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DJI Neoからドローンを始めるための各種手続き


●DJI Neoについて

DJI Neoは、2024年9月5日に発売された、DJIの最新テクノロジーを結集したコンパクトなドローンです。このドローンの最大の特徴は、その多様性と柔軟性にあります。

主な特徴

  1. 多様な撮影モード

    • ドローン単体での撮影が可能

    • 通常のコントローラーを接続しての空撮

    • ゴーグルとFPV送信機を使用したFPV(First Person View)飛行

  2. コンパクト設計

    • 小型ながら、DJIの高度な技術を搭載し、高性能を実現

  3. ユーザーフレンドリー

    • 初心者からプロまで、幅広いユーザーが使いやすい設計

  4. オールインワン機能

    • 単一のデバイスで多様な撮影ニーズに対応

DJI Neoは、その多機能性と使いやすさから、ドローン撮影を始めたい初心者から、より柔軟な撮影オプションを求める経験者まで、幅広いユーザーに適しています。

●DJI Neoに関わる日本での制限は?

DJI Neo、ここまで小さくてなんでも出来るドローンですが、
日本では航空法の規制を受ける機種となります。

なぜ規制の対象になるのか?

日本の航空法では、100g以上の無人航空機(ドローンを含む)は規制の対象となります。DJI Neoは135gであるため、この規制に該当します。

主な規制内容

  1. 機種登録とリモートID設定

    • ドローンの登録が必要

    • リモートIDの設定と運用が求められる

  2. 飛行禁止空域の遵守

    • 特定の空域での飛行が禁止される

  3. 飛行方法の制限

    • 目視外飛行の制限

    • 人口集中地区での飛行制限

    • 夜間飛行の制限

    • その他の飛行方法に関する様々な制限

  4. 記録の保持

    • 飛行日誌の作成と保管

    • 日常点検記録の作成と保管

詳細情報

これらの規制の詳細については、国土交通省のウェブサイトに詳しい情報が掲載されています。DJI Neoユーザーは、使用前に必ずこれらの規制を確認し、遵守する必要があります。

ということでありますので、DJI Neo、小さいからといって気軽に飛ばせる機体ではなかったということになります。

空撮で自撮りを楽しみたいという用途の場合
HOVERAir X1 Smartという100gを下回る重量で自撮りが出来るドローンというのがあり、こちらの方が適している場合もあるかと思います。

この記事では、それでもDJI Neoを買った、買ってしまった、という方のために法律・ルール等を遵守して扱うための手続き等を、いちから解説いたします。

●必要な機材

  1. DJI Neo本体

    • ここではFly More Comboを想定しています

    • Fly More Comboには通常、追加バッテリーや予備プロペラなどが含まれます

  2. 送信機用モニタとしてのスマートフォン

    • 比較的新しいモデルのスマートフォンを推奨

    • DJI Flyのアプリに対応している必要があります

    • 十分なバッテリー容量と処理能力を持つものを選択してください

  3. 撮影用デバイス

    • 上記のスマートフォンとは別に
      撮影可能なスマートフォンまたはカメラ

    • ドローンの飛行や操作の様子を記録するのに使用します

●注意事項

空港周辺での使用に関する警告

  1. 法的リスク

    • 空港周辺でのドローンの操作(セットアップを含む)は、空港の業務妨害となる可能性があります。

    • 最悪の場合、逮捕される可能性もあります。

  2. 場所の確認

    • セットアップや飛行を行う前に、現在地が空港周辺でないことを必ず確認してください。

    • 国土地理院の地図を利用して、安全な場所であることを確認することができます。

  3. 確認方法

    • 国土地理院のウェブサイト(URLを記載)にアクセスし、現在地を検索してください。

    • 地図上で空港周辺の規制区域が表示されます。

  4. 安全な距離:

    • 空港から十分な距離(具体的な距離を記載)を保った場所でのみ操作してください。

  5. その他の規制区域:

    • 空港以外にも、軍事施設や重要インフラ周辺など、ドローン飛行が制限されている場所があります。

    • これらの区域についても同様に確認が必要です。

推奨される行動

  1. セットアップ前に必ず現在地の確認を行ってください。

  2. 不確かな場合は、地元の航空当局や警察に問い合わせることをお勧めします。

●DJI Neoの起動とアクティベート

DJIアカウントの作成

DJIの製品を使用したことがない方は、以下のDJIの公式サイトから新規にアカウントを作成しておきましょう。

DJI NeoのQuick Start Guideに従ってセットアップ

※以下、Quick Start Guideの日本語部分を一部抜粋

  1. QRコードをスキャンすると、チュートリアルビデオ、DJIFyアプリ、ユーザーマニュアルにアクセスできます。

  2. ジンバルプロテクターを取り外します。

  3. 初めて使用する前に、インテリジェント フライトバッテリーは、充電してからアクティベーションしてください。

  4. 送信機に操作スティックを取り付け、スマートフォンを接続します。

  5. 電源をオン/オフ:1回押して、長押し。

  6. DJI Flyを起動し、画面の指示に従ってアクティベーシヨンを完了します。

  • セットアップが完了すると、送信機に接続したスマートフォンにはNeoのカメラに映った映像が表示されていると思います。

●日本でDJI Neoを合法的に楽しむための手続き

DJI Neoを日本で安全かつ合法的に使用するためには、いくつかの重要な手続きを行う必要があります。以下に、必要な手順を順を追って説明します。

1. DIPSでのアカウント作成

まず最初に、DIPS(Drone/UAS Information Platform System)でアカウントを作成する必要があります。

  • DIPSとは:航空局が運営する無人航空機(ドローン)の登録や管理を行うオンラインシステムです。

  • アカウント作成手順:

    1. DIPSの公式ウェブサイト(URLを記載)にアクセス

    2. 「新規登録」ボタンをクリック

    3. 必要な個人情報を入力

    4. メール認証を完了

2. 機体の登録

DIPSアカウントを作成したら、次にDJI Neoを登録します。

手続き時に使う本人確認方法は
マイナンバーカードと、手数料納付にクレジットカードを使うことで安くて即日登録完了が可能です。

氏名住所等を入力して・・・
機体情報入力では
DJI Neoを選択します。
製造番号は
DJI Neoのバッテリーを外したところにとても小さいQRコードが貼ってあり、その下のコードが製造番号(S/N)になります。

問題なく登録が進むと、本人確認があり、手数料の納付へと続きます。
納付まで完了すると、数分程度でメールが届きますので、これで機体登録は完了となります。

登録記号の表示方法

  1. 表示場所

    • DJI Neo本体の外部から容易に視認できる場所に表示

    • 推奨場所:機体の上側

  2. 表示方法:

    • 耐久性のあるステッカーやラベルを使用

    • ラベルライター(テプラ等)で作成したラベルを使用

  3. 表示サイズ:

    • 文字の大きさ:高さ3mm以上

    • 判読可能な大きさと色で表示

  4. 耐久性:

    • 雨や日光に耐える素材を選択

    • 定期的に表示状態を確認し、必要に応じて再表示

無人航空機登録要領
https://www.mlit.go.jp/koku/content/001442849.pdf

詳細はこの無人航空機登録要領の
7-1 登録記号の表示等の方法
を参照

リモートIDの登録

リモートIDは飛んでいるドローンが一体誰のものか?というのを電波を発信して知らせる仕組みで、先ほどの登録記号を使用して設定していきます。
これはDJI Neoの送信機の画面で操作します。
スマートフォンがネットに繋がっている必要があります。
送信機を起動してから、Neo本体の電源を投入します。
接続されたら
右上の三点リーダーから設定を開きます。

この中の安全タブに
無人航空機システム リモートIDというのがあるので選択。
インポートボタンを押すとDIPSに接続してなんちゃらかんたらと出るので
素直にDIPSに接続してリモートIDをインポートします。

