見出し画像

ザツダン「財形」の【書き起こし版】

会社入ったばかりの頃はお金が貯まるor貯まらない

営業 やっぱり貯金は大切ですから。
人事 貯金?
営業 うん。私、会社に入る前に、バイトとかお小遣いとかでたまってたお金を全部使おうと思ったの。
人事 なんで?
営業 いや、なんかリセットする感覚で。まあ理由はないんだけど。
人事 あー、社会人になったし?
営業 そう。
人事 まあ、気分転換だね。
営業 そうね。なんていうか、お金の質がちょっと違うじゃない。
人事 違うね。
営業 バイトだといくら稼いでも、ちょっとお客さんって感じがするじゃない。
人事 あー、なるほどね。確かにお客さんって感じはあるね。
営業 バイトの種類にもよるんだけど、私の場合はガチで怒られたりしなかったから。
人事 でも、そういうものじゃないの?
営業 居酒屋とかもっと怒られるんじゃないの?
人事 あー、どうなのかな?昔はそうなのかもしれないけど、今は怒ったらやめちゃうからね。
営業 あ、そっか。そうかもね。で、社会人はほぼ0円からスタートしたけど。
人事 うん。
営業 1年目は結構たまるんだよね。
人事 あー、住民税?
営業 住民税もそうだし。当時実家にいたっていうのもあるけど、そんなに使わなくない?っていうね。飲み会いったら基本的に先輩が出してくれるし。
人事 なるほど。
営業 会社でごはん食べに行くんだったら、多少出してくれるしね。
人事 なるほどね。ビギナーズラックみたいなもんだね。
営業 そうそう。だから1年目はフル活用するべきだと思う。ごはんも一人で行かないでさ。
人事 初心者優待みたいなもんね。
営業 そうそう。うちの会社の規模は200人もいないけど、もっと大きい会社に入ったひとは絶対にやったほうがいい。いろんな部署の先輩に「お昼ご一緒していいですか?」みたいな。
人事 たかりじゃん。
営業 でも、ふつうは奢ってくれるんじゃないのって思っちゃう。
人事 まあね。出させるわけにはいかないよね。
営業 そうだよね。たとえば、先輩3人と4人でご飯いきましたと。4人で4500円ですってなれば、新人は出すとしたら500円だよね。「お前は500円でいいよ」みたいに。
人事 そうだね。でも、そのへんは会社の文化にもよるよね。
営業 確かに。今はもうちょっとドライかな?社食だったら関係ないし。
人事 関係ないね。関係ないし、正直言って、私はそんな経験は1回もなかったね。
営業 一緒にごはん行く文化じゃないしね。
人事 そうだね。あとはまあ、昼ぐらいは自由にしてほしい。
営業 あー。
人事 昼くらいは解放されたいって気持ちが、私は強いから。
営業 わかる。それもすごいわかるよ。
人事 営業さんだったらまだいいのよ。でも、事務方のひとっていうのは、お客さんは社内にいるからね?
営業 はいはい。そうだね。
人事 だから、お客さんに囲まれて仕事してるのと一緒ですよ。昼くらいは放っておいて欲しい。
営業 わかる。そういう日もあるし。
人事 だから、私の場合は1年目、2年目。あんまり覚えてないなあ。でも、今はある程度貯金はあるけど、3、4年は苦労したかな。
営業 ああ、そうだね。やっぱり一人暮らしだと正直きついと思う。
人事 お金貯めるには?
営業 そう。都内だと。
人事 最初から一人暮らしだときついね。でも、私の場合は、一人暮らし始めた後のほうがお金たまったけどね。
営業 あ、ほんと?ちゃんと管理し始めたってこと?
人事 そうだね。実家にいた時は、はいってきたお金は基本全部使ってたから。
営業 ためる気がないじゃん。
人事 そうだね、ためる気がなかった。ていうか、実家から通ってるとためる必要性もないんだよね。
営業 そうだね。ご飯と家は最悪なんとかなるし。
人事 そうなんですよ。何かあったらっていう危機感がないじゃん。
営業 ない。
人事 なんかあっても困らないし。
営業 多少不便だなってくらいもんね。
人事 でも、今はなんかあったら困るじゃん。
営業 まず家賃が困るよね。
人事 そうそう。給料がなくても、しばらくは生活できるようにしとかなきゃって気にはなるよね。
営業 うんうん。
人事 だから、ちゃんとお金ためるようになって、まあこれだけあれば大丈夫かって思えるようになったのは、私の場合は正直言って2、3年前。
営業 結構たったね。貯めかたが軌道に乗ってきたわけだね。
人事 そうだね。いろいろ試行錯誤するじゃん。
営業 自分なりにね。
人事 そうそう。自分ルールを作って、これうまく行ったなとか、これはダメだなとかいろいろ試して。ようやく形になってきたかな、結果としてようやくお金溜まってきたかなってなったね。
営業 なるほどね。確かにそうだよね。貯金は意識しない限り増えないっていうのが真理かもしれない。
人事 あればあるだけ使えるからね。
営業 まあなんとかなるしとは思っちゃうね。働けばいいだろって。
人事 ぶっちゃけ使うのって簡単だもんね。
営業 簡単簡単。
人事 ものすごい簡単だよね。何に使ったか全然覚えてないもん。
営業 そういうもんだよ。なんらかのモノか体験に変わってるんでしょ。
人事 うーん。まあ、給料レベルが低かったっていうのもあるけどね。
営業 だね。給料上がって生活水準変わらなかったら、理論的には貯金できるはずだもんね。
人事 そうそう。って財形の話じゃなかったのか?
