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Computational Design with Unity

ワークショップを開催しました

2023/2/27 - 2023/03/3 @千葉工業大学
千葉工業大学創造工学部デザイン科学科の稲坂 晃義先生からお誘いを受けて、集中ワークショップを開催してきました。

ワークショップの目的


コンピュテーショナルデザインの面白さを知る
デジタルコンテンツでのチームワークを学ぶ
それぞれのソフトウェアスキルを上げる
自発性、創造性、判断力、問題解決力を上げる

「先生から教わったものを生徒がトレース」ではない学びのスタイルで、アウトプットを主軸に置いています。自分でテーマを決めて、作りたいものを考え、必要な技術を調べたり、周りの人に聞くといったより実践的な学びの場です。

参加者

大学1年生から3年生まで、デザイン科学科の学生が集まりました。
コンピュテーショナルデザインを聞いたことがない人、まだパソコンで3Dモデルを作ったことがない人、マウスを持っていない人からワークショップへ向けて自主学習でUnityを学習し始めた人まで、基本的にはデザインに興味があり、これから3Dでのデザインをはじめていこうという人が半分くらいでした。

課題

チームごとにテーマに沿ったVR空間をつくる課題を与えています。GELが 独自につくったダンジョンジェネレーターを使い、1人1人が各自空間をつくり、その空間同士をランダムにつなげていきます。 空間のテーマを共有し、個人ワークを組みあわえることでチームで1つの作品をつくります。


Rhino講習

初めてRhinoを使う学生たち

Rhino講習は、基本的なコマンドを教えて、できるだけ少ないコマンドで様々な形を作れるようにハンズオンで教えました。

  • Box

  • Sphere

  • Boolean

  • Polyline

  • Extrude

  • Explode

  • Scale1D

  • PlanerSrf

Solid/PolySurface/Surface

ソリッド、ポリサーフェス、サーフェスという基本的な用語を叩き込みます。サーフェスとは面、ポリサーフェスとは複数の面、閉じたサーフェスがソリッド。今回はソリッドで必ず作らないといけないルールを守るようにというところと、原点を中心になるように部屋のユニットをつくるようにというルールを与えています。
Unity側でプログラムを動かす際にこのルールに合わせないとうまく描写されなかったり、うまく繋がりません。

Unity講習

ダンジョンジェネレーターの説明と、アセットの作り方を説明しました。Rhinoで作ったモデルをUnityにインポートし、Prefab化します。

ダンジョンジェネレーターで生成したウォークスルー


FbxからコネクターをつけてPrefab化
Room/Start/Door/Closedの三種類のPrefabを用意する

無料アセットの読み込み方や、自分が作ったアセットをチームへ共有するためのアセット書き出しの方法を紹介しました。

ワークショップ内容説明動画。

成果物

各自で作った空間が自動でつながることで、ボタンを押すたびに同じテーマだけど少し異なるVRウォークスルーが生まれるようなシステムができました。

チームごとに様々な案が提出されました。

A : Dream

B : お祭り

C:おばけが住む世界へ迷い込む

D:小人の世界

F:サイバー

あ:異世界旅行


い:おもちゃ

感想

モデリング自体が初めてで、重たい作業をパソコンでしたことない方たちが多かったので、最初は成果物が出るか不安でしたが、チームワークとTAのアシストによって全てのチームが1人も脱落せずに、ワークショップを終えることができました。
最初は、難しすぎると呆然としていた学生さんたちも、実際に手を動かして自分が作った空間を歩き回って、チームの他の人たちがつくった案と自分の空間がつながると、自分の空間へのこだわりが出てくるようになり、それぞれ自分なりの作品を集中して作り始めました。
無料アセットを使ってオブジェクトを置いたり、マテリアルを貼って色を加えたり、アニメーションをつけたり、作ることでフィードバックがかかり、どんどんこんなことがやってみたいという内容があふれてきている姿をみるのが非常に楽しかったです。
何よりも「全然分からない!!」「初めてのものが多すぎる!!」と嘆いていた子たちが、サポートしながら作りあげることで、少しずつ「できる!!」という自信が満ちて頼もしい顔つきになるのを見て、作りたいものがあるとスキル習得は一番早いですし、チームワークだからこそ教えあいながら、刺激されながら学ぶワークショップの良さが最大限に生かされた講習だったと思います。


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