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なぜ中島美嘉だったのか?というお話

僕は最近、というかここ数年の間、「え?今?」と思うような後追い癖が強くなっている傾向があって、コロナ禍の間にDEENにハマって、ファンクラブに入るくらいの熱心なファンになったこともそうなのですが、全盛期を完全にスルーしておきながら、それが流行した随分後になって、スルーした全盛期の魅力にハマることが割とよくあります。
もちろん、DEENについてはビーイングを離脱した以降の曲もよく聴いたりはしていますが、圧倒的に再生回数が多いのは、「Singles +1」というベスト盤に収録されているミリオンセラーを連発していた頃のDEENの曲です。

今回はDEENの話ではありませんが、今、僕の中でマイブームを起こしている中島美嘉について、例のクリスマスパーティーでのパフォーマンスの背景も含めて、書いていきたいと思います。

「デフォルメされたもの」を伝達ゲーム的にコピー

僕は中高生の頃、フジテレビで放送されていた「ものまね王座決定戦」を見て爆笑した世代で、ものまね番組が大好きでした。
好きなモノマネのタイプは、基本的に笑えるモノマネが好きで、完全にコピーを目指す「本格派」の人は、一部、星奈々さんのパフォーマンスはすごいと思ったし、背筋が凍るくらい衝撃を受けたパフォーマンスもあるにはありましたが、基本的に、そこまで似ていなくても、本人のキャラクターがデフォルメされて「笑えるパフォーマンス」として成立したモノマネの方が個人的には好きです。
僕がミラクルひかるさんを知ったのも、宇多田ヒカルのそっくりさんとして話題になって、テレビによく出るようになってからなのですが、地元のイオンモールに営業に来たときに、一度だけ生でパフォーマンスを見たことがあります。30分くらいのステージでしたが、そのステージパフォーマンスにくぎ付けになったことを覚えていて、完全に初めて芸能人を生で見るような田舎者丸出しで感激していた記憶があります。

今では、Youtubeで違法にアップロードされたテレビ番組のものも含めて、たくさん動画でパフォーマンスを見ることができますが、やはり客席で見たステージは格別でした。

以前から、ミラクルひかるさんが中島美嘉のモノマネをすることは知っていましたが、その中でも「Orion」の歌い出しの部分のモノマネが好きで、某音楽番組でゲストに来ていた中島美嘉本人が笑ってみていたのが、特に印象に残っています。
その番組のMCのお笑い芸人の人が、中島美嘉本人に「これは訴えていいレベルですよ!」とコメントしていたのも印象に残っていて、本当にその動画は何度もリピートして見ました。

ただ、それだけで終わらないのがYu Katsuragiなのです。

僕は何を思ったか、そのミラクルさんの「Orion」のモノマネの完コピを初めてしまう、という暴挙に出るのです。

たいてい、僕の「モノマネ」が入るパフォーマンスについては、本人を真似るというよりも、既にデフォルメされた状態の「モノマネ」をコピーするので、伝達ゲーム的な勢いでモノマネ自体のクオリティは爆発的に低くなるのが弱点ですが、やっていくうちに、「意外と美嘉っぽく歌えるんじゃね?」と勘違いした僕の最高潮の悪ふざけが、先日の音楽酒場ブギのクリスマスパーティーでの「雪の華」だった訳です。

その「Orion」の完コピをしていた頃が、コロナ禍に入る前のことだったので、実はもう4~5年くらい温めて、今になって初めて披露した新ネタでもあります。

その時を思い出して、再度「Orion」を歌ってみた動画を作ったので、一部SNSで公開したものを、ここでもシェアします。ただ、僕自身がコメントにも書いているように裏声の返しとかが甘いし、途中からだんだん美嘉成分が減少しているのがマイナスポイントです。まあ50歳近いオッサンが、ここまでできれば上出来ではないですかね。