営業 そうでした。

お金を貯める秘訣の一つが財形

人事 ていうか、そもそも財形って何?
営業 私が財形っていうのを聞いたのは、会社に入った時。総務部から、こういう仕組みがありますって。かいつまんでいうと、毎月一定額を給料から天引きして貯められますと。しかも利率がいいですよ、とかいうことをざっくり聞いた。
人事 その時はやろうと思ったの?
営業 全然。へーってだけ。
人事 まあそうだよね。
営業 利率とかちゃんと聞いてなかったもん。じゃあ銀行と一緒じゃん、とかそれくらい。
人事 んー。なるほどね。
営業 その時は、単純に、じゃあ自分でやればいいやって思っちゃったのね。天引きじゃなくて、貯金くらいするよって。
人事 なるほどね。ぶっちゃけ、甘いよね。
営業 見通しがね。
人事 激甘ですよ。
営業 で、何年かして。他の社員とか先輩とかでやってる人もいるわけじゃん。で、話を聞いたら、これは結構いいなと。
人事 そうだね。
営業 何がいいっていうと、これは財形は全部そうなのかな?利率は銀行の定期預金よりもはるかにいいの。
人事 そうだね。今の銀行の定期預金は、もうないものと思っておいたほうがいいレベルだもんね。私は赤い銀行で定期預金やってるけど、0.01%だね。
営業 低いなあ。
人事 でも、この0.01%はちょっと昔、3年くらい前だね。で、最近定期にしたやつは、0.002%。
営業 なんだそれ。
人事 だから、私はもうないものだと思ってるよ。
営業 その数字見ちゃうとその何十倍、何百倍ですよ。
人事 そうだね。
営業 で、やろうかなって思ったの。
人事 なるほど。
営業 うちの場合だと労金さんでやってるっていうから、労金さんの担当者に話を聞いた。で、財形といっても3種類あると。
人事 うん。
営業 一般、年金、住宅と。
人事 一般、年金、住宅?
営業 そう。で、住宅はその名のとおり住宅用にあるんですよと。
人事 住宅ローンの頭金をためるってことだね。
営業 そうそう。で、非課税枠があるから、それに備えてやってくみたいな。
人事 うん。
営業 当時は家とか全然考えてなかったから、これはないなと。
人事 そうだね。
営業 で、年金も、当時20台のなかばだったから。今からやってもなあって。
人事 年金っていうのは何が違うの?
営業 これも非課税枠があるのね。で、受け取りが60歳からなの。財形年金として天引きされたものが60歳から受け取れますよっていう。
人事 それまではおろせないの?
営業 これはおろすことを前提にはしてないね。でも、25、6歳で60歳までって言われても。それは目的が変わってくるじゃない。
人事 そうだね。
営業 お金は貯めたいけど、老後のためじゃないしなあって。
人事 そうだね。まあ老後のためだったら、正直言ってDCのほうがいいよね。
営業 ああ。確定拠出年金?
人事 そうそう。財形の非課税枠っていうのは何に対して非課税なの?
営業 年金だと、元利合計で利子などが非課税だって。
人事 要するに数%の利子にたいして非課税になると。
営業 そう。
人事 たとえば100万円で利率1%だとしたら、利子は1万円。ふつうだったら、その1万円に税金がかかるけど、それはかからないよって話?
営業 そうそう、そのはず。
人事 んー。じゃあ、あんまりおいしくはないよね。
営業 そう。だから当時も、そもそもおいしくないって思ったし、おいしさの意味もあんまり理解できなかったというか。非課税って何?みたいな。
人事 なるほどね。
営業 で、消去法的にも、目的としても、じゃあ一般財形にしようと。
人事 一般はいつでもおろせるの?
営業 いつでもおろせる。
人事 じゃあ、やっぱり貯金と同じだね。
営業 そうだね。でも、利率もいいし、給料から天引きだから、これ機械的にやっておけばたまるんじゃないかなって。
人事 うん。
営業 で、最初は月3万円だったかな。月3万円を毎月給料から抜いてもらう。ボーナスの時にはまたプラスアルファで抜く。
人事 ボーナスの時に増額っていうのができるわけだね?
営業 できる。それで放っておけば、年間で50万とかたまったから。あ、これはいいやって。
人事 そうだね。
営業 で、コツコツ。積み立て額を3万円から5万円に増やしてみたりとか、ボーナスの時の額を増やしてみたりとか。逆にボーナス減らして毎月の額を増やしてみたりとか。それで現在に至るって感じ。
人事 うん。
営業 これ、ふつうに新人のときからやってりゃよかったなっていうのが、率直な感想。

強制的に給料から予め引いとくのが鍵

人事 それはあるよね。財形だったら結局手取りから引かれるわけじゃん。
営業 うん。
人事 たとえば今まで手取りが20万円だったのが17万円になって、差額の3万円は自動的に貯金されてるってことでしょ?
