基礎編(建築計画)
一級建築士製図試験における「計画の要点等」について、当研究所では建築計画、構造、設備、環境負荷低減の4分野に分類しています。
記述試験が本格的に出題されるようになった平成21年度からの過去問傾向を分析し、効率的な学習方法を考えていきます。
今回は「建築計画」です。皆さんの解答を見る限り、この分野を苦手とする方が一番多いと感じます。この分野の多くは、テンプレートを暗記するだけでは答えることができません。
自分のプランに沿って説明するため色々考えているうち、文章が思わぬ方向に行ってしまうことが多いのではないかと推測しています。
まずは、引き出しを多くするため基礎的な知識を蓄え、自分のプランに合わせて当てはめていけるように練習を積みましょう。
出題傾向分析
過去の出題傾向から見ていきます。令和2年から、記述問題が現在のスタイルへ変更された平成21年までを遡りながら分析します。
全記述問題のうち建築計画に関する設問だけを抽出して、建築計画分野の出題傾向をつかみます。
・令和2年 高齢者介護施設
設問数は全部で8問でした。このうち建築計画に分類できるものは2問です。①はイメージ図【必須】です。イメージ図は必ず書くこととされました。
①居室部門の個室計画(住みやすさ、介護のしやすさ)
②介護に必要な諸室の配置計画
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