このようにインポート済みに変われば完了です。
おめでとうございます。
これで、必要最低限の申請に関しては完了いたしました。

●ここまでのおさらい

ここでこれまでの手続きと重要なポイントを振り返りましょう。

完了した手続き

  1. 機体の登録

    • DIPSでのアカウント作成

    • DJI Neoの登録

    • リモートIDの設定

  2. 法的要件の理解

    • 航空法の基本的な制限の把握

    • 飛行可能なエリアの確認方法の習得

現在の状況

これらの手続きにより、航空法に準拠した形でDJI Neoを飛行させる準備が整いました。ただし、以下の点に注意が必要です。

  • 飛行は航空法で制限されていないエリアに限定されます

  • すべての規則と制限を厳守する必要があります

推奨される初期の飛行場所

初めての飛行の際は、以下のような場所を選択することをお勧めします:

  • 河川敷

  • 海岸沿い

  • その他の人口集中地区ではない開けた場所

これらの場所は、比較的人通りが少なく、初心者が練習するのに適しています。

重要な遵守事項

以下の制限とルールを必ず守ってください:

  1. 飛行禁止空域での飛行禁止

    • 空港周辺

    • 重要施設周辺

    • その他法令で定められた区域

  2. 飛行方法の制限

    • 目視外飛行の禁止

    • 人口集中地区での飛行制限

    • 夜間飛行の制限

    • その他航空法で定められた制限事項

  3. 記録の保持

    • 飛行日誌の記録

    • 日常点検記録の保持

●その他やっておいた方が良い手続き等

DJI Neoを安全かつ安心して使用するために、以下の追加手続きを強くおすすめします。

DJI Neoのケアリフレッシュを購入(オプション)

DJIのケアリフレッシュは、万が一の事故や損傷に備える製品保証サービスです。

重要ポイント

  • 購入期限:機体をアクティベートしてから96時間以内

  • 購入方法:

    1. スマートフォンのDJIアプリから購入可能

    2. より簡単な方法として、PCからDJIの公式ウェブサイト(URLを記載)で購入可能

DJI公認ドローン保険の加入(強く推奨)

重要ポイント

  • 最初の1年間は無料で加入可能

  • 加入方法:ウェブサイト(URLを記載)から簡単に手続き可能

●飛行時に毎回行う必要がある手続き

DJI Neoを安全かつ合法的に運用するためには、毎回の飛行時に以下の手続きを行う必要があります。

飛行計画の通報・確認

毎回の飛行前に、DIPSシステムを通じて飛行計画を通報し、確認する必要があります。

手順

1. DIPSにログイン
2. 飛行計画の登録メニューを選択

3. 以下の情報を入力

  • 飛行させる機体の情報

  • 操縦者の情報

  • 飛行日時

  • 飛行場所(具体的な住所や座標)

  • 飛行高度

  • 補助者の有無と情報(必要な場合)

  • 緊急時の連絡先

♦️重要ポイント

  • この手続きは毎回の飛行前に必要です

  • 計画に変更がある場合は、速やかに更新してください

  • 地域によっては追加の許可が必要な場合があるので、確認しましょう

飛行日誌の記録

飛行後に、飛行の詳細を記録した飛行日誌を作成する必要があります。これは法的要件であるだけでなく、自身の飛行スキルの向上や機体の管理にも役立ちます。

記録すべき内容

  • 飛行日時

  • 飛行場所

  • 飛行時間

  • 飛行高度

  • 気象条件

  • 特記事項(例:プロペラの異常音、バッテリーの消耗が早いなど)

  • 飛行中の気づきや反省点

記録方法

  1. 紙のノートや専用のログブックを使用

  2. スマートフォンアプリを利用(多くのドローン専用アプリが飛行日誌機能を提供)

  3. エクセルなどのスプレッドシートを使用

アプリの活用

  • 最近では、自動的に飛行データを記録し、日誌を作成するアプリも増えています

  • これらのアプリを活用することで、より正確で詳細な記録を簡単に残すことができます

♦️重要ポイント

  • 飛行直後に記録することで、詳細を正確に残すことができます

  • 機体の状態や飛行中の気づきを細かく記録することで、将来のメンテナンスや技術向上に役立ちます

  • 定期的に過去の日誌を見直し、自身の飛行パターンや技術の変化を分析しましょう

●飛行の許可・承認申請

飛行の許可・承認申請とは?

