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ナトリウムとカリウムは何語?
ナトリウムとカリウム、英語で何て言うかご存じでしょうか?
分子などの化合物はほとんどが英語なので、つい英語だと思いこんでしまいますが、元素名はそうではありません。
正解は...
ナトリウムは英語でソディウム(Sodium)
カリウムは英語でポタシウム(Potassium)
では、ナトリウムとカリウムは何語でしょう?
答えはドイツ語です。
ナトリウム(Natrium)
カリウム(Kalium)
元素の呼び方は国によって違いますが、
元素名はほとんどがラテン語から来ています。
そして、ラテン語がほぼそのままドイツ語や英語になったものもあります。
語源が同じだったというパターンもあります。
もともとラテン語は、イタリア半島中部のラティウム地方(ローマを中心とした地域、現イタリア・ラツィオ州)においてラテン人が用いた言語であったが、古代ローマ・共和政ローマ・ローマ帝国で用いられ公用語となったことにより、ローマ帝国の広大な版図(ヨーロッパ大陸の西部や南部、アフリカ大陸北部、アジアの一部)へ伝播した。(Wikipedia)
物質の性質や神話、発見者の名前や発見された地名など、元素名の由来は様々です。
元素の考え方や概念は古くから存在したため、ラテン語が多くなったと考えられます。
ヨーロッパでは中世以降、学術関係の書物はラテン語で記されていました。
実際に19世紀まで、ヨーロッパの大学では学位論文をラテン語で書いていたんです。
ナトリウムはラテン語で炭酸ナトリウムを意味するnatronから来ています(元は古代エジプト語)。
一方、カリウムは木の灰から取れるため、アラビア語のkaljan(灰)から来ているんです。
また、ナトリウム化合物は英語でsoda(ソーダ)のため、特に炭酸ナトリウムのことをソーダと呼びます。ほかに、重炭酸ソーダ(炭酸水素ナトリウム=重曹)、苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)があります。
炭酸水素ナトリウムは、炭酸ナトリウムより比重が大きいため、重炭酸ソーダと呼ばれます。
水酸化ナトリウムは、炭酸ナトリウムより塩基性が強く、苛烈な性質のため、苛性ソーダと呼ばれるようになったんです。
ソーダ(炭酸ナトリウム)は、昔は「曹達」と漢字で表記されていました。
そのため、炭酸ナトリウムを製造・取り扱いしている(or 過去に扱っていた)会社は、曹達と社名についていることがあります。
代表的なのは、日本曹達と北海道曹達ですね。
また、総合化学メーカーとして著名な東ソーは、かつて東洋曹達工業という名前でした。
炭酸ナトリウムや水酸化ナトリウムなどを扱う事業を、今でも曹達工業と呼ぶことがあります。
ソーダと言えば、炭酸水のジュースを思い浮かべる方が多いと思います。
もちろん、飲み物のソーダに炭酸ナトリウムは入っていません。
これは、炭酸水に含まれる二酸化炭素を、かつては重曹(炭酸水素ナトリウム)とクエン酸の反応で作っていたため、ソーダと呼ばれるようになりました。
学術関係では、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムのようにナトリウムが使われますが、
工業的にはソーダが主に使われます。
よく使われるのに誰も教えてくれない上、知らずに使っている人も多いので、聞いても答えが返って来ないことがありますw
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