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「デザインの四大原則」で、文字だけでも見やすいメニュー表を作ってみよう!

こんにちは。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
徳島県吉野川市のデザイン事務所 きらきら工房です。
月1回、デザインについてのアレコレを、ビギナーさんにも分かりやすく解説したコラムを書いていますので、良かったら最後まで楽しんでいってくださいね。




日中はまだまだ暑いですが、朝晩は少しずつ涼しくなってきましたね。
いよいよ、食欲の秋到来!新米、お芋、かぼちゃ、栗、きのこ、鮭、秋刀魚…美味しいものだらけで困っちゃいます(想像しただけで幸せ…♡)

10月から11月にかけて、文化祭や学園祭、納涼祭や地域の秋祭り、近年ではハロウィンイベントなどなど、お祭りがたくさんある季節でもあります。
そんなお祭りに欠かせないのが、露店や飲食ブース。
皆さんの中にも、「文化祭の出し物で飲食の模擬店をやる」とか「地域の納涼祭に飲食ブースを出す」という方がいらっしゃるのではないでしょうか。
模擬店やイベント出店、やる側も特別感があってすごく楽しいですよね!でも、慣れていないと準備はいろいろと大変…。メニュー表も作らなくちゃいけないけど、他の準備に追われて商品の宣材写真を撮る余裕がない!なんてこともあるのではないでしょうか。

そこで今回は、メニュー表を自作するときに文字だけでも見やすくするコツを、デザイナーの目線でお伝えします!
パソコンやAdobe ExpressCanvaなどのアプリだけでなく、手書きで作るときにも活用できますので、ぜひ最後まで見ていってくださいね!
以前公開したコラム「パワポもチラシも、初心者卒業!デザイナーが教えるデザインの基本ルール4つ」でご紹介した「デザインの四大原則」を使って、文字だけでも見やすいメニュー表を作ってみましょう!


お題:「飲食ブースに出店するカフェのメニュー」

今回のお題設定は、AIチャットサービスのBing AIに手伝ってもらいました!
普段はあまり使わないのですが、架空のお題を考えるときBing AIさんは最強のパートナーになってくれます…!ITの進歩に感謝…!!

さて、詳細はこんな感じです。


【メニュー】

〈ドリンク〉

  • コーヒー(HOT)…¥500-

  • 紅茶(HOT/レモン・ミルク)…¥500-

  • オレンジジュース(ICE)…¥300-

〈フード〉

  • サンドイッチ(野菜とチーズ・ベーコンと卵・エビとアボカド)…¥600-

  • ポトフ(野菜とソーセージ入り)…¥700-

〈スイーツ〉

  • クッキー(チョコレート・ナッツ)…¥200-

  • パウンドケーキ(さつまいも・りんご・かぼちゃ)…¥300-


まずは、一旦この情報を適当に全部入れてみます。
するとこんな感じ。

わざとバラバラに入れてみたんですが…
うーん、なかなかに見づらい…!
ここから見やすく変化させていきます!


情報を整理しよう

適当に全部の情報を入れてみたので、バラバラ過ぎてとっても見づらいですよね。
ここで活躍するのが、「デザインの四大原則」です!

デザインの四大原則

デザインの四大原則とは、「近接」、「整列」、「反復」、「強弱」の4つのルールこと。

「近接」…関連する情報をまとめてグループにする
「整列」…関連する情報をルールに沿って並べる
「反復」…同じレイアウトを繰り返して並べる
「強弱」…メリハリをつけて、注目してほしい要素を目立たせる

(もっと詳しく知りたい方は、過去のコラムをご覧ください)

この「デザインの四大原則」を使って「情報の整理整頓」をすることで、伝えたい内容を伝わりやすくすることができます。

それでは全体を整えていきましょう。


1:グループに分ける(近接)

私たち人間は、近くにあるモノ同士を「グループ」と認識するため、バラバラに配置してあると「どれとどれがグループなのか」が分かりにくくなってしまうんです。

デザインの四大原則「近接」を使って情報をグループ分けしてみると…

〈ドリンク〉〈フード〉〈スイーツ〉がグループ分けされて、少し見やすくなりました。

次は、グループ分けした情報を、ルールに沿って並べていきます。


2:ルールに沿って並べる(整列)

「ただ並べるだけで、そんなに変わる?」と侮るなかれ。
ピシッとそろっていると、情報が分かりやすく、見た目も美しく見えるものです。

デザインの四大原則「整列」を使って、メニューの内容を左揃えや中央揃えにしていくと…

いかがでしょう。
この段階でかなりいい感じになったのではないでしょうか!

