見出し画像

タイピングを速くする方法

最近、若者の”タイピング離れ”が進んでいるらしい。スマホの普及により、片手で手軽にインターネットにアクセスできるようになった現在、わざわざパソコンを使う機会も少なくなったからであろう。
しかし、いまだにパソコンを使わなければできないことも多い。ワードを用いてレポートを作成したり、エクセルを用いてグラフを作成したりするのは、やろうと思えばiPadを使えばできるのかもしれないが、基本的にパソコンを使っての作業になるだろう。
そうなれば、パソコンを使うときに立ちはだかる壁の一つが「タイピング」である。

筆者は比較的タイピングが得意だ。
ヘッダー画像は寿司打というタイピングゲームを久しぶりにプレイしてみたときの画像である。
タイピング界隈における最上位勢(大会出場レベル)にはまだまだ及ばないものの、自分で言うのもあれなのだが、一般的な観点からすればかなりタイピングが速い方なのではないかと思っている。
そこで、筆者がどのようにしてタイピングの能力を高めていったかという実例を交えながら、タイピングを速くするためにはどうしたらよいのか考えてみたいと思う。

1.現状を把握する

タイピングを速くするために、まず大事なのは現状を把握することである。
要するに、自分がいまどれくらいタイピングをできるのか、というのを確認しなければならない。その際に有効なのがこのサイトだ。

5分間のタイピング練習が終わった後に100点満点で点数が表示される。
手始めに実際にやってみて点数を出してみよう。
以下、点数に応じて進むべきステップを示した。

30点未満

点数が30点未満だった人は、まずキーの配置を覚えよう。
いちいち、キーがどこにあるか探していたら時間がかかってしまうからだ。
その際に有効なのがこのサイトである。
どのキーをどの指で打つべきなのか、速さを重視するよりも正確に打てるようになったほうが、のちのち役に立つはずだ。
30点以上を安定して出せるようになれば、次に進んでほしい。

30点~60点

点数が30点から60点だった人は、おそらくキーの配置はなんとなく頭に入っているはずだ。ただ、まだそれが不正確なのと、指を動かすのに慣れていないようだ。また、人差し指や中指を多用するような”自己流”のタイピングが散見されることだろう。最初のうちは、そういう”自己流”のタイピングのほうが速く打ちやすいのだが、自己流だとタイピングの速度はすぐに頭打ちになる。理由は明確だ。使いやすい数本の指だけを使うのでは、10本ある指をすべて使うのと比べて、キーからキーへの移動距離が長くなってしまうのである。まずは、正しい運指を身に着けることである。
さっきのサイトで、速さよりも正しい指の使い方を意識して、どのキーをどの指で打つのかをまずは覚えるべきである。
60点以上を安定して出せるようになれば、次に進んでほしい。

60点以上

点数が60点以上だった人は、正しい運指を身に着けられているはずだ。
ただ、キーの配置が完全に覚えられていないため、キーボードを見ながらでなければ打ち間違えることも多いかもしれない。
まずは、キーボードを見ないようにして、その代わりに画面上のキー配置を見て練習するようにしよう。
この状態で80点以上を出せるようになったら次のステップに進んで欲しい。

上にあるサイトは初心者向けであり、点数がかなり出やすい。
モチベーションを高く保ち、毎日練習する習慣を身につけることが肝要だ。

ちなみに筆者が、初めてこのサイトをやってみたときの点数は「43点」だった。
そこから、毎日タイピングの練習をし、昨日の点数を越せるように何度も練習を重ねたところ、結果的に2か月ほどで調子のよいときに100点を出せるようになり、3か月ほどで安定して100点を出せるようになった。
継続は力なりとはまさにこのことである。

次のステップはタッチタイピングを習得することである。

2.タッチタイピングを習得する

タッチタイピングとは、昔の言葉でいうところの「ブラインドタッチ」である(視覚障がい者に対して差別的であるから、最近は使われなくなった)。

タッチタイピングの習得は、タイピングにおける一つの関門であるように思われる。
タイピングは速いが、意外にもタッチタイピングは出来ない大人も多い。

しかしながら、タイピングをより速くするためには、タッチタイピングの習得は必須である。

タッチタイピングを習得する目的は、出てきた文を(あるいは思いついた文を)そのまま無意識的にタイピングできるようにすることにある。
「無意識的にタイピングする」とは、あまりピンとこない人もいるかもしれない。
たとえば、誰かと会話するときに(母語で話す場合は)いちいち舌の位置や動かし方を意識している人はいないはずだ。
それと同じ様に、いちいちキーの位置や指の動かし方を意識せずとも、タイピングできるようにするのである。

タッチタイピングを習得するためには、このサイトがおすすめである。

タイピング練習の際に、手元も画面上に表示されるキーボードも見ずにタイピングできるようになるのが目標である。

タッチタイピングの練習を始めて、まず直面する課題は「正確性」であろう。
これを克服するには、練習あるのみだ。

筆者は、いまではタッチタイピングを完全に習得し、キーの表面に文字が刻印されていない無刻印キーボードを使っているのだが、とにかく手元を見ないようにしてタイピングをしているうちに次第にタッチタイピングを習得していた。
いきなり習得できるようなものでもないので、とにかく絶対に手元を見ないようにしてタイピングをするほかないのだろう。

