気管支喘息

”ぜんそく”は単一の疾患ではなく、患者さんによってさまざまな機序や病態、重症度があり、それぞれの患者さんごとに個別化治療を考えることが提唱されてから10年以上経ちました。

実際に各種吸入薬や抗体医薬などの武器、FeNOなどのバイオマーカーも揃ってきていますが、依然としてコントロールが難しい場合に出くわすこともしばしばです。

呼吸器・アレルギー主要雑誌に最近出た原著論文を中心に要旨を記載しました。

自分の備忘録的なもので雑然としておりますが、シェアいたします。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33303555/
カナダCOPDコホート研究の1120人(平均年齢65歳)での検討:末梢血好酸球数が300以上の群(273人)は150未満の群(430人)や150~300群(417人)と比較して、1秒量の低下が大きい
Eur Respir J. 2021 May 27

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34181876/
中等度から重度の喘息患者620を対象にしたFeNOと喘息増悪リスクの関係の解析:50ppb以上の患者は25ppb未満の患者に比べ、増悪率が1.54倍高い(LIBERTY ASTHMA QUEST studyの事後解析)
Lancet Respir Med. 2021 Jun 25

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33689545/
喘息やCOPDに対する吸入デバイスの誤使用の評価:607人のうち41.2%でエラーがあり、誤使用があると、ない場合に比較して、前年の急性増悪が多かった。15.5%の患者が誰からも実際に機器を使用しながらの実演や観察を受けたことがないと回答した(ギリシャ)
Postgrad Med. 2021 Jun


https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33086135/
6-14歳の208名の喘息児の介護者を対象に心理社会的障害を評価:不安、社会恐怖症、うつ病、生活の質の低下と喘息のコントロール悪化のリスク増加が関連(スペイン)
Respir Med. Nov-Dec 2020

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33952267/
米国の全国健康・栄養調査データで体重変化と喘息の罹患リスクとの関連を検討したレトロスペクティブコホート研究:20kg以上の体重増加者では、2.5kg以内の変動の者にくらべて喘息罹患リスクが高い
Respir Res. 2021 May 5

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34148040/
イタリアのアレルギー・喘息センター通院中の462人の小児および青年を対象とした喘息と肥満の関係の調査研究:64人(13.9%)が肥満であったが、肥満は肺機能や喘息のコントロールには影響を与えなかった
Int Arch Allergy Immunol. 2021 Jun 18

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34111451/
TSLPの遺伝子型に基づいて選定した51名の鼻腔上皮細胞のTSLP mRNAと血漿中TSLPを定量し、TSLPのリスク遺伝子型、TSLPのmRNAおよびタンパク質レベルと喘息との関連を調査:鼻腔内TSLP mRNAの発現量が多い小児の90%が喘息を発症していたのに対し、リスク遺伝子型がなくTSLPの発現量が少ない被験者の喘息発症率は40%であった(P=0.024)。血漿中TSLPと喘息との関連はなし(米国)
J Allergy Clin Immunol. 2021 Jun 7

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31524656/
好酸球性中耳炎(EOM)と喘息の関係のレビュー:喘息が重症なほどEOMが合併しやすく、EOM喘息のコントロールと喘息吸入療法を適切に強化することがEOMの改善につながる。軽度のEOMにはトリアムシノロンなどのステロイド外用剤を用いた鼓膜内注入療法が有効だが、中等度のEOMにはステロイドの全身投与が必要であり、重度のEOMは肉芽組織を形成して外科的切除が必要となる。最近では、分子標的薬の有効性も報告されているがデータはまだ少ない(女子医大、日大)Curr Opin Allergy Clin Immunol. 2020 Feb

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33976140/
マウスIL-4/IL-13に対するコンジュゲートワクチンは喘息モデルマウスにおいて、IgE、AHR、好酸球、粘液分泌を減少させた(フランス)
Nat Commun. 2021 May 11

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34031095/
コントロール不良喘息の25歳男性.高分解能胸部CTで高濃度粘液(HAM)あり、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)と診断して全身ステロイド投与で6ヵ月後に改善
BMJ Case Rep. 2021 May 24

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34029510/
思春期後半から成人期前半にかけての重症喘息の持続を予測する因子の探索:小児期に気管支拡張後1秒率が5%低下するごとに、重症喘息が持続するオッズが2.36倍に上昇し、妊娠中の母親の喫煙で同オッズが3.17倍に上昇した(米国)
Am J Respir Crit Care Med. 2021 May 24

