見出し画像

GiGO業務支援ツールのPMがGiGOのお店で働いた話

こんにちは、GENDAプロダクトマーケティング部の原田です。
2023年12月にGENDAに入社し、「GiGO NAVI」という業務支援ツールのプロダクトマネージャーをしています。
入社してあっという間の5ヶ月でしたが、今回はGENDAのグループ企業である株式会社GENDA GiGO Entertainmentが運営するアミューズメント施設「GiGO」で店舗スタッフの仕事をしたことを振り返りたいと思います。

オペレーション理解の壁

今年の2〜3月にかけて、都内のGiGOのお店で週1日朝から夕方まで、店舗スタッフとして業務体験をしていました。
きっかけは、GiGO NAVIの担当になって1〜2ヶ月経過し、店舗オペレーションの理解に苦戦し始めたことでした。

GiGO NAVIとは
GiGOのお店で店舗スタッフの方が使っている業務支援ツール。
お店の在庫情報管理、棚卸などに使われ、紙やExcelだった作業をDXしています。

業務効率化ツールなので、店舗オペレーションと店舗スタッフの動きや気持ちを理解して企画設計する必要があります。

ジョイン後は、プロダクトの仕様と業務マニュアルの確認、店舗視察、店舗スタッフインタビューなどで理解を深めていきました。
最初の1〜2ヶ月が経ち、一定知識は得られてきますが、店舗オペレーションは膨大です。詳しい方が企画設計の場に入っていますが、その方達が何のことを議論しているのか、話についていけなかったり、話を聞いても自分の意見が持てない場面が発生していました。

間接的なインプットの限界を感じ、自分が店舗スタッフになって一通りやるのが早いかも.. と思うようになりました。

実は、担当プロダクトが決まる前から、GiGOでの店舗スタッフ体験はGENDAでやってみたいことのひとつでした。
前職では物流現場で配送オペレーションが関わるプロダクトに関わっていましたが、そこでも時々配送の仕事をして、ユーザーとして得た情報をプロダクト開発に活かしていました。そんな経験もあり、GENDAのようにオフラインの店舗をもつ事業にジョインするなら、いつか店舗に立ちたいと思っていました。

ちょうどいいタイミングだと思い、早速社内に掛け合って、業務体験の機会を作ることになりました。

悩み中のつぶやき

意識したこと

業務体験にあたり、意識したことがありました。

ひとつは、店舗のスタッフの皆さんと同じように仕事をすること。
店舗スタッフの視点とオペレーション全体を理解するのが目的なので、GiGO NAVIを使う業務だけの調査になってしまわないように、同じような仕事の割り振りやシフトでやらせてもらえるようお願いしました。あとで振り返っても得るものが多かったので、意識して良かったです。(後述)

次に、自分の体験にこだわりすぎないこと。
GiGOには統一された業務ルールはありますが、お店ごとに立地・客層・規模など事情はそれぞれ違います。一次情報は自分にとっては強烈なので、主張したくなりますが、特定の店舗で体験したことは、他でもそうと言えないかもしれません。
実際にそうやってプロダクト開発がうまくいかなかった事例を見聞きしていたこともあり、自分が現場から持ってきたアイデアは客観的に考えられているか、注意するよう心がけました。

GiGOのお仕事、実際何をしたの?

私がお世話になったのは、クレーンゲームと物販を扱うお店でしたが、毎回ざっくりとこんなお仕事をしました。

クレーンゲーム機の設定・景品の入替

新しい景品を機械に入れ、入っていたものを別の場所に入れ替えます。中のレイアウトやゲーム設定をいちから組み直すこともあります。想像よりずっと肉体労働で、設定調整も難しく、1台40分以上かけてしまっていました。(慣れた人は10分です..)