営業 そうそう。
人事 そうすると17万円でなんとかするからね。
営業 そうなのよ。
人事 手取りが17万しかなかったら17万で生活するしかないから。
営業 だからさっきの理論と一緒だよね。給料増えても生活レベルが変わらなかったらたまるっていうのを、無理やりやっちゃうっていう。
人事 税金とか社会保険料もそうだけどさ、結局ソースから直接とっちゃうのが一番いいわけですよ。
営業 そうね。とれるところかとる。
人事 ふつうの従業員からすれば、税金の額とか社会保険料の額とかは、正直言ってどうでもよくて。
営業 はいはい。
人事 結局は最終的にいくらもらえるかじゃん。
営業 うん。
人事 給料日にいくら振り込まれてるかっていうのが大切で、そこをいじっちゃうっていうのは強力だよね。
営業 うん。強力。
人事 あとは、下ろしにくいんじゃない?
営業 そうだね。手続きがいる。財形用に口座を作るんだけど、そこから直接はおろせない。
人事 うん。
営業 一般の口座をつくって、そこに移さないとおろせない。
人事 どういうこと?
営業 たとえばAっていう積立口座があったら、Aの口座からキャッシュカード使って直接おろすことはできない。
人事 うん。
営業 Bっていう普通の口座を作って、AからBに移してねと。で、Bからキャッシュカード使っておろろす。AからBに移すには担当者に言うなり、ネットバンキングを使うなりしなきゃいけない。
人事 ネットバンキングでも移せるの?
営業 移せる。でもそれは最近できたの。それまでは担当者に言うしかなかったと思う。
人事 私はそっちのほうがいいと思うけどね。
営業 本来そうだよね。ラグがあると、みんなめんどくさがるから。
人事 そうそう。だって電話とかメールで、担当者に直接連絡してっていうのは、ちょっと恥ずかしいじゃん。どうした?金に困ったか?みたいな。
営業 意志弱ええな、みたいな?
人事 そうそう。だからインターネットバンキングでおろせるのは便利だけど、財形の元々の考え方からすればどうなのかなって気は若干するけど。
営業 確かに。で、今貯まってきて思ったのが、この貯金分を生活費にして、ふだんの給料を全部つっこんだらいいんじゃないかって。
人事 できるの、それ?
営業 多分できる。1年分くらいは貯まったから。
人事 結構たまったね。
営業 そう。だから無理しなければできるはずなんだよね。
人事 でもさ、上限額ってあるんじゃないの?
営業 いや、うちは聞いてない。
人事 じゃあ、ありえないけど、月額100万円でもいいわけだね?
営業 そうそう。たとえば年間1%利子つきますってなったら、1200万だと、年間12万円だよね。超でかい。何もしないで年間12万。
人事 そもそも手取りで100万円もらってるひとは相当だけどね。
営業 そうね。でも借りてやればいいんじゃない?たぶんないと思うけど、年間1%未満の利率で借りて、全額財形にして、差額で儲ける。
人事 ていうか、手取り以上には引けないでしょうよ。
営業 ああ、そうね。エラーになるよね。
人事 そうそう。
営業 たぶん会社で止められると思う。これ間違ってるよって。
人事 いや間違ってないです。いや間違ってなくないよ。みたいな。
営業 給料わかってないの?みたいな。
人事 本当だよ。
営業 でも、即座に積立額を変えられるわけじゃないから。うちの場合は会社を通じて申請がいる。
人事 ふーん。
営業 だから、ラグはあるよね。翌日すぐ変えたりとかはできない。
人事 前にも言ったかもしれないけど、私はインターネットバンキングで定期預金をやってて。
営業 うん。
人事 で、毎月25日に自動的にお金が動くようにしてある。
営業 それはいったん口座に入った給料を、銀行が勝手に引き落とすってこと?
人事 そうだね。同じ銀行内で、ベースになる普通の銀行口座があって、それに紐づいてる定期預金口座があるのよ。
営業 うんうん。
人事 で、給料はそのベースの口座に入るんだけど、25日になると、その口座から、その口座に紐づいてる別の定期預金口座に、お金がずずっと動く。
営業 ほうほう。
人事 私はそういう風にしてるけど、下ろすのはすごく簡単。
営業 ほー。
人事 定期用の口座から、ベースの口座に移す必要はあるんだけど、インターネットバンキング経由でできるし、銀行の営業時間中に手続きをすれば、その日にお金を移せる。だから、お金下ろすのはすごく簡単。
営業 なるほどね。じゃあ下手したら使えちゃうね。
人事 そう、そうなんですよ。でも、その分ハードルも低いけどね。毎月積み立てる金額も直前に変えられる。
営業 なるほどね。定期預金もそうだけど、貯金はもう継続しかないと思うんだよね。
人事 そうだね。
営業 一気に100万とか無理じゃない。
人事 無理だね。
営業 ボーナスが良い会社だとわかんないけど。でも、人は絶対使うじゃん。
人事 使うね。
営業 だから、コツコツ強制的に引かせるしかない。
人事 そうだね。だから財形っていうのはお金をためるには良いシステムだよね。
営業 うん。良い仕組みを作ったなと思うよ。
人事 お金をためることについては色々言われているけど、一番良いのは、一番最初に引いちゃうこと。収入が入ってきて一番最初に抜かれちゃうことだよね。
営業 そうね。
人事 で、かつおろしにくいのがいいよね。おろせるんだけど、ちょっと手続きが面倒くさかったり、屈辱的だったりするとか。
営業 そうだね。そこで止まる要因になるものね。

財形がない場合の貯蓄手段

人事 私の場合、お金どうやって貯めようかなって考えた時に、私の会社には財形っていう制度がなかったから。
営業 はいはい。
人事 ひとつ考えただけで実行しなかったのがあるんだけど。
営業 うん。
人事 さっき言ったみたいに、何日に自動的に定期預金にお金が動くようにしておいて、その定期預金は、たとえば親に管理してもらうとかね。
営業 あー。第三者にね。
人事 そうそう。で、親に言わないとおろせないようにする。すると屈辱的じゃん。
営業 なるほどね。情けないもんね。
人事 お前、金貯めるって言ってたのに、もうダメなのか?みたいな。
営業 確かに。
人事 そうやって続けざるを得ないっていう風に持ってく。
営業 自分をね。なるほどね。
人事 私の会社は財形がないから。だから、給料日の当日に、貯金に回すやつとか、投資に回すやつとかは、その日に動かしちゃう。
営業 ほうほう。
人事 で、金額も決めてるわけ。
営業 一定額をここにやると。
人事 そう。でも、クレジットカード使いすぎたとか、残業が少ないとかで、今月やばいなって時があるじゃない。
営業 そうだね。色々あるね。
人事 でも、そんな時もやる。
営業 なるほど。
人事 でも、それって意志の力が必要だよね。
営業 あとは、毎月やるのは大変じゃん。忘れちゃうこととか、忙しくて無理って時もあるだろうし。
人事 私の場合は、それはないかな。
営業 ない?