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34009257/
小児・成人のコントロール不良喘息患者に対する3剤併用療法(ICS/LABA/LAMA)と2剤併用療法(ICS/LABA)の比較試験のメタ解析:3剤併用は2剤併用よりも増悪リスクを減らしたが(22.7%対27.4%、RR 0.83)、喘息関連QOL(AQLQ)は差はなかった(平均値の差,0.05[95%CI,-0.03~0. 13])。3剤併用療法は、口渇と嗄声の増加と関連したが重篤な有害事象は差はない
JAMA. 2021 May 19

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33952584/
中等症・重症喘息患者の増悪頻度はロックダウン中のほうがロックダウン前よりも低下した(p=0.019)。38.8%の患者は医療施設でのSARS-CoV-2感染を恐れて必須の受診を回避し、24.5%の方は延期していた(オランダ)
BMJ Open Respir Res. 2021 May

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33524320/
気管支サーモプラスティ治療後10年以上経過した被験者を対象とした国際多施設共同の追跡調査:重度増悪があった方の割合が、治療後1年で24%、5年で22%。QOLと呼吸機能は1年目、5年目、試験施行の各時点で同様の結果が得られました。7%に治療後に気管支拡張症が発症
Lancet Respir Med. 2021 May

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33411398/
重症喘息482名のうち、23.7%が喘息とCOPDの合併(ACO)であった。ACOは非ACOと比較して、1秒量(P < 0.001)、血中好酸球率(P = 0.006)が低かったが、血中好中球率(P = 0.027)が高い。増悪による予定外の救急外来受診は、ACOのほうが多い(P = 0.006)(韓国)
Allergy. 2021 Jan

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32112922/
小児喘息治療の課題の1つはアドヒアランスの低さであり、患者の生活の質を向上させるためには、患者・医師間のコミュニケーションや喘息関連の介入における年齢別のアプローチが重要(米国)
J Allergy Clin Immunol Pract. 2020 Jun

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33827371/
コントロール良好な喘息患者を対象に、治療のステップダウンの成否と関連要因を検討したレトロスペクティブコホート試験:ステップダウンの失敗と関連していたのは、教育レベル、アレルギー性併存症、女性(トルコ)
J Asthma. 2021 Apr 7

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33757721/
健常者と喘息患者の気道viromeのプロファイル解析:ヘルペスウイルス(CMVやEBV)は、より重症の喘息患者に多く含まれ、CMVやEBVの比率はACTや呼吸機能と負の相関を示した。一方バクテリオファージは、喘息患者に比べて健常者により多く含まれ、その比率はACTや呼吸機能と正の相関を示した(韓国)
J Allergy Clin Immunol. 2021 Mar 20

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33676593/
COVID-19により入院した50歳以上の患者のうち、喘息を有しICSを使用した患者は、呼吸器系の基礎疾患がなくICSを使用しなかった患者に比べて、入院中の死亡リスクが低い(英国)
Lancet Respir Med. 2021 Mar 4

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33962067/
738名人を対象とした喘息の増悪因子の解析:心理的苦痛(OR:1.91 [1.21-3.02]),喫煙(OR:3.72 [1.72-8.05]),肺機能低下(FEV1<50%)(OR:4.1 [1.48-11.34])が,喘息症状残存と関連。高齢(HR:2.26[1.37-3.74])は、喘息増悪と関連していた。アドヒアランスは、喘息増悪の有無にかかわらず低め3-4割程度。
J Allergy Clin Immunol Pract. 2021 May 4

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33610577/
欧州U-BIOPREDコホートにおける経口ステロイド依存性重症喘息の薬剤アドヒアランスの検討:37%がアドヒアランス不良と自己申告。43%は尿中にプレドニゾロンの代謝物が検出されず。この2つ方法両方でアドヒアランスが両方であったのは35%にすぎなかった
Chest. 2021 Feb 18

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32816816/
喘息患者への定期的支援による自己管理の促進により、増悪による受診が減少し、QOLが向上した(英国)
BMJ. 2020 Aug 18

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33581200/
SABAの予備吸入器を保持するプログラムは多くの学校で実施可能であり、呼吸器系の緊急事態への管理能力向上に寄与する(米国)
J Allergy Clin Immunol. 2021 Feb 10

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33558205/
喘息への生物学的製剤のアドヒアランスはICSのアドヒアランスよりも良好だった(米国)
Chest. 2020 Oct 24

