日本一わかりやすい“しゃべり口調”ISO9001解説～箇条５～

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ISO9001の分かりにくさについて、以前の記事で紹介しました。

ISO9001を教えていて思うこと

その思いに基づき、分かりやすく、しゃべり口調で各箇条を書いていきます。原文は敢えて記載しません。理由は、載せてしまうと難しい言葉が文面に表れてしまうことと、あとは著作権の関係ですね。。（こっちが本音）

この記事では、箇条５ リーダーシップについて書いていきます。

この箇条は、どちらかと言うと実行するのは経営層向けですかね。でも、管理職層も担当者も知らなければならないことです。

※注意点
この解説は、中小製造業の機械加工や板金加工、射出成形、あるいは機械組立の場面を主に想像しているものになります。

※注意点２
かなり噛み砕いて書いているので、多少のニュアンスの違いは勘弁してください。ただ、こう話した方が現場の人はまず分かっていただけるのではないかという私的な思いです。

5　リーダーシップってこういうことです！

5.1　リーダーとしてやることをちょっと見ていきましょう

5.1.1　まずは一般論です

経営層は、次に挙げるa)～j)までの10個のことをやってくださいね。

a)　自分たちが作った仕事のやり方とか仕組みが良いってことを説明できるようにしてくださいね。説明できないんだったら仕事のやり方が悪いってことになっちゃいますからね（笑）

b)　良い仕事をするための品質に関する方向性だったり具体的な数値目標を立てて、その方向性や目標が、会社経営の方向性と一致するようにしてください。二重に目標を立ててあっちこっちにならないようにした方が良いですよね。

c)　会社としてやっている事業自体をよくするための活動の中に、仕事のやり方とか仕組みをより良くしようという活動も取り込んじゃってください。より良い仕事のやり方を考えていくなら、より会社の発展につながるように考えてくださいね。

d)　仕事の流れとか関係性とかを把握して問題に取り組むっていう考え方とか、どんなリスクが起こり得るかっていうことも考えてそれを未然に防ぐっていう考え方をどんどん周知徹底していってください。

e)　仕事するのに必要なヒトやモノやカネや情報は、担当の人がちゃんと使えるようにしてあげてくださいね。丸物の加工が必要なときに旋盤がない！とかないようにしてくださいねってことです。もしないなら、外注するお金をあげるとかはしてくださいね（笑）

f)　良い仕事のやり方やその仕事の仕組みって大事だよ！その仕事のやり方のヒントになるこのJIS Q 9001に書いてあることって大事なんだよ！って従業員に教えてあげてくださいね。

g)　自分たちの会社の仕事の仕組みなので、なんでその仕組みにしたかっていう理由があるじゃないですか。仕事の仕組みややり方が、その当初の目的を達成するようにしてくださいね。もしできてないなら改善してくださいね。

h)　仕事って一人じゃ当然できないし、一部の人たちだけでもできないじゃないですか。なのでみんなに呼び掛けて「このやり方で仕事しようぜ！」って巻き込んでくださいね。

i)　より良くしよう！っていうことはどんどん進めましょうね。

j)　経営者だけじゃなくて、部長とか課長とかの管理職の人の人の責任の範囲とかどんな役割をお願いしてるかとかをはっきり伝えてあげてくださいね。その管理職の人が、責任の範囲の中でリーダーシップが執れるように権限もあげましょうね。

注記　JIS Q 9001で言う“事業”っていうのは、会社がやってるあらゆる活動が含まれるような広い意味です。例えば、部品を加工するとかだけじゃなくて、地域のゴミ拾いだったりとか環境負荷低減のためのLED使用だったりとか、全部含まれるってことです。

5.1.2　お客さまを大切にしてくださいね！

経営層は、お客さまを大切にしているってことを証明するために、次のa)～c)のことをちゃんとやってくださいね。

a)　お客さまが求めていることとか、それに関係するような法律やら条例やらとか、あとは業界の慣習的なものもあるかもしれませんね、それをちゃんと把握して、守りながらお客さまの要求に応えてくださいね。

b)　ちゃんと規格に入ったものを作るとか、お客さまにより満足してもらおうとするために必要なヒトとかモノとかに影響を与える原因となりそうなものをちゃんと定義して、それに対して何かしらアクションしてくださいね。
例えば、設備の老朽化で加工精度が悪くなって不良品が出来ちゃうかもしれないってなったら、ちゃんと設備購入の予算を採ろうとするとか、補助金申請するとか、これまでの検査結果を振り返って変化を確認するとか、そういうことをやってくださいねってことです。

c)　お客さまが大事！より満足してもらおう！ってことがずっと会社でやれるようにしましょうね。

5.2　経営層はこんな感じで方向性を示してください！