「攻略本」を読む機会が減った理由を考える
自分が小さいころ、ゲームをするときのおともに「攻略本」がありました。キャラやステージやアイテム、なんなら小ネタや開発秘話など、そのゲームに関するあらゆる情報が載せられた攻略本は、ゲームをやるうえでの聖書みたいなものでした。
RPGゲームは、一周目を攻略本なしで苦労しながら初見プレイして、二週目で攻略本を解禁して「こんな強い装備あったのか〜」って軽く感動しながらプレイしてました。
一方で2022年のいま、攻略本はまったく見かけないし自分でも使っていません。書店では見かけますが、買おうと思ったことはありません。
あんなに頼って、愛着のあった攻略本をなぜ使わなくなってしまったのか。そのへんを考える記事です。
攻略本の存在感が薄れた理由
大きくふたつあると思っています。
①攻略動画が増えた
自分が小さいころと比べて、YouTubeなどにゲーム動画がアップされることがめちゃくちゃ増えました。攻略情報のソースが友だちとワザップしかなかったあの頃とはもう違います。ちょっと検索すれば、かなり整理された攻略情報や、ゲーマーの上手いプレイを簡単に見れるようになりました。
スマブラなどのアクションゲームでは顕著ですが、攻略本の静止画より動画のほうが情報量が多く、圧倒的に分かりやすいです。
動画の普及のおかげで、攻略本を買うことの必要度は下がったと思います。あと動画だけでなく、攻略情報を載せたWebサイトも増えてますね。
②ゲームがアプデされるようになった
ゲームがオンライン前提に設計されるようになり、アプデで新要素が追加されることが増えました。
紙の攻略本は、一度印刷されるとその中身を変えることが難しいため、ゲーム発売後のアプデとは相性が悪いです。攻略本のセールスポイントの一つとして「情報が網羅されていること」があげられますが、アプデはこの網羅性を損なうものです。
たとえばスマブラSPの発売直後に出された攻略本を見ると、DLCの情報が入っていません。ゲームが発売後にどんどんアプデされると、紙の攻略本はアプデで追加・修整された内容を盛り込むことが難しくなります。
そんなわけでアプデは、プレイヤー目線では楽しいお祭りイベントなんですが、紙の攻略本の性質とは噛み合わないですね…。
余談ですが、スマブラ実況者のオムナイトさんが、実況で技名を叫びたいけど「DLCファイターは攻略本に載っておらず、技名が分からない場合がある」とぼやいてた記憶があります。
その他の要因
その他、攻略本を使わなくなる現象について、以下の細かい理由が考えられます。
・不特定多数の人とゲームできる環境が増えた
これはゲームにもよりますが、一昔まえに比べたら圧倒的に増えた遊び方だと思います。Discordで通話しながら同じゲームを遊ぶとか、配信して身内にコメントもらいながら遊ぶとか。「一人でもくもくとゲームする」以外の選択肢がかなり増えました。
自分はスマブラで複数のDiscordサーバーに入っていますが、そこで通話しながら教わったスマブラ情報は無限にあります。攻略本ほど整理されていませんが、生きたディープな攻略情報があちこちから得られる時代だと言えそうです。
・自分がゲーム慣れした
小学生のときの自分を思い出すと、スティックの細かい操作が苦手だったり、ポケモンのタイプ相性をあんまり覚えなかったり(バカ)、ゲーム下手くそだったな〜と思うことが多いです。
その頃に比べたらだいぶゲームの操作にも慣れました。RPGでセーブポイントと回復アイテムがあったら「ボス戦か?」となんとなく勘づいたり、ゲームをメタ的に理解するようになって、攻略本への依存度も減ったと思います。
・ゲーム自体が進化してる
昔のゲームに比べると、今のゲームは圧倒的にUIが分かりやすいですし、チュートリアルも充実してます。NPCがヒントをくれたり、ロード画面に豆知識が表示されたりします。
ゲームを進めるなかで自然に身につく知識量は、昔のゲームより多くなっているのではないでしょうか。
まとめ
攻略本が使われにくくなった理由をまとめました。ひとことで言ってしまうと、デジタル化の波をかぶってあっぷあっぷしてるのが紙の攻略本の現状だと思います。今後もどんどんデジタル化は進むでしょうから、紙の攻略本はその役割を縮小していくと予想できます。攻略本で育った自分からすると寂しいことですが。
ちょっと思い出補正強めの記事になってしまいましたが、このへんで終わります。ありがとうございました。
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