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33530624/
小児でも喘息(Th2系亢進)はCOVID-19の独立した保護因子である可能性。SARS-CoV-2の流行期に喘息患児が安全に学校生活を送れるようにするためには、喘息のコントロール、リスク層別化、服薬アドヒアランスに注意する必要がある。
Int J Environ Res Public Health. 2021 Jan 26

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33609626/
好酸球性喘息、非好酸球性喘息、対象群とで喀痰中のマスト細胞/好塩基球の遺伝子をマイクロアレイで調べたところ、PSAB1/TPSB2、CPA3、ENO2、GATA2、KIT、GPR56、HDC、SOCS2の8つのqPCR遺伝子発現が末梢血好酸球数、肺機能低下、増悪歴などと相関していた(米国、中国、オーストラリア)
J Allergy Clin Immunol. 2021 Feb 17

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33535020/
17q21遺伝子変異とスフィンゴ脂質の低下を特徴とする、早期から気道抵抗が上昇する小児喘息のエンドタイプ
Am J Respir Crit Care Med. 2021 Feb 3

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33965429/
「喘息によい食事」について。抗酸化ビタミン↑、抗炎症効果のある微量栄養素↑、食物繊維↑、総摂取エネルギー量↓
J Allergy Clin Immunol. 2021 May 6

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33545021/
喀痰好酸球率が2%未満の群は、ベースライン時および3年間を通して肺機能が良好であった。喀痰好酸球の比率の変動が大きな群では3年目に喘息の増悪が多く、喀痰好酸球が2%以上で好中球が50%以上の群は、肺機能の低下が大かった(米国・SARP study)
Am J Respir Crit Care Med. 2021 Apr 1

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29608361/
吸入器に装着するデジタルセンサー使用により、レスキュー用吸入器の使用量が78%減少し、無症状日数が48%改善した(米国)
Health Aff (Millwood). 2018 Apr

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33334936/
ICS/LABAを使用してもコントロール不良(ACTスコア<20)な18歳以上の喘息患者を対象にデジタルセンサーを付けて6カ月間介入したところ、アドヒアランスの改善とレスキュー薬の使用減少効果があった(英国)
Eur Respir J. 2020 Dec 17

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33900052/
重症喘息患者は軽症患者と比較して、増悪が多く、喘息コントロールが低下し、気流制限が重度で、鼻ポリープを伴う慢性鼻副鼻腔炎、重症鼻炎、不安・抑うつ、胃食道逆流、気管支拡張症の頻度が高い(MEGA sudy スペインの512人対象・多施設共同コホート)
Clin Transl Allergy. 2021 Mar

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33212239/
コントロール不良でICSとSABAが処方されてた成人喘息100人を対象にリアルタイムでの使用状況を把握するためのデジタルデバイス+スマホアプリの効能をみた介入試験:介入群はベースラインのICS アドヒアランスが維持され、SABAの使用を減らすことができた(米国)
J Allergy Clin ImmunolPract. 2021 Apr

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33875671/
重症喘息患者において増悪群52と非増悪群80人の比較:ベースラインの血中好酸球数高値(>291cells/μL)、血清トリプターゼ低値(<1448pg/mL)、血清TSLP(>25pg/mL)が、将来の増悪の独立した予測因子となった(調整オッズ比はそれぞれ3.27、6.04、2.53、8.67)(台湾)
Sci Rep. 2021 Apr 19

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33871562/
全身性コステロイド短期投与(14日以内)の小児での副作用評価:ステロイド投与後1カ月以内の消化管出血、敗血症、肺炎のリスクが1.4~2.2倍に増加する(台湾)
JAMA Pediatr. 2021 Apr 19

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33623123/
小児喘息で最も多い2型炎症のエンドタイプを持つ喘息患者ではCOVID-19の重症化リスクが低下する可能性
Nat Rev Immunol. 2021 Apr

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33850603/
思春期の喘息患児の疫学研究:喫煙とパラセタモール、屋内真菌曝露は喘息発症リスクと関連し、魚介類の摂取は予防的であった(ブラジル)
World Allergy Organ J. 2021 Mar 17

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33863744/
喘息/COPD合併患者はCOPDのみに比べて,母親の喫煙と小児期の呼吸器感染症が多かった(それぞれ28%vs21%, 19%vs14%)。喘息/COPD合併患者は20歳時点での肺機能の低下状態がその後も遷延しており、半数以上が小児期に喘息を発症していた(Ageing Lungs in European Cohorts (ALEC) study)
Eur Respir J. 2021 Apr 16

