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無茶振り文化と心理的安全性

心理的安全性が高い会社は生産性が高い!
2015年にGoogle社の研究チームが、「Project Aristotle」の研究結果を公表して以来、その内容は組織づくりにおいて頻繁に引用されています。

先週の火曜日に某所で、「パフォーマンスを高めるエンゲージメント」というキーワードに惹かれて講演を聞きに行きました。誰もが知る大手企業数社の事例で、エンゲージメントサーベイを実施し様々な取り組みを行い、効果が出ているとの話でした。ここでクローズアップされたのが「心理的安全性」です。

会場からの質問がありました。「心理的安全性が担保できなければ、エンゲージメントサーベイで正しい結果が出ないのでは?」との質問でした。登壇者の回答は、「サーベイ結果は個人が特定できない人数にしている」「個人を特定しないので安心して回答するように、アナウンスしている」とのことでした。心理的安全性を高めるための策を聞きたかったのですが、残念ながらそこへの回答はありませんでした。大手企業ですから、心理的安全性を高めるための具体的な活動については、サーベイ結果を元にひょっとしたら人事が指導して各部門で行うのかもしれません。あくまでも推測ですが。

同じく先週の金曜日に、私の講演を聞いてくれた四国の経営者がお見えになり、食い付くように沢山の質問をしてくれました。大変な努力をしており、会社はどんどん良くなっているようですが、私が話した「満足から幸福へ」を気に入っていただいているようで、それを実現するためにどうすべきかを議論しました。制度やルールはコンサルを入れればできますが、どうすれば機能するかを議論するなかで、行き着くのは「心理的安全性」でした。
弊社では、特段、心理的安全性を高めることを目的にしたことはありませんが、場作りにおいて気が付けばそうなったのではないかと思えます。

例えば、年80回以上実施する「チーム力向上共育」では、講師を務める私を含めた4人の経営幹部が「無茶振り」をしています。勉強会は双方向性を大事にしているので、質問を投げかけながら進めることが殆どです。例えば、「前期の営業利益は?」という質問に答えられない社員や、とんちんかな数字を言う社員もいます。そういった時に決して責めることはなく、和やかに受け答えをしながら「分からないなら、分かりそうな人に当てて」といったやり取りをします。過去の私は、知っていて欲しい会社のことを知らなかった場合に、険しい顔や寂しい顔をしていたと思いますが、今は全く気にしません。分かってもらえていない事実を受け止めて、分かってもらいたければ自らがもっと努力をすれば良いと考えているからです。社員にとっては、答えられないわけですから恥ずかしい思いをしますが、同時にこの会社では間違えても責められないことを実感します。些細な例ですが、こうした積み重ねによって心理的安全性は高まるのだろうと私は考えます。
時折、社員を弄りすぎて、「福留さん、やり過ぎですよ」と社員がフィードバックしてくれますが、反省すると同時に心理的安全性が発揮されており、健全だと思えます。


木曜日に、中小企業家同友会のパネルディスカッションにて、コーディネーターを務めた私は100人以上の経営者の前で、一緒に参加していた弊社の人事担当の社員に壇上から無茶振りをしました。仕込んでいると思われた方もいるかもしれませんが、話に即座に返すことができ、それが日頃の無茶振りの成果だなと自負しています。
・同友会のイベントは以下
https://kagoshima.doyu.jp/2023kyodokyujin-syainkyoiku-koryukai/

この場作りの文化は、社員が知らず知らずのうちに実行しているようです。中学生向けの「かごたん」というプロジェクトに参加している若手社員も、初回が硬い雰囲気だったため、アイスブレイクを行い2回目はしっかりと場を作り、コミュニケーションがとれたとのメッセージをくれました。「福留さん、有村さん、アイスブレイク成功しました~!!」と。
・かごたんの情報は以下
https://musuhi.earth/news/1564/

どんな素晴らしい制度があっても、心理的安全性を担保できる文化がなければうまくいきません。文化を作るには時間がかかると同時に、経営者の姿勢が試されると思います。組織規模も大きくなってきましたので、新たな工夫もしながら引き続き努力していきます。

というわけで、社員が迷惑がっている無茶振りを正当化してみました(笑)。

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