人事 私は給料計算を担当してるから、給料日を忘れることは絶対にないんだよね。
営業 ああ、そうだね。
人事 あとは、給料日の当日、朝一で銀行のATM行って、その月動かすお金はその時に全部動かしちゃうんだよね。
営業 なるほど。
人事 ちゃんと振り込まれてるよねって確認もしつつね。まあ、どっちにしろ一回でひと月分で動かしちゃう。で、その時に貯蓄とか投資に回すやつも動かしちゃうから、忘れるってことはないね。
営業 ふんふん。
人事 でも、金額を減らしたいっていう誘惑に駆られることはあるよね。
営業 なるほどね。
人事 だって今月まさにそうだもん。私は毎月予算を立てるんだけど、今月はプライマリーバランスがマイナスだもの。マイナス35,000円くらい。どうしようかなって思ってるところ。
営業 なるほどね。決めてるとそういう時に困るわけだ。困るっていうか、心理的なプレッシャーっていうか。
人事 そうなのよ。でも、財形だと関係ないからね。足りなかろうが余っていようがおんなじ額引かれちゃうから。
営業 流石に足りなくなるってことはないと思う。3万円くらいだったら。
人事 そうだね。
営業 だからこれはおすすめ。新入社員には無理矢理やらせればって思っちゃうもの。会社に入った瞬間にさ。
人事 それはできないね。
営業 できない?自由があるから?労働法的に?
人事 うん。そもそも給料から引くことができるものっていうのは、法律上限られてるんだよね。
営業 はいはい。
人事 たとえば税金だよね。所得税と住民税。あとは社会保険料。
営業 うん。
人事 この辺は有無を言わさず引いていいことになってるんだけど、それ以外のものっていうのは、本当は引いちゃいけないんですよ。
営業 確か、労使合意がいるって書いてあった。
人事 そう。まさしくそのとおり。労使協定っていう会社と従業員の間の協定を結んで、じゃあこのことに関しては引いていいよってしなきゃいけない。だから、財形とかも、けっこう色々厳しいルールがあると思うよ?
営業 たぶん。そんな気がしてきた。
人事 あなたの会社の場合だと、外部の労金でやってるからいいけど。例えば、社外に委託しないで、社内でやろうとしたら、いろいろ面倒臭いと思う。
営業 あー、なるほど。従業員のお金だから?
人事 そうそう。従業員のお金だから会社が手をつけるわけにはいかないじゃん?
営業 勝手に使うなってなるもんね。
人事 でも、使いたくなるよね?会社はね。
営業 経営やばい時とかね。
人事 だから、社内でやる場合は、いろいろと規制がかかってくるはず。
営業 ふんふん。
人事 だから、普通の会社は、あなたの会社みたいに、外に出すと思うけどね。
営業 まあそうだね。自社で運用って相当だもん。まあ、金融会社だったら自社でやるかもしれないけど。
人事 あー。そうかもね。だって、あなたの会社の場合は年利で1%約束されてるんでしょ?
営業 そうそう、そう聞いた。
人事 それ一般の企業がやるのはきついよね。
営業 やってる原資分の1%絶対利益出さなきゃいけないからね。
人事 きついね。
営業 たとえばめっちゃ大企業とかで、10万人が毎月3万円やりますと。そうすると年間で360億円でしょ?その1%だと3.6億円なわけよ。
人事 ちょっときついね。
営業 これ毎年払うの?みたいな。
人事 でも、運用してるでしょ。
営業 うーん。
人事 でも特に今はね。債券の利回りがまあ低いからさ。国債買ったところでほぼ0%じゃない?地方債だって似たようなものだし。だから、どうしたって株式とかのリスク資産に資金回さない限りは1%確保できないじゃん。
営業 できない。
人事 うまくいけばいいけど、足りなかったら約束した手前、持ち出しになるよね。
営業 なる。自社でやってたら、会社が補填する。
人事 自社でやってたらね。それはやっぱりやだよね。
営業 会社にとっては本来の意義になってない気がする。それで経営苦しくなるとか意味わからないもん。
人事 そうだね。まあ、従業員の貯蓄を手助けするっていう、福利厚生の一環だし。それで会社が厳しくなったら本末転倒だもんね。
営業 うん。
人事 だからやっぱり外にだしてるんじゃないかな?