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33670318/
加熱式タバコ(HTP)副流煙曝露に関連する短期的症状の調査(日本社会・新たばこインターネット調査:JASTIS)研究:HTP副流煙にさらされた39.5%に症状があり、特に喘息発作(10.9%)および胸痛(11.8%)の頻度が、可燃性タバコの副流煙曝露に関連して報告される頻度(それぞれ8.4および9.9%)よりも高かった。
Int J Environ Res Public Health. 2021 Feb 11

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33836765/
2000~2014年で重症喘息患者のコホートを後ろ向きに解析したところ、生物学的製剤が広く使用される前の時期に比較して経口ステロイド薬維持療法の使用が経年的に減少する傾向にあった(カナダ)
Respir Res. 2021 Apr 9

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33834055/
20年間にわたる南アフリカの若年者のお喘息疫学調査:喘息は喫煙、女性、ペット飼育、社会経済的地位の高さとの関連し、重症喘息は、喫煙、ペット飼育、大気汚染曝露、公営住宅以外への居住と関連した。
ERJ Open Res. 2021 Apr 6

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33827895/
Dectin-1シグナルを阻害すると、腸内常在菌の変化によって肺のTreg細胞が増加し、アレルギー性気道炎症が改善した(喘息モデルマウス・千葉大学)
J Immunol. 2021 Apr 7

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33824582/
小児の吸入支援に関するレビュー:臨床現場、学校、薬局、家庭など様々な場所をでの吸入支援の必要性。対面のみならずテクノロジーを使った介入への期待(米国)
Patient Prefer Adherence. 2021 Mar 29

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33819615/
コントロール良好軽症喘息患者でICS中止群と3年間ICS継続群を比較すると状態が不安定になるまでの期間に差あり(HR 2.56 [95%CI: 1.52-4.33])。継続群で不安定化した人は安定な人に比べて喀痰好酸球と血清IgE濃度が高かった(韓国)
Ann Allergy Asthma Immunol. 2021 Apr 2

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33804200/
喘息における栄養因子の役割についての総説:栄養因子と喘息コントロール状態の間の複雑な時間依存性の相互関係や他の因子との相互作用などについて(フランス、中国、米国)
Int J Environ Res Public Health. 2021 Mar 15

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33757721/
気道内常在ウイルス(virome)をみると喘息患者では、ヘルペスウイルス、サイトメガロウイルス(CMV)、EBウイルス(EBV)が多く、健常対照者とは異なっていた。CMVとEBVは、増悪のある喘息患者に多く見られ、喘息の重症度、ACTスコアの低下、肺機能の低下と相関した(韓国)
J Allergy Clin Immunol. 2021 Mar 20

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33758074/
0-7日間の気温変動が1℃増加するごとに,喘息による入院が1.0%(95%CI 0.7~1.4%)増加した。高齢者は他の年齢層よりも気温変動の影響を受けやすく、地域や季節によっても関連性が大きく変化した(ブラジル)
Thorax. 2021 Mar 23

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31689128/
ヒスパニック系成人12,687人を対象にE-DIIで評価した炎症誘発性の食事およびAHEI-2010で評価した食事の質の高さと喘息症状・肺機能の関連するかどうかを調べた。AHEI-2010は喘息症状とは関連せず.喘息のない人ではE-DIIが高くAHEI-2010が低いほど肺機能が悪かった(米国)
Ann Am Thorac Soc. 2020 Mar

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33741383/
米NAEPPの喘息ガイドラインUpdate 2020:
・軽症:ICS/ホルモテロールの頓用
・中等症:低-中ICS and 「LABA or LAMA」
・重症:中ICS and LABA and LAMA
・最重症:中-高ICS and LABA and LAMA and 「Bio and/or OCS」というイメージか
J Allergy Clin Immunol. 2021 Mar 16

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32531110/
COVID-19感染拡大下におけるEAACIおよびARIAによるposition paper。1.総論、2.アレルギー患者におけるCOVID-19の経過、など全9セクションにわたり具体的な解説が記載されている。
Allergy. 2021 Mar

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32794585/
重症喘息患者のコホートでの検証においても、COVID-19の予後に重症喘息は影響を与えず、生物学的製剤による治療も、COVID-19の転帰には影響を及ぼさない(イタリア)
Allergy. 2021 Mar

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33737309/
シンガポールにおける喘息の年間経済負担は20億9,000万シンガポールドル(15億米ドル)であり、その79%は生産性の低下による(シンガポール)
BMJ Open Respir Res. 2021 Mar

