大学教員公募~応募者からの要望は印象を悪くするのか~
今回は大学教員公募における「応募者からの要望」についてお話ししたいと思います。
応募者からの要望
公募というのは基本的に採用者優位となります。
当たり前ですが、採用権を握っているのは採用側ですので、「採用してもらう」側である応募者はどうしても採用側よりも優位に立つことはできません。
常勤や非常勤、現職との兼ね合いから完全に優位というわけではないかもしれませんが、採用側が決定権を握っているという事実は変わらないでしょう。
そのため、面接などでは採用側から応募者に対して要望を伝えたり、確認したりすることがあります。
では、逆に応募者から要望を伝えるということはあるのでしょうか。
結論から申し上げますと、多くはないかもしれませんが、要望を伝えることはあります。
私も要望を伝えたこともありますし、周りにも伝えたという方はいます。
では、応募者から要望を伝えた場合、採用側の印象に影響を与えるのでしょうか。
要望に対して検討はする
面接を受けたことがある方はご存じかもしれませんが、ほとんどの面接では「最後に何か聞いておきたいことなどはありますか」といったことを聞いてくれます。
この際に授業や待遇、その他のことなど、聞いておきたいことは聞いてしまって構わないのです。
このときに聞かれたことに対して、その場で回答できることであれば、採用側は回答します。
ただ、その場では回答できないこと(事務方に確認しなければいけない待遇面やその後決定している時間割、研究日など)に関しては、採用後に回答されることもあります。
採用されればよいのですが、要望または質問をしたことで印象を悪くしないか気になるところだと思います。
正直なところ、よほど変な質問でない限り、印象を悪くすることはありません。
むしろ、気になることは確認しておいてほしい、くらいの感じです。
ただ、気を付けなければいけないのは、応募者が要望を出したことによって、他の応募者のほうが条件がよくなることがある、ということです。
この科目を外してもらいたい、研究日は〇曜日がいい、という要望を出してしまうと、当然ながら、採用側の求めている条件に合致している方のほうが採用されやすくなります。
そのため、常勤の場合はすべての条件を飲む覚悟で臨む必要がありますので、なかなか難しいかと思いますが、非常勤講師の採用などでは要望を伝えることは比較的あるのかなと感じています。
私自身も公募に出されていた担当曜日から替えてもらいたいという要望を出したことがありましたが、その要望は通り、希望通りの曜日で授業をさせてもらったことがあります(担当者にはお手数をおかけしたかと思いますが・・・)。
私の周りには、常勤職で公募を受け、待遇が現任校よりも下がるということが判明したため、辞退した人もいましたが、待遇などは採用決定後などでないとわからないことのほうが多いものです。
そのため、面接時に確認しておいても個人的には印象は悪くならないのかなと思います。
今回は要望の有無で印象が悪くなるのか、ということについてお話ししました。
まとめると、基本的には印象が悪くなることはないのですが、要望の内容によっては、他の候補者に採用を譲ってしまう結果となることもあり得るということです。
こればかりは運の要素が強いかもしれませんが、常勤職を持っていながら、非常勤講師に応募する際などには、曜日の希望等は相談してみてもよいかもしれません。
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