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用語集(構造)

この用語集は製図試験初学者が覚えておくべき記述関係の用語を説明します。「建築計画」「構造」「設備」「環境負荷低減」の4分野を分割して用意します。初めて製図試験を受ける方が覚えておくべき用語を選びましたが、基礎から再確認される方にとっても役立つように詳しく書いています。

この記事は「構造」です。課題発表後、テーマに応じて必要となる用語を追加する予定です。


構造種別

構造種別には、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨造(S造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)などがあります。近年の製図試験では、構造種別自由とされることが多いですが、ほぼ、鉄筋コンクリート造(RC造)が採用されます。


鉄筋コンクリート造(RC造)

圧縮に強いコンクリートと引っ張りに強い鉄筋を組み合わせた構造種別です。鉄筋コンクリート造は、鉄筋を組み、型枠を建てた中にコンクリートを流し入れることで作り上げます。他の構造に比べ、形状の自由さが大きくなっています。

材料の特性から、耐火性耐久性が優れています。また、鉄筋、コンクリートの比重が大きいため、遮音性に優れています。


構造形式

構造形式は柱、梁を剛接合したラーメン構造や、部材同士が回転可能な接合としたトラス構造などがあります。製図試験では、ラーメン架構が多く採用されます。


ラーメン架構

ラーメン架構とは、柱と梁で建物の荷重を支える架構形式のことです。設計の自由度が高く、広い空間や大開口を設けることもできます。靭性に優れています。


靭性(じんせい)

靭性とは、建物が脆性破壊に対して抵抗する程度の度合いを表したものです。靭性が大きい場合には、地震などで建物に大きな力がかかった場合にも、粘り強く耐えることができ、壊れることが少ない建物を作ることができます。


スパン割

スパン割とは建物の柱芯間隔のことです。

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ラーメン架構の場合は概ね6~9mが採用されます。無柱空間とする場合には長大スパンとなるため、梁にプレストレストコンクリート梁(PC梁)を採用します。

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