営業 まあそりゃそっか。
人事 会社が外部の、それこそ労金みたいなところに、財形やってくれない?じゃあいいですよ、みたいな話になって。手数料いくらかとって、全部丸投げする。ほとんどはそういう形じゃないかなと思うけどね。
営業 確かにね。財形は会社入って、幸いあって知った制度だけど。あるんならやったほうがいい。やらない理由はあまりないかなって。おろせるし。
人事 そうだね。あるならやったほうがいいね。
営業 そうでしょ?
人事 でも、さっきも言ったけど、年金用の財形はもうあんまり意味がないと思うね。
営業 50万までってやつでしょ?
人事 そう。もう今はね。
営業 だったらiDeCo。もしくはつみたてNISAやるとか。
人事 そう。だって、年金用の財形はもらえる利子だけが非課税なわけでしょ?
営業 うん。
人事 でもiDecoとか確定拠出とかは掛金自体も非課税だからね?
営業 はいはい。
人事 うち最近マッチング拠出って始めたんですよ。マッチング拠出ってわかります?
営業 なにそれ?
人事 企業型の確定拠出年金、DCっていうのは毎月の掛金の上限額が決まってるんだよね。
営業 はいはい。
人事 従業員の個人別のアカウントに、会社が掛金を拠出して、運用は自分でやってくださいねっていうのがDCだけど。毎月毎月会社が払う掛金っていうのは上限が55,000円なんだよね。
営業 ほうほう。
人事 でも、もちろん会社が全員に対して55,000円拠出するわけじゃないじゃん。
営業 うん、そうね。
人事 給料の額によって掛金の額を決めてるってところが多いと思うけど。そうすると、ふつう上限いっぱいの55,000円まで使わないんだよね。
営業 ほー。
人事 じゃあ、この余った枠を利用しましょうと。つまり、余った枠を限度にして従業員がいくらか持ち出して拠出する。そういうのをマッチング拠出って言うんだけど。
営業 はいはい。
人事 要するに、従業員分と会社分を合わせて拠出する。だから、仕組みとしては財形とちょっと似てるかな?
営業 なるほどね。
人事 私もその仕組みを利用してるんだけど。1万円分自腹で拠出してる。で、給料から1万円引かれるわけ。天引きでね。
営業 はい。
人事 で、会社が私のアカウントに掛金を拠出するときは、会社が払ってくれる掛金と、私が出した1万円の合わせた額が拠出されるの。でも、なにがいいかって、私が払った1万円は社会保険料と同じ扱いになるのよ。
営業 あー。所得から引けるわけだ。
人事 そう、そういうことです。で、さっき言ったとおり、うちの会社は最近それを始めたわけ。
営業 うん。
人事 従業員みんなに、こんな制度作るけどやる?って聞いて、やるやるってひともいれば、やらないってひともいるわけだけど。で、じゃあ1万円自腹で拠出しますってなったときに、1万円拠出すれば、手取りはまるまる1万円減るはずじゃん。
営業 ふんふん。
人事 でも、そうじゃない。実際に手取りが減ったのは7,000円とか8,000円とかだったんですよ。
営業 はいはい。
人事 なんでかっていったら、その1万円は非課税だから。その分所得税が減ってるからね。
営業 なるほどね。
人事 でも、財形にはそれがないじゃん。
営業 ないね。ふつうに満額引かれるだけだからね。
人事 だからマッチング拠出とかがあれば、老後の資産形成って意味では、DCのほうが優秀だよね。まあiDeCoでもいいね。
営業 そうね。じゃあ両方やるのはありだね。財形はやる。マッチング拠出があればそれもやるし、iDeCoもやる。
人事 そうだね。まあ用途に合わせて使い分けるのがいいと思う。
営業 まあ一旦全部やってみるのもアリだよね。
人事 生活できなくなっちゃわない?
営業 ほら、額を最低にすればいいんじゃない?とりあえずやってみて、あとでいじればいいんじゃないかなって思う。
人事 まあiDeCoはね。もし会社にDCとかがなければやるべきだと思う。
営業 うん。
人事 特に所得とか収入が高ければ高いほどやったほうがいいよ。
営業 そうそう。所得をいかに抑えられるか、だもんね。
人事 まあDCの場合は他にもメリットがあるんだけど、それはいいや。
営業 でも、うちの会社はいちいちこういう説明しないわけよ。そういう時間を設けて、「財形とは」とか「iDeCoとは」とかやらないわけね。
人事 財形とはとかも教えてくれないんだ。
営業 興味あって聞けばもちろん教えてくれるけど。別にやってないひともいるしね。うちの会社だと半分以上やってないんじゃないかな?
人事 まあ、「iDeCoとは」は説明しなくてもいいよ。
営業 会社関係ないからね。
人事 iDeCoは個人型だからね。
営業 ただ、教えておいた方が、その会社の人間を幸せにできる可能性があるわけじゃん。
人事 そうだね。
営業 別にみんながやってるからって困るわけでもないじゃん。だから会社が教えてくれてもいいのになあって、やってる今は思う。でも、大きい会社はやってるのかな?
