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皆既月食と夕焼け

太陽、地球、月が一直線に並び、月が地球の影に隠れることで起きる皆既月食
晴れていれば、2021年5月26日に全国各地で見られます。
しかも、今年は月が最も地球に接近するスーパームーンと重なりました。
いつもより大きな満月の皆既月食が見られます。

皆既月食のとき、月は赤銅色(しゃくどうしょく)になります
一直線に並んでいるため、地球の大気の影響を受けた太陽の光は赤くなります。赤い光で照らされるので赤銅色に見えるんです。
これは、夕焼けの空が赤いのと同じ理由です。
夕方になると太陽は地平線近くに沈むため、太陽光が大気中を進む距離が長くなります。
短い波長の青い光は大気中の酸素分子や窒素分子によって散乱するため、昼間は空が青く見えます(レイリー散乱)。
しかし、夕方は地表(観測者)に届くまでにより長い距離を太陽光が進むため、短い波長の光は散乱してしまい、散乱し難い赤い光が届きます。
朝焼けも同じ理由です。
太陽が昇るにつれて、地表(観測者)に届く光の波長は短くなり、空の色が変わるんです。

光の波長よりも短いサイズの粒子が起こすレイリー散乱。
空の色を時間とともに変えますが、皆既月食にも影響しているんです。
そして、虹は光の波長の順になっています。
紫、青、水色、緑、黄、橙、赤のように並びます。
ちなみに、最も波長の短い紫色は地表に届く前に吸収されてしまいます。

明日(26日)見られる皆既月食は、20時11分~26分のわずか15分間です(20時9分~28分という情報もあります)。
欠けた状態の月は18時50分頃~22時頃まで見られます。
今回の皆既月食は短いですね。

皆既月食の見られる方角は地域によって違うため、以下のサイトであらかじめ調べておくのをお勧めします。
時刻はどこもほぼ同じです。

月は明るくて大きいので、方角を調べていなくても、空を見渡せば分かると思います(^^;)

そして、気になるのは天気です。
九州は曇りの予報になっているため、見られないかもしれません...。
他の地域は概ね晴れのようです。
もし見られそうにないときは、望遠鏡などを扱っているサイトロンジャパンのYoutubeチャンネルで中継があるので、そちらをのぞいてみて下さい。


スーパームーンの皆既月食が次に見られるのは、2033年10月になります。

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