閲微草堂筆記(283)四年越しの天罰
巻八 四年越しの天罰
董曲江が言うことには、隣県に一人の寡婦がいた。
ある夏の夜に盗賊が窓をこじ開けて押し入り、眠っていた寡婦を闇に乗じて犯した。寡婦が目覚め、驚いて叫ぶと賊は走って逃げ去った。
寡婦は恥辱と憤怒のあまり病を患って死んだが、その賊の名はついに判明しなかった。
四年余りが過ぎた頃、突如、村人の李十が雷に撃たれて死んだ。
とある婦人が手を合わせ念仏を誦えながら言った。
「某婦人が恨みを雪いだんだねぇ。彼女が助けを呼んだ時、私はこの目で李十が塀から踊り出るところを見たんだが、奴の力が恐ろしくって、言うことができなかったんだよ。」
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