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33737310/
IRIDIUM試験のアジア人を対象とした後解析:LABA/ICSを使用しても喘息コントロールが不十分な患者において、IND/GLY/MF(エナジア)はIND/MF(アテキュラ)およびSAL/FLU(アドエア)と比較して、肺機能を改善し、喘息増悪を抑制した(解析結果は、本試験の全集団と一致)
BMJ Open Respir Res. 2021 Mar

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33735827/
miRNA-132発現は血清IL-5レベルと正の相関があり(r = 0.91, p < 0.001)、感度86.7%・特異度80%でアレルギー性気管支肺アスペルギルス症と真菌感作重症喘息を鑑別できる(エジプト)
Immunobiology. 2021 Mar 2

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33721559/
小児・思春期の軽症・中等症喘息の治療:GINA2019より軽症喘息に対してICS/ホルモテロール合剤頓用が推奨された。ステップ1ではICS/ホルモテロール合剤頓用を開始し、ステップ2~4では低~中用量のSMART療法を段階的に実施
Lancet Respir Med. 2021 Mar 12

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33721424/
6-18歳の軽症持続型喘息(MP)の患児220人と中等症・重症喘息患児(MS)102人を対象とした調査で、過去1年間に発生した入院の頻度は両群とも7%であり、症状スコアや医療費はMPがMSより低かった。
Pediatr Pulmonol. 2021 Mar 15

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32732326/
中等症・重症喘息患者のクラスタ―解析:身体的不活動、肥満、不安・うつなどの介入可能な特徴があると喘息のコントロールが悪化する(オーストラリア、ブラジル)
Eur Respir J. 2021 Jan 21

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33509960/
コントロール不良の喘息患者において、高用量ICS/LABA/LAMAは中用量ICS/LABA/LAMAおよび中用量・高用量のICS/LABAよりもトラフ1秒量を改善する(イタリア)
Eur Respir J. 2021 Jan 28

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32817007/
血漿中の補体(C3)の濃度が高いことが、喘息による入院や増悪リスクと関連した(デンマーク)
Eur Respir J. 2021 Jan 4

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33676593/
新型コロナウイルス感染症で入院した喘息/COPDの患者に吸入ステロイドを入院後2週間以内に使用することで、50歳以上の喘息患者の生存率は改善するが、COPDでは改善しない(英国)
Lancet Respir Med. 2021 Mar 4

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33639099/
次期成人喘息ガイドラインについての総説:喘息は他の慢性疾患と異なりほとんどが非専門医の下で管理されるため、効果的な治療がなされないことがある。治療可能な客観的指標から治療方針を決める新しい複合的アプローチが推奨される(英国)
Lancet Respir Med. 2021 Feb 24

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32383460/
真菌に感作された喘息患者は、症状コントロールが良好であり、成人喘息における真菌感作は必ずしも予後不良因子ではない(トルコ)
Adv Respir Med. 2020

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32383464/
成人喘息での誘導性喉頭閉塞(ILO)の合併を調べるために、特定のトリガー(運動など)の後に硬性喉頭鏡で観察をおこなったところ、38.3%(46人)の患者にILOが合併した(エジプト)
Adv Respir Med. 2020

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33617516/
小児の咳喘息患者では,吸入ステロイド治療後に呼気中一酸化窒素(FeNO)、喀痰中好酸球、咳嗽症状、気道過敏性が改善した。咳嗽が改善した患者では改善しなかった患者と比較して,FeNOレベルが有意に高かった(中国)
Med Sci Monit. 2021 Feb 22

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10852791/
クロスカントリースキーの選手では気道の基底膜の肥厚があり、気道過敏性のリスクが増加する(フィンランド)
Am J Respir Crit Care Med. 2000 Jun

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9701407/
アイスホッケーの選手の20%近くでは気道過敏性が亢進していた(スイス)
Eur Respir J. 1998 Jul

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22228581/
持久力トレーニングが必要な競技は気道過敏性を増加させる(オーストラリア)
Br J Sports Med. 2012 May

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10932069/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9819287/
米国のアトランタおよび長野五輪の選手の中で喘息と診断された人の割合は16.7%、21.9%
J Allergy Clin Immunol. 2000 Aug
J Allergy Clin Immunol. 1998 Nov