人事 やってるかもね。
営業 研修とかで、こういう仕組みがありますとか?やるやらないは自由だけど、こういうふうになってますよ、みたいな。
人事 どうなんだろうね。でも、企業用のDCについては色々と縛りがある。
営業 縛り?
人事 今のところは全部努力義務だったと思うけど。たとえば、従業員の投資教育しなさいとかね。そういう義務がいろいろ課せられたりするけど、財形にはそういうのはないだろうね。
営業 うーん。
人事 DCの場合は、老後の資産形成っていう。
営業 重大だね。
人事 そう、重大な問題に関わってくるし。ぶっちゃけさ、ふつうのひとに運用しろっていってもきついじゃん。
営業 まあわかんないしね。なにをどうするのって。
人事 ね?うちの姉の旦那さんの会社に、割と最近DCが入ったらしいんだけど。
営業 ほー。
人事 なんだかよくわからないから、とりあえず全部債券にしておいたってうちの姉が言ってた。
営業 なるどね。手堅くしとけと。
人事 手堅いけど、もうちょっと考えたほうがいいんじゃないと、私は思ったけどね。
営業 割合を変えたりとかね。
人事 そうそう。債権だけじゃなくて、もうちょっとリスクとっていくとかね。
営業 厄介なのはさ、お勧めの商品なり、割合なりはあるわけじゃん。
人事 うん、あるね。
営業 でも、当然減ることもあるわけじゃん。目減りしているなと。そういう時に許容できないひともいるわけじゃん。
人事 いるね。いっぱいいる。
営業 問題はそこなんだよね。お勧めはできるんだけど、減るっていうのをどこまで許容できるかはひとそれぞれだから。
人事 そうだね。
営業 だから教えづらいのかも。そうなると、じゃあ元本確保の、たとえば債券100%でいいや、とかになるよね。
人事 なってくるねえ。
営業 そもそも定期預金でいいやってなっちゃう。
人事 そうだね。だから、強制はできないんだよね。
営業 うーん。
人事 ほら、私の会社は企業型のDCに入ってるじゃない。
営業 うん。
人事 で、私は運営側の人間だから、どれくらいのひとがどういう商品買ってるかってわかるんだけど。まあ、半分以上が元本確保のみだね。
営業 あー。そうなるか。
人事 まあ時代が変わってきてるから、比率は低くなってきているとは思うけど。これをね、生命保険会社のひとと話す機会があったから、生命保険会社のひとに聞いたんだよね。
営業 ほうほう。
人事 生命保険会社のひとたちはそういうのよく知ってるはずじゃん。
営業 そうね。
人事 だから多分比率も違うんだろうなとおもって話をきいたら、うちとおんなじだった。
営業 へえー。意外。
人事 全然だった。半分以上、元本確保。だから、元本割れするのが怖いってひとが、まあたくさんいるわけだよ。
営業 そこはねえ。難しいよね。
人事 そういった意味ではさ、財形は元本割れはしないじゃん。
営業 しない。100%保証。
人事 だから、どんなひとでもやりやすいよね。
営業 今の話聞くと、じゃあ元本確保したい分だったら財形やればいいし、少しでも投資で増やしたかったらリスクとったほうがいいなってなる。iDeCoでやるんだったら、もう少し変動が激しい商品を買ったほうがいいんじゃないのって思う。
人事 そうだね。だから、お家買うから頭金ためないといけないとか、そういう明確な目的があるんだったら財形がいいよね。
営業 そうね。
人事 でもそうじゃなくて、余ってるよと。
営業 すぐには使わないお金ね。
人事 余ってるっていうか、余らすべきなんだけど。余らせたお金については、もうちょっと攻めていくべきだよね。
営業 確かに。
人事 私は攻めてるけどね。
営業 このへんは、学校で教えるべきだと思う。
人事 そうだねー。
営業 仕組みを教えて、シミュレーションをして、もちろん当然減ることもあるんですと。全員一回やったほうがいいんじゃないかと、私は思うんだよね。別にテストにしなくていいからさ。
人事 そうだね。それは最近いろんなひとがよく言うよね。
営業 言う言う。
人事 うちの経理のひとも言ってたよ。
営業 だってさ、税金も保険も会社はいるまではわからないじゃん。
人事 わからないね。
営業 何にも。
人事 私たちは妙に詳しいけどさ。
営業 調べるからね。
人事 そうね。で、結局調べたじゃん。
営業 調べた。よくわからないから。
人事 誰かに教わってないじゃん。
営業 そうね。そのひとも自信ないからね。私も調べてるから、ちゃんとはわからないよって。
人事 だから、もうちょっとね。別にわかった上で元本確保するとかならいいんですよ。
営業 うん。
人事 変動するのが怖いし、明確な目的がある。だから財形を使って貯める、とかいうならもちろんいいんだけど。何にも考えてないひとが結構多いよね。
営業 まあねえ。でもそれはしょうがないよね。わかんなかったらそうなるかって思うもの。
人事 そうね。
営業 わかんないのにお金減ったら意味わかんなさすぎるもん。だったら確保したいよ。
人事 そうだね。その通りだと思う。私は、というかあなたもだけど、株式投資をやってるじゃない?
営業 うん。
人事 コロナショックでさ、マジで2割減ったからね。
営業 減るね。もっと減ったりするもん。やばいなこれ、みたいな。
人事 うん。もう回復してるけどさ。2割減ったときに、売らないマインド?