次は、同じレイアウトを繰り返して並べていきます。


3:繰り返して並べる(反復)

「整列」の時点である程度は整ったのですが、より見やすくするために、同じレイアウトを繰り返して並べていきます。
同じ色や形のものを繰り返すことで、デザインに統一感を与えて、情報の見やすさをアップしてくれます

デザインの四大原則「反復」を使って、メニューの内容を整えると…

なかなかいい感じになってきましたね!

次は、メリハリをつけて、注目してほしい要素を目立たせます。


4:メリハリをつけて目立たせる(強弱)

今のままでも悪くはないのですが、「MENU」「ドリンク」「フード」「スイーツ」などの「見出し」が他の情報に埋もれてしまっているのが気になります。
そこで、「見出し」の文字の大きさや太さを変えて強弱をつけることで、見た瞬間に「どこにどの情報があるのか」が分かるようになります。

デザインの四大原則「強弱」を使って、メニューの見出しにメリハリをつけると…

もうこれで完成でもいいのでは?と思うほど、最初の段階と比べてすごく見やすくなりましたね!

せっかくなので、このメニュー表に「あしらい」を加えて、少し個性を出してみたいと思います。


【使用したフォント】
フォント:源ノ角ゴシック(げんのかくごしっく)
・「源ノ角ゴシック(Source Han Sans)」オープンソースのゴシック体フォント|窓の杜
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/source_hansan/

・source-han-sans/README-JP.md at master · adobe-fonts/source-han-sans · GitHub
https://github.com/adobe-fonts/source-han-sans/blob/master/README-JP.md


番外編:「あしらい」を加える

今回は「かっこいい雰囲気のカフェ」を想定して、かっちりめのあしらいを加えていきたいと思います。
そして、より違いを感じてもらえるよう、「カラーを使わない」という「縛り」を課してみました!

できあがったものがこちら!

なかなかカッコイイ感じになったのではないでしょうか!
左右に余白が多くあったので、余白を活用して窮屈にならない程度に全体を大きくしてみました。
飲食ブースでの出店を想定すると、並んでいるときに「どんなものがあるか」を見やすい方が、来てくれたお客さまも嬉しいですもんね。

余白は、デザインの出来を左右するほど大切なもの。
余白があることで要素が引き立つし、視認性が上がるのです。
なので、「とにかく全部大きくすれば目立つし文字も読みやすいからOK!」というわけではないと覚えておいていただけると嬉しいです…!

並べてみると、「あしらい無し」の方は華奢でオシャレな印象、「あしらい有り」の方は力強くかっこいい印象ですね。
今回は「かっこいい雰囲気のカフェ」を想定してあしらいを加えたので、成功と考えて良いでしょう!


まとめ

「文字だけでも見やすいメニュー表」づくり、いかがでしたでしょうか。

写真やイラストを加えないシンプルなメニュー表だからこそ、「私にも作れるかも!」と感じていただけたのではないでしょうか。
実際に作ってみると、シンプルなものは簡単に作れそうに見えるけれど、「デザインの四大原則」を知らないと、かなり苦戦するんじゃないかなぁ…と感じました。
「デザインの四大原則」は色んな場面で大活躍する知識です!
応用すれば、料理の写真が入ったメニュー表も作れますし、「おすすめ商品」を売り出すときのPOPも作れます。SNS用の宣伝画像も、会社の資料やプレゼン用パワポだって、もちろん同じ方法で作れますよ!
いろんなものを作るときに、ぜひ活用してくださいね!

それでは、次回もお楽しみに!




徳島県吉野川市のデザイン事務所 きらきら工房

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