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9月19日

「THE BLUE HEARTS」


どっかで聞いたことのある名前だな。日本のバンドであることは間違いないのだが。だいぶと昔の匂いがするけど。正直、音楽には疎い。ビートルズ、最近知ったローリングストーンズ。何のこっちゃ、お手上げです。じゃあなんで「THE BLUE HEARTS」を出してくるのかって?「THE BLUE HEARTS」の『人にやさしく』。これは、埼玉西武ライオンズ・恐怖の1番バッター、秋山翔吾の登場曲なのだ。

今日、正確には9月19日、メットライフドームにて西武対日本ハムの試合を観戦してきた。実に、2年ぶりとなるプロ野球観戦。決して、プロ野球に興味がないわけではない。これまで地理的・金銭的な部分で断念していただけだ。それにしても、西武と日ハム。私とは縁もゆかりもない両チーム。しょうがない。我が中日ドラゴンズは今、3連休中。21日からのハマスタもチケット切れてる。黙って家から最も近かったメットライフを選んだ。

球場に入り、席を見つけしばらくすると、メットライフでの日ハム戦恒例の「あれ」が始まった。日ハム・杉谷へのウグイス嬢イジリだ。どんなものかはYouTubeなどで知っていた。が、実際に体験してみると、練習中の静かなスタンドからその時だけ拍手喝采が巻き起こる、異様な3分間であった。

さあ、試合だ、本題だ。1回裏、秋山翔吾が打席へ。あの曲がかかる。

「マイクロフォンの中から ガンバレって言っている 聞こえてほしい あなたにも ガンバレ!」

衝撃だった。最後の「ガンバレ!」。ここはファンも一緒に叫ぶのだが、この迫力といったら……。表現するなら、こんなもんかなあ。

「ガンバレ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

初回からドーム中に響き渡るこの大歓声。こりゃあやってるほうも何か感じるだろうよ。そういや、この試合まで5試合連続で初回に複数得点だったわ。この日はさすがに初回無得点。日ハムの堀がインコースにズバズバ決めていた。1巡目は完全に抑えられた。が、ここからすごかった。

3回裏の源田、浅村の2者連続弾。源田で逆転、すぐさま浅村でダメ押し。この怒涛の攻撃。今年何回見たことか。まさに、今年のライオンズを象徴するシーンであったように思う。

やっぱり超積極的なんだ、みんなが。ガンガン初球から振っていく。チャンスだろうがなんだろうが関係ない。かといって、ボール球には手を出さないんだよ、これが。特に4番の山川穂高。大声援の中、平然と見逃して、四球を選んでいく。

試合は結局、12-4で西武が圧倒。今年の西武の強さをまじまじと見せつけられた一戦であった。なんというか、チーム全体、いや、球場全体が1つの方向、しかも前だけを向いて戦っている、そんな風に感じた。ありきたりな表現だが、そう感じたのだ。声援が選手を後押しし、それに選手が応えて、西武ライオンズ全体にさらなる勢いを生んでいく。感じとしては、昨年のDeNAが見せたシーズン終盤のようなものか。いやそれよりも遥かに上だわ。優勝マジック9のチームだぜ。そりゃぁモノが違うだろ。

試合後、私はもっとライオンズを感じたくなってしまった。意味不明かもしれないが、なんというか、心地よいというか、いつまでもあの空間に居続けたい、浸っていたいと感じさせられた。

だから、登場曲に注目したのだ。調べたら出てきたので、1番から9番まで並べて聞いてみた。秋山の曲や独特な山川の曲を聴くとあの感覚が全身によみがえってくる。ああ、今日はどっぷりと浸かってやりたい。あの感覚に浸るだけでテンションが上がる、やる気がみなぎってくる。やっぱ、球場へ行ってみないとわからないことだらけだ。

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