飛行の許可・承認申請とは、特定の条件下でドローン(無人航空機)を飛行させる際に、国土交通省航空局に対して行う法的手続きです。

主な目的

  1. 航空機との衝突リスクの低減

  2. 地上の人々や財産の安全確保

  3. プライバシーの保護

  4. 公共の安全維持

DJI Neoのような小型ドローンであっても、特定の状況下では必要不可欠な手続きです。この申請を通じて、操縦者は安全対策を十分に検討し、航空当局はその妥当性を審査します。

許可・承認が必要な飛行の種類

  1. 空域に関する許可

    • 空港周辺の空域

    • 150m以上の高さの空域

    • その他の航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれのある空域

  2. 飛行方法に関する承認

    • 夜間飛行

    • 目視外飛行

    • 30m未満の距離での第三者上空飛行

    • イベント上空飛行

    • 危険物の輸送

    • 物件投下

申請プロセス

  1. 事前準備

    • 飛行計画の詳細を決定

    • 必要書類の準備(飛行マニュアル、機体の仕様等)

  2. オンライン申請

    • DIPS(Drone/UAS Information Platform System)にログイン

    • 「飛行許可・承認申請」メニューを選択

    • 必要情報を入力し、書類をアップロード

  3. 審査と結果通知

    • 申請から結果通知まで通常10日程度

    • 詳細な審査が必要な場合はさらに時間がかかる可能性あり

  4. 承認後の対応

    • 承認された条件を厳守して飛行

    • 承認書の携行

申請時の注意点

  • 十分な余裕を持った申請
    飛行予定日の少なくとも2週間前までに申請することをおすすめします。

  • 詳細な飛行計画
    飛行ルート、高度、時間帯などを具体的に記載。

  • 安全対策の明記
    想定されるリスクとその対策を明確に説明。

  • 地元自治体との調整
    必要に応じて、地元自治体や警察との事前調整を行い、その結果を申請書に記載。

継続的な許可・承認(包括申請)

  • 定期的に同様の飛行を行う場合、一定期間(最長1年)の包括的な許可・承認を申請できる場合があります。(包括申請)

  • 条件や状況が変わらない限り、この継続的許可により手続きの簡略化が可能です。

申請が不要な場合

以下の条件をすべて満たす場合、許可・承認申請は不要です:

  • 日中(日出から日没まで)の飛行

  • 目視内での飛行

  • 人(第三者)や物件との間に30m以上の距離を保つ飛行

  • イベント上空以外での飛行

  • 危険物を輸送しない飛行

  • 物件投下を行わない飛行

●包括申請

ここからは包括申請をする手順をベースに飛行の許可申請承認を進める手順を書いていきます。

以下にDJI Neo向けに飛行許可承認申請をする際に使えるDJI Neoのマニュアルとスペック表を添付するほか、飛行マニュアルの作り方、包括申請の方法を解説します。
あくまで一個人の手続きの紹介になるので
許可承認おりなかった
マニュアルを現物くれ
などの
苦情依頼は受け付けかねます。

その前に・・・飛行許可・承認申請する際の最低限の条件

飛行許可・承認申請には、飛行経験を記入する部分があります。
決まりでは10時間以上の飛行経験があること、というのがあるので、事前に飛行練習をしておきましょう。

飛行経験を積む方法

前の章の「申請が不要な場合」に挙げた条件を満たす場所であれば、飛行させる事が出来るので、練習しましょう。

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