれば良いななんて思っていたけど、オルカの選手たちは完全に試合をひっくり返す気満々。ゆっくり時間を使っていたスフィーダ側の余裕も消える。ここからはガチで次の1点を奪う戦い。

大逆転

大チャンス!

鈴木陽選手には再びビッグチャンスが。DFに競り勝ってエリア内でシュートを放つも、スフィーダGK石野選手が至近距離で魂のセーブ。このこぼれ球をオルカDF山田選手がシュートもDFのブロックに遭い、コーナーキックに。

キャプテンのコーナーキック
ヘディング!

このコーナー、合わせたのは中央のハンナ選手と鈴木陽選手。2人ともDFに競り勝ってる!笑

誰か分からんけどゴール!

で、ハンナ選手のヘディングの後、見てた時は良く分からなかったけど押し込んでゴールだけ分かりました笑
ハンナ選手のヘディングはGK石野選手が寸前で弾いたのですが、詰めたオルカの山幡選手が押し込んだようで、場内アナウンスではハンナ選手のゴールだったんですが、公式記録では山幡選手になっていました。

喜びの輪はハンナ選手が中心でしたが、誰が決めたというよりは3点目が決まったこと自体にオルカイレブンの喜びが爆発した感じでした。

その後の、ロスタイム含め15分近くの攻防も色々ありましたが、スコアは動かず2-3でアウェーのオルカ鴨川が勝利しました。

試合終了

喜びの中、整列し挨拶。
気の早いおじさんから「優勝だー!」なんて声があり、順位表を見たら同じく連勝中だった伊賀がニッパツに敗れ、唯一の3連勝となったオルカ鴨川FCがこの時点での首位に。

両監督の握手

スフィーダの神川監督とオルカの野田監督の握手。
昨シーズン2敗したチャンピオンチームに、初めての勝利。神川監督は試合後のインタビューで後半の試合展開を課題に挙げていましたが、見ている側としては「負けてなお強し」の印象でした。オルカが逆転できたのは、風上に立ったこともあるんでしょうが勢いやパワー、局面での1対1や走りの勝負になった時にオルカがほんの少し上回ったのかなと思います。

戻ってくるのを待ち切れず、オルカは選手監督スタッフ全員で喜びの輪。

野田監督と鈴木陽選手の抱擁。
鈴木陽選手は、コロナで欧州移籍が頓挫した後2021年途中にオルカに加入。
野田監督は、2020年から群馬FCホワイトスター(現在のバニーズ群馬FCホワイトスター)の監督として2シーズン指揮し、2022年からオルカの監督に。その時鈴木陽選手は数度目の膝の手術の後、リハビリ中の選手でした。
2020年初めには、この2人のキャリアがクロスするとは夢にも思いませんでしたが、1年以上の離脱を辛抱強く待ち、今年開幕戦からの鈴木陽選手スタメン起用。3試合目でようやくそれに応えるゴールが。サポ(私のような半分個サポも含め)には分からない色々な苦労もひっくるめての、この瞬間でした。


鴨川の地から、また別の場所からも駆け付けたサポーターに喜びの挨拶。
2点ビハインドからの大逆転には、声援の後押しが不可欠でした。

この勢いがどこまで続くかは分かりませんが、オルカ鴨川FCにはいけるところまで勝ち続けて欲しいです。止められたらその時はその時で。連勝し、ケガ人も戻りつつある今は、反省点は修正しつつがむしゃらに突き進む姿を見たいです。

あとがき

前半0-2からの大逆転を現場で見たのは、これが3回目かな。
一度目は、長野で伝説化しつつある2016なでしこリーグ1部、6,000人以上の観客の声援が渦を巻いたパルセイロレディース3-2INAC神戸。
二度目は、昨年の長野県高校女子サッカー新人戦準決勝、松商学園3-2東海大諏訪。楽勝ムードさえあった東海大諏訪にまさかの落とし穴。
そしてこの日の試合。共通していたのは、リードした側に多少でも油断が生じたこと、早い段階で反撃の1点が入り動揺と勢いが生まれたこと、そして何より、0-2で負けているチームが逆転する気で後半に臨んだこと。

こういう試合、誰一人諦めず、試合をひっくり返して勝つんだという気迫が伝わってくる試合。諦めなかったチームが勝つとは限らないけど、大逆転を起こす権利は諦めなかったチームにだけ訪れる。そんな基本を再認識させてくれる好ゲームでした。

この前週の試合、雨の中のアウェー静岡戦では、同じく元長野だった古舘選手の復活ゴールを中継でしか見られなかったのもあって、強行遠征。来て良かった。ずっと応援していた鈴木陽選手、そしてオルカ鴨川FCというチーム自体をまた見たくなるゲームでもありました。

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