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19946199/
日本人のアスリートにおいて、喘息の現病歴がある人は1.1%であったが、既往歴は8.7%にあり、喘息の可能性のある人は6.5%いた。喘息の既往歴があると、%1秒量や%ピークフローなどの呼吸機能が優位に低下した(新潟大学)
Allergol Int. 2010 Mar

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15683611/
エリートアスリートにおける運動誘発性気管支収縮(EIB)の発症機序についての総説。気道表面の脱水・浸透圧上昇によるメディエータの放出や、メディエータに対する反応の増強など(オーストラリア)
Curr Allergy Asthma Rep. 2005 Mar

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19995142/
アスリート喘息にも吸入ステロイドが第一選択となる(シクレソニドとモンテルカストの比較)(新潟大学)
J Asthma. 2009 Dec

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25838089/
80人の若年者アスリートを対象にした治療反応性の評価。ICSが有効ではあるが、一部のアスリート患者はICSに反応しにくい(新潟大学)
Allergol Int. 2015 Apr

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28298259/
日本人アスリート喘息の3つのクラスター
① アトピー素因少・肺機能正常(32%)
② アトピー素因少・%1秒量低下(44%)→治療で肺機能改善
③ 血中好酸球数高値・アトピー型(24%)→治療でFeNO改善
Allergol Int. 2017 Oct

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12063525/
強度のトレーニングを中止した水泳選手では、気管支過敏症と喘息が改善した。トレーニングを続けた選手は好酸球性気道炎症が増悪していた。アスリートの喘息はスポーツ選手としてのキャリアの中で発症するが、可逆的であり引退後は治まる可能性がある(フィンランド)
J Allergy Clin Immunol. 2002 Jun

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32182104/
運動誘発性気管支収縮モデルマウスを用いた検討では、繰り返しの激しい運動によって気道過敏性と気道リモデリングが引き起こされ、気道上皮由来のシステイニルロイコトリエンが関与していることが示唆された(新潟大学)
Am J Respir Cell Mol Biol. 2020 Jul

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33597224/
喘息では血清 MMP-1 および TGF-β1 レベルが上昇しており、中等症喘息と重症喘息の鑑別に役立つ可能性がある(インド)
J Clin Pathol. 2021 Feb 17

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32165403/
LTRAの投与を受けておらず肥満でない小児喘息の管理において、標準的な治療と比較して、FeNOに基づいた喘息管理がより効果的である可能性がある(英国、オランダ、オーストラリア、米国、ベルギー)
Eur Respir J. 2020 May 21

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33577895/
CTで定量的に評価した気道リモデリングや細い気道の過膨張などが、今後の肺機能の低下と喘息の増悪と関連していた(米国・SARP study)
J Allergy Clin Immunol. 2021 Feb 9

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32916135/
喘息患者に対して2型炎症のバイオマーカーに基づいて吸入ステロイド量を調整した群では対照群と比較してICSを減量した人の割合が多く、疾患コントロール状態は両群で差はなかった(英国)
Lancet Respir Med. 2021 Jan;9

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33555324/
PPIの使用開始は小児の喘息リスクの増加と関連した(スウェーデン)
JAMA Pediatr. 2021 Feb 8

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33556463/
喘息患者の気道上皮細胞(BEC)のトランスクリプトーム解析では,酸化的リン酸化(OXPHOS)遺伝子の発現が低下しており、 その代謝物が減少した。気管支熱形成術後のBECは未治療のBECと比較して、OXPHOS遺伝子の発現が有意に増加した(オランダ、英国)
J Allergy Clin Immunol. 2021 Feb 5

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33556292/
複数の併存疾患のある高齢喘息患者では、併存疾患の数が増加すると抑うつ症状がある割合が増加した(米国)
J Asthma. 2021 Feb 8

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33556293/
e-mailとSNSを通じた匿名調査では喘息患者1171人と医師225人とで、COVID-19拡大時のリスクやケアに関する意見・姿勢が大きく異なる(米国)
J Asthma. 2021 Feb 8

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33548398/
閉塞性気道疾患患者を肺機能の変動パターンに応じてサブグループ化したところ、2型炎症のマーカーとは関係のない4つのクラスタが同定された。
この分類が特定の治療が有用な群を推定する方法になる可能性がある。
J Allergy Clin Immunol. 2021 Feb 3

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33545021/
喀痰好酸球2%以上かつ喀痰好中球50%以上の重症喘息患者では肺機能が低下しており、喀痰好酸球の変動が大きい患者では医療受診が多かった(米国)
Am J Respir Crit Care Med. 2021 Feb 5

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