ちなみにこのサイトでは、正確性に欠くとスコアが大幅に下がるようになっている。
先のベネッセのタイピング練習のサイトでは、正確性はスコアに反映されず、入力した文字数のみでスコアが出される。
したがって、最初はスコアが低く出て、モチベーションが減退するかもしれない。
そういうときは、別の方法で練習するのもおすすめである。

3.それ以外の練習方法

タイピング練習サイトだけで練習していると、飽きが来ることもあるだろう。
そういうときのために、それ以外の練習法についても触れる。

タイピングゲーム

タイピングをゲーム感覚で練習できるサイトはいくつか存在する。筆者はあまり好まないのだが、ゲームで練習したい人はそれで練習するのもアリだと思う。
有名なのは「寿司打」だろう。

因みに、上のヘッダー画像にあるのは寿司打を「お勧め」でプレイしたときの画像である。
タイピングに明るくない人でも割とこのサイトを知っている人は多い。
暇潰しにも最適なサイトである。

日記

日記をつける習慣がある人は、PCのメモで日記を書くようにすると良い。
勉強や仕事などでタイピングをするという場合、文章を見てその通りにタイピングするというよりかは、自分の頭の中にある文章をタイピングするという場面が多いからである。
なにも、日記でなければならないという訳では全くないのだが、日記は毎日書くものであろうから、毎日タイピングする機会があるのが良い。
筆者は日記をつける習慣があるから、毎日タイピングしてPCで日記をつけるようにしている。
というか、最近は飽きてしまって全くタイピング練習といった類のサイトで練習していなかったのだが、毎日タイピングする習慣があったから、タイピングの速度や正確性が向上していた。

スマホの代わりにPCを使う

最近は家でもスマホを使うという人が増えているらしい。しかし、せめて家にいるときならば、スマホやタブレットなどの代わりにPCを使ってはどうだろうか。要するに、フリック入力ではなく、キーボードでタイピングをする機会を増やすのである。
筆者は家ではPCしか使わず、外では出来るだけキーボードを接続したiPadを使うように心掛けている。
単にフリック入力を好まないからなのだが、その分、キーボードを触れる機会が増えるから、タイピングの練習になるのである。

4.運指を工夫する

タイピングの界隈ではこれを「運指の最適化」と呼ぶのだが、とても奥が深く、これだけで記事を1本かけてしまうくらいのレベルであるから、概要だけ触れておく。

たとえば、「じゃ」と打ちたい時にどういうふうに打つだろうか。「ja」とも「zya」とも打つことができるだろう。この場合は「ja」と打てば、文字数を削減することができるのである。

あるいは、「ん」と打ちたいときはどういうふうに打つだろうか。
子音やナ行以外の前の「ん」は単に「n」と打つだけで良いし、母音やナ行の前、文の終わりの「ん」は「nn」と打つ人が多いと思うが、「xn」と打てば早く打つことができる。

このようにローマ字を工夫して早く打てるような組み合わせを探るのが最適化である。
調べてみると、「運指の最適化」をまとめているような便利なサイトもあったのだが、筆者は練習をしていく中で「ここはこう打ったほうが早いな」という具合に、自分に合ったような運指を考えていた。
サイトを見るのが早いのかもしれないのだが、各個人の指の長さや器用さも全然違うであろうから、練習の中で試行錯誤しながら身につけていくのが、遠回りに見えて最も近道であろうと思われる。

5.新たなキーボードを購入する

タイピングの速度を高めるためにはキーボードを新調するのも一手である。

ノートPCを使う人は人はノートPCのキーボードを使っている人が多いだろうし、デスクトップPCを使う人は、付属の純正のキーボードを使っている人が多いかもしれない。
単にインターネットを見るだけといったライトな用途であれば、そういったキーボードでも事足りるのだが、タイピングの速度を高めたいというのならば、筆者は新しくキーボードを購入することを薦める。

そもそも、キーボードには4種類ある。メンブレン、パンタグラフ、メカニカル、静電容量無接点方式の4つである。
筆者が普段使いしているのは、PFU社から出ているHHKB(Happy Hacking Keyboard)という静電容量無接点方式のキーボードであるが、タイピングを始めたばかりの頃はメカニカルやパンタグラフのキーボードで練習していた。また、パソコンを触り始めた頃はメンブレンのキーボードを使っていたから、いちおうは全種類に触れたことがある。
いまもHHKBのほかにメカニカル、パンタグラフのキーボードをそれぞれ所有している。

4種類の中で、筆者は静電容量無接点方式を薦める。
静電容量無接点方式のキーボードはタイピングの快適性が非常に高いからである。
キーを底まで打ち込む必要がないため疲労感が全くないのである。
タイピングの練習をしていて指が疲れてしまったときには、ぜひ静電容量無接点方式のキーボードを検討してみてほしいと思う。

おわりに

いまや、勉強や仕事をするうえでパソコンが欠かせなくなっている。
タイピングから逃れたくても逃れられない時代にもうなってしまっているのである。
もし、タイピングを速くしたいと思うのならば、ぼけーっとスクリーンを眺めているのではなく、今すぐタイピングの練習を始めてみよう。
継続は力なり、である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?