"僕は君の「熱」に投資しよう"を読んで。

今回は、佐俣アンリさんの "僕は君の「熱」に投資しよう"を少し前に読んだので、その感想を書く。自分と大事にしているものが同じだと思ったからだ。

簡単なまとめ

ベンチャーキャピタリストの著者佐俣アンリさんが書いた、結果を残している起業家はこういう風に仕事をしている。彼が投資の意思決定をする際に、大事にしていることはこれだ。というのをまとめた本。

この本が伝えているメッセージ

佐俣さんが考える起業家はこうあるべきというメッセージが本書にはこめられている。それはタイトルにもあるとおり「熱」が大事であるということ。挑戦をするということ。

本書のタイトルにもなっている「熱」。
この熱がある状態はどんなものなのだろうか。
佐俣さんは本の中でANRIのオフィス(佐俣さんが投資している会社のメンバーが働いている一つのオフィスビル)はこんな場所だと書かれている。

やり場のない強い熱を持った起業家のたまり場だ。人生を、自分の熱だけにかけているやつ、熱に振り回されて暴走してるやつらだけが集まる、「アジト」なんだ。(引用)

どうしてもこれがやりたいと思う気持ち。
寝食忘れて取り組みたい想い。 
この想いが起業家として大事な要素の一つだと本書の中では述べている。

Dentの価値観の5MIUの一つに「熱狂せよ。」というものがあり、定義を以下のように定めている。
・本気で物事に向き合っている。
・圧倒的時間投下。
・粘り強く実行する。
どうしてもやりたいこととは、本気で向き合うだろうし、その結果圧倒的に時間も投下するだろうし、簡単に諦めない。その状態で仕事をする価値観を、Dentでは大事にしている。 

自分の過去を振り返っても、この「熱」を非常に大事にしている。
Dentを起業したのも、もちろん自分がどうしてもやりたいという強い想いがあったからだ。ある程度の規模まで事業を成長させようと思うと、当たり前だが、ある程度の時間がかかる。その時にこの「熱」のない状態で走り続けるのは無理だ。もしかすると、器用な人にはできるのかもしれないが、少なくとも自分には到底できない。これからどんな事業をする時でも、「熱」を持っていることはずっと大事にしていくと思う。

挑戦すること

覚えておいてほしい。 起業家の死とは、けっして資金が尽きることじゃない。 挑戦をやめること、なんだ。(引用)

本書の中でのフレーズ。
お金がなくても頭を使って、挑戦はいくらでもできる。まだまだDentの事業は挑戦だらけなのだが、この言葉を胸に刻んでどんな時でも挑戦をすることをやめずに進む。それが5MIUの「挑戦者であれ。」失敗を恐れずに、挑戦し続ける。

起業家として

起業家として、どうあるべきかという内容で、以下の2箇所が心に残っている。

失敗しがちな起業家がよくやるのが「クオリティを担保するために、まずは小さく始めてみようと思います」というものだ。この段階でこの起業家はほぼ100%失敗する。 ゼロの起業家が着想したアイデアなんて、よほど優れていないかぎり全部ゴミみたいなものである。 起業で成功するためには、まず「規模にアプローチ」しなければならない。頭を使うんじゃない。手と足をつかって100倍にするんだ。それがもっとも手っ取り早くアイデアが事業化できるかを試すことができる唯一の方法だ。 規模を変えてこそ、わかることがあるんだ。(引用)

1つではなんてことも無いシンプルなことでも、それを100倍の規模にするのが起業家。スケールするか否かは忘れず、常に事業に向かっていく。

「5年間もやって会社を清算したのなら、いろんな失敗や挫折を経験して、人間的には成長したに違いない」と君は思うかもしれない。 しかし残念ながらそんな成長はまやかしだ。 勘違いしてはいけない。「頑張る」のと「成長する」のはまったく別のことだ。起業家の大義は事業を成長させることだ。なにせ、投資を受けた以上、他人のお金を使って事業をやっているんだ。頑張っても事業が成長しないのであれば、その頑張りは無意味である。 起業家は、事業の成長に対して意味のある努力をするために、意味のない努力をしない決断をしなければならない。 彼はその決断ができないまま、事業をたたんだ。彼の5年間での経営者としての成長は、残念ながら「ゼロ」だ。 べつにスパルタ的に言っているのではない。 事実として、彼の成長は皆無なんだ。(引用)

会社としての成長が、自分の経営者としての成長。それ以外はない。
自分に厳しく会社の成長を追求し、明日からまた熱く挑戦する。


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