ステージに上がるからには、何かを残したい

クリスマスパーティーの出演の打診を受けたときは、正直、準備期間が短いこともあって、既に披露している持ちネタでの出演も考えたのですが、それを中島美嘉にシフトチェンジして、一からネタを作ったことには、それなりに理由があります。

まず1つ。出演者の面々です。これについては、これ以上文章で言葉に残すことは避けたいと思いますが、そのメンバーの中で、やはり自分が出演することに意味を作りたかった、という思いがあります。

そして、これは演目を「雪の華」にした理由なのですが、「クリスマスパーティー」で年末だったので、その季節感を感じるものにしたかったのと、やはり中島美嘉の代表曲ということもあり、一番知名度が高い「雪の華」を選曲しました。準備を始めたのが12/3からだったので、本番までのおよそ3週間、「雪の華」を自分のモノにするために、僕は音楽は全て「雪の華」だけを聴いて、「雪の華」だけを歌って過ごしました。これは本当です。

あと「雪の華」にした理由がもう1つだけあって、それは、モノマネ界の大御所であるコロッケさんが「雪の華」で中島美嘉のモノマネに挑戦していたことです。
そのモノマネ映像はダイジェストの中で一部でしか見ていないのですが、そのモノマネを本人が「大失敗作」と言っていたのが印象に残っていたのです。

まさか、ド素人の僕がモノマネ大御所のパフォーマンスに対抗しようなんて、おこがましいのですが、あのコロッケの中島美嘉を見て、僕は僕のアイデアで「雪の華」をやってみたい思いが出てきたのも事実です。

あとは井上陽水の「夢の中へ」についてもそうですが、僕の妄想の産物を、なんとかできるだけイメージに近く形で再現していきました。

「雪の華」のパフォーマンスについては、画像や一部動画もアップロードされていますが、あまりもの「ひどさ」に僕自身が呆れて閉口してしまうため、ここでの公開は自粛します。

知らない曲がなかった「BEST」

それ以来、「Orion」は2006年にリリースされた曲なので、デビュー曲の「Stars」からその辺りまでのシングル曲をプレイリストを作って、ランニング中や車の中でよく聴いています。
特に2005年にリリースされた「BEST」というタイトル通りのベスト盤は、本当に当時スルーしていたと思えないくらい、全く知らない曲が皆無だったことにも感心したのですが、それ以上にバラードを中心にしながらも、いろんなタイプの曲に挑戦していて、特にジャズテイストの「Love Addict」なんかは相当難易度が高く、曲も7分と長尺で、今の感覚ではシングルカットが難しい曲をよくシングルとしてカットしたものだ、と今聴くから感じるであろう魅力の再発見が多く、当時、感じることができない中島美嘉の歌手としての個性の魅力にどハマりしている自分に気が付きました。
ちなみに一番好きな曲は「SEVEN」です。これは迷わず言えます。

あと初期は初期で、割と宇多田ヒカルやMISIAなどと同時期に出てきた印象があるからなのか、意外とクラブ受けしそうな曲が多かったのも僕の中ではツボでした。「Cresent Moon」のようなハウスっぽいナンバーもいいし、「Legend (Main)」ではドラムンベースを取り入れていたり、Original Loveのカバーである「接吻」ではラヴァーズ・ロックのアレンジになって、オリジナルとはまた違う個性を出していたり、と今聴くからこそ、気づいた部分もたくさんあります。

残念ながら、まだ「Orion」より後の曲に関しては未聴であるため、自分ではまだ気づいていない中島美嘉のいい曲や好きな曲も、これから色々出てくるのかもしれません。

3000文字以上使いながらも、中島美嘉本人の画像や動画や曲の引用もなく、いろいろ書いてきましたが、今回のクリパの演目になったことで、中島美嘉熱が沸いたことで、これから、僕のネタの一部としても、僕が好きなアーティストの一人としても、愛着がどんどん深くなっていくかもしれません。

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