着荷景品の受け渡し・保管

お店に届いた景品を受け取り、邪魔にならないよう、速やかに保管場所に移動します。
景品の箱は意外に大きくて重く、一気に大量に届くことも。エレベーターや階段での上げ下げも大変で、その時いるスタッフ全員で協力します。

事務作業

PC作業(実績確認、景品の入替計画、シフト作成など)や、お金周りの作業(金種確認、レジ開け締め、ゲーム機から回収)もあります。小さな景品をクレーンゲーム用に袋詰めする加工もお店でやっています。細かな作業が大量にあるので、トータルで結構時間がかかるのが事務作業かもしれません。


クレーンゲームの調整などもしていました

フロア巡回・お客様対応

巡回・お客様対応は1日通して、他の仕事と並行しながら行います。
お客様に声をかけられることもあれば、様子を見てこちらからお声がけすることもあります。景品の置き直しをしたり、困りごとを解決したり、景品が取れたお客様に袋をお渡ししたり。
フロア巡回は、ゲーム機内を整えて景品補充をしたり、清掃をしたり、気持ちよく過ごせる店内を維持できるよう見回りをします。
レジではノベルティやくじ引きの説明といったご案内もします。

人気景品の入る日

順番待ちや抽選が発生するような人気景品が入荷する日は、混乱せずスムーズにお客様に遊んでいただけるよう、店舗スタッフ総出でフロアに出て応対します。

アルバイトといえば飲食店しか経験がなく、GiGOの店員さんの仕事のイメージは全くつきませんでしたが、体験期間を終えた頃には、到達目標としていた「1フロアを担当できるレベル」になれました。(多分..)

やってみての振り返り

実際に業務に入れたのは8日間と短い期間でしたが、結果、オペレーション解像度が上がったことで、抱えていた悩みは概ね解消されてきました。

  • 議論の背景にある業務がわからず話についていけない、というシーンが格段に減った

  • 店舗スタッフ(ユーザー)としての原体験ベースに、以前より筋の良い仮説やアイデアが出せるようになった

  • まだよく知らないオペレーションの話が出ても、店舗業務の感覚を元にキャッチアップしやすくなった

オペレーション全体を経験したことで、GiGO NAVIの役割が俯瞰して理解できたことも大きな収穫でした。
1日の中で、GiGO NAVIがどのタイミングで使われて、業務にどう関わるかが分かり、想像よりずっと登場シーンが少ないことにも気づけました。
反対に、全く登場しないシーンも把握できたのが良かったです。プロダクトで貢献する余地がある業務として、今後の展開を考える材料になります。
この辺りは、前述の「意識したこと」でオペレーション全体を経験する狙いでもありました。

新しい気づきもあった

思いがけず得られた気づきもありました。

人に楽しんでもらう事業をしている

フロアでお客様対応をする経験を通して、至極当たり前ですが、エンタメはお客様に楽しい体験を提供して成り立つ事業、というシンプルなことを再確認しました。
特に「人でしかできないことは何か」を、身をもって考える機会になったのは良かったです。店員さんとのコミュニケーションで感じてもらえる楽しさ・心地よさは、デジタルプロダクトでは作れない体験です。(ネガティブな体験も然りですね)
GiGO NAVIは直接お客様を楽しませることはできませんが、店舗の業務効率が上がり、お客様にかけられる時間が増えれば、大きな価値につながるかもしれません。これはプロダクトの今後のテーマになってきそうです。


もっと人を巻き込めばよかった

今回私だけでなく、GiGO NAVIのエンジニアの方も都合を調整してくれて、一緒に業務体験していました。
日程的に毎週1日はずっとお店にいることになるので、誰か相乗りしてくれることは想定外でしたが、結果、同じ一次情報を共有できていることで、本来の業務の方でもかなり良い影響がありました。

  • 根拠のある共感や反論がしやすく、アイデアや議論の質が深まりやすい

  • コミュニケーションコストが下がった

  • チーム内でユーザー視点の情報を調達できるので、企画やデザインのスピードが上がった

「遠くに行くならみんなで」と言いますが、チーム全体で現場の解像度を上げることで得られるものがあります。次回以降は、もっとメンバーを巻き込んで企画したいと思います。

最後に

現場は大変なことも多いですが、オフィスでは得られない発見があります。
業務支援という取り組みで大きなアウトカムを生み出せるよう、これからもお店に立つ機会はもっと作っていきたいです。
GENDAテックチームで一番店舗オペレーションに詳しい人になりたいですし、店舗の方々にも「原田さんがきてGiGO NAVIよくなっていっている」と言ってもらえるように、頑張ろうと思います。

デジタルに閉じないオフラインの現場があるのは、GENDAの事業の魅力です。
もし興味を持っていただけた方は、ぜひ採用ページも見てみてください!

GENDAでは一緒に働くメンバーを募集中です!

関連ジョブ(Product Manager)