営業 ほうっておくマインド。
人事 そう。気にしないマインド。それは、まあなかなか持てないよね。
営業 まあねえ。そのへんはもう価値観になってくるから、なんとも言えないよね。貯金が全然なかったら分かるもの。
人事 うん。
営業 もし自分がお金全然なくて、生活費毎月ギリギリだったら、そりゃ元本確保するわって思うもん。
人事 そうだね。
営業 貯金があるからこそ、多少は耐えられる。
人事 でも、そうか。会社は財形の説明しないのか。
営業 いや、説明したとは思うけど、よし入ろうってなるまでではないはず。
人事 まああんまり強くは言えないもんね。結局あなたのお金なんだし。
営業 でも、これは無理矢理くらいに勧めてもいいと思うけどね。
人事 私は実はマッチング拠出に関しては割と強めに勧めてるんだよね。
営業 これはやったほうがいいと。
人事 人事だからね。うちは中途が多い、ていうか中途採用しかいないから。
営業 あなたの会社はね。
人事 そう。で、ひとが入るたびに会社の説明とかするわけですよ。
営業 はいはい。
人事 そのときに、「うちはマッチング拠出っていうのをやってますけど、知ってます?」みたいな話をして、制度の説明をするよね。
営業 うん。
人事 運用は個人の好き好きだけどさ、拠出した金額は確実に非課税になるわけだから。たとえば7千円とか8千円で1万円の効果を得られるわけじゃん?
営業 うん。
人事 だから、絶対にやったほうがいいですよ、みたいなことはいう。で、そういうと、やっぱりみんな入るよね。
営業 そりゃそうだわ。
人事 だから財形もね。特に新入社員に対してはもうちょっとお勧めしてもいいと思うね。
営業 そう。だから今私が思ったのは、財形分がたまってきて、で、そのたまった分から、たとえば生命保険料の支払いとか、iDeCoの支払いすればいいのにって思うもん。
人事 なるほど。
営業 すると、財形でたまった分は1%つくわけじゃん。1%ついたし、そこはほぼ使わないはずだから、そこから手取りには影響しなくなるように、生命保険とかの支出を出せば、勝手にたまって勝手に引かれて、で結果的にOKみたいな。そんなふうにできると思うわけよ。
人事 なるほどね。
営業 そういう仕組みを作っておくと、ふだんの手取りは安定していく。だからおすすめ。
人事 ほう。
営業 そういうことも、教えるっていうか。もちろん自由なんだけど、でも事例としてあったら絶対参考にするじゃん。なるほど、こうするんだ、みたいな。
人事 そうだね。私が思うのは、貯金が、もちろん財形でもいいけど、貯金がある程度あったほうが安心材料になるよね。
営業 ああ、そうね。
人事 具体的には、私の場合は、月収の3ヶ月分は、定期とか要するに現金で持つようにしてるの。
営業 はいはい。
人事 なんでかって言ったら、3ヶ月分あればなんとかなるなって思うじゃん。
営業 そうね。まあ家もね、最悪退去して実家ひっこむかとかもできる。
人事 そうだね。3ヶ月分のお金があれば引越しくらいはできるでしょ。
営業 できるし、生活費もその間に職を探すこともできるからね。
人事 うん。で、なんで3ヶ月かっていうと、私が昔読んだ本に書いてあったんだけど、3ヶ月あれば失業保険も出てくると。
営業 ああ、なるほどね。
人事 失業保険もらわなくても、バイトしたりとかさ、クレジットカードの使い方を控えたりとか、いろいろできるじゃん。だから3ヶ月持ち堪えることができれば、そのあとはなんとかなるかなみたいな。
営業 ふーん。
人事 でも、その3ヶ月分を貯めるのに、何年かかかったよね。
営業 なるほどね。
人事 財形あればねー。
営業 ね。だから財形は楽だよ。どう考えても楽。
人事 そう思う。もしくは私がさっき言った、親に管理してもらう方法。
営業 まあそれは。でも、最初に引いて、誰か第三者に管理してもらうっていうのが王道だよね。
人事 そうだね。たまりやすい。
営業 もしくは強力な自我というか、抑える心があるんだったらできるけど。
人事 でも、なんだろうな。どんなものでもそうだけど、意志の力でなんとかしようっていう考え方はやめたほうがいいよね。
営業 どこかで爆発するしね。絶対いっぱい使うし。
人事 そうそう。できないできない。あればあるだけ使うから。
営業 だからこれは教えて欲しい。教えて欲しいっていうか例を示して欲しい。
人事 そうね。
営業 この辺はね。もし今の状態で新人にもどったら、すぐやるし、あともっと聞くかもね。先輩たちに、どうやってますかって。
人事 でもさあ、結構みんな言わないよね。
営業 言わない。言わないし、よくわかんないってひともいる。
人事 あー。いる。確かにいる。
営業 なんかやりたいんだけど、ちょっとよくわかんないからって。
人事 あのねえ。私は人事ですし、給料担当だから、よくわかるけれども。本当にお金に無頓着なひとはたくさんいる。
営業 なんだろうね?
人事 なんだろうね。
営業 興味ないってこと?
人事 興味ないのかな?給料明細見ないひとなんていくらでもいるじゃん。
営業 いるいる。ほんとうにいる。あれは謎。
人事 間違えたらどうするのって。
営業 そこは信頼してるんだよ。会社に対する愛があるんだよ。
人事 たぶん違うよ?だって間違えるよ、実際。間違えたもん、私。何回も何回も間違えてるよ。
営業 まあそうだよね。人間がやってるんだから。
人事 間違えて20万円多く払ったことあるよ。
営業 やば。
人事 社員から言ってくれたからわかったけど、あれは本当に困った。
営業 困るよね。税金だって変わってくるし。
人事 そうそう。税金だってほかのところに払っちゃったってこともありました。
営業 やばいな。
人事 そう。住民税だったんだけどね。その自治体のひとが電話かけてきてわかった。
営業 なるほどね。これちょっと違いますよ、みたいな?
人事 そうそう。間違えるんだよ、人間なんだから。
営業 しょうがないね。それはしょうがない。
人事 そう。だから本当はみんなにもうちょっと興味を持って見てほしいんだけど。
営業 これを教えるっていうか、もちろん検索すればでてくるんだけど、公式のやつは難しいじゃん。
人事 そうだね。
営業 かといって、くだけたやつ見ると「これ大丈夫?」って思う。これ本当にこうなるか?みたいな。
人事 そうだよね。ネットの情報だしね。
営業 信頼度はないし。
人事 ないね。でも、そういうのはいくらでもあるけどね。それはあなたの場合だったからうまくいったんでしょ?とか、ていうかそれ本当?みたいな話ばっかりじゃん。
営業 そうそう。
人事 公式のやつもさ、私たちの読解力が問われるところはあるよね。
営業 あるある。なんなのこの表現みたいな。結局どういうことなの、みたいな。
人事 これは話脱線するんだけど。私は外国人のビザとかも担当してるから、ビザの話とかも強いんだよね。
営業 うん。
人事 会社のひとの知り合いの外国人の例で、会社クビになっちゃったんだけど、ビザってどうすればいいのって相談を受けたんだよね。
営業 仕事じゃないね。親切で?
人事 そうそう。ちょっと調べてみてあげるよって。こんなサイトがあったから見てみって。ああ、じゃあ見てみるって言ってたんだけど、こういうことなのねっていう返信の内容が、全然わかってないの。
営業 それ逆に面白いね。全然違うみたいな。
人事 そうそう。違うよ?って。おんなじサイトをみてるはずなんだけど、読解力の差が全然違うんだよ。
営業 あー。
人事 まあ、経験がものをいうのかもしれないけどさ。だから、難しいよね?
営業 難しい。この辺は、価値観の違いが大きいし、難しいというよりかは、ややこしさもあるし、あとは正解がないじゃん。
人事 ないね。
営業 現時点では誰もわからないじゃん。実際に自分たちが年金をもらうような世代にならないと、正しいのはどっちかはわからないし。何にもやらないことが正解だったってこともありえるじゃん。
人事 うん。
営業 だからそれもあると思うんだよね。よくまだ見えていないものを、なんでやるのってひともいるだろうし。
人事 そうね。100人いれば考えかたも100通りあるしさ、なんのためにお金が必要なのかっていうのも100通りあるわけじゃん。
営業 別にお金いらないひともいるしね。
人事 別に生活できればいいしってひともいるし。
営業 そうそう。
人事 たとえば貯金が1000万円あるとして、1000万円でも不安だってひともいれば、1000万円あれば余裕だと。
営業 もう大丈夫だってひともいるしね。
人事 そうなんですよ。だからなんともいえないよね。
営業 だから本当は、十代で身に付けておきたい。なんというか、お金に対する距離というか。
人事 リテラシー?
営業 リテラシー。今風に言うと。
人事 金融リテラシー?マネーリテラシーか。
営業 それこそ、道徳の時間にやればいいと思う。
人事 ほう。
営業 だって、犯罪の8割9割はお金がらみでしょ?
人事 そうねえ。
営業 お金とは何かみたいのを少しでも掴めれば、何か変わる気はするんだけどね。全然脱線したけど。
人事 財形の話じゃなかったのか。
営業 でも大事だよ。お金がたまるんだから。
人事 そうだね。どっちにしろ、強制的にお金引かれてためられる制度があるんだったら、利用するべきだよね。
営業 うん。
人事 そうじゃないと私みたいに色々試行錯誤する羽目になるよね。
営業 なる。試さないといけないから。試して自分なりの何かを掴まないと、貯金は難しい。
人事 ただ、私はもう全然心配してなくて。
営業 ほう。
人事 自分なりのルールができたから、これを続けていけば大丈夫だなっていう確信はある。
営業 はいはい。
人事 ない?
営業 私は財形だのみだから大丈夫。財形で引いた後で生活できてるから。逆に財形をどれだけあげられるかっていう戦いかな?
人事 だからさっき給料全部って言ってたのね。
営業 そうそう。まあ全部は無理だけど、もうちょっとはいけるかなっていうせめぎ合い。
人事 あげたらあげたで、減ったら減ったでなんとかなるんだよね。
営業 うん。そんな気もするんだよ。
人事 数ヶ月はきついかもしれないけど。まあダイエットと同じだよね。
営業 ああ確かに。食べなきゃ食べないでだんだん減ってくるのと一緒。
人事 そうそう。数日我慢すれば、ああこんなもんなのねってなるもんね。
営業 あれだね。もう慣れろと。生活水準に慣れろと。
人事 そうだね。私も最近生活水準を下げたんだけど、まあ慣れればって感じ。
営業 そうね。慣れれば何とでもなる。
人事 それが財形の本質かもね。

この記事が参加している募集

お金について考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?