![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/146858565/rectangle_large_type_2_d81d07311d358a44860d4d28507d497b.jpg?width=1200)
閲微草堂筆記(275)天佑
巻七 天佑
同郷の閻勛はその妻が従弟と通じているのではないかと疑い、ついには銃を携えて行って従弟を撃ち殺すと、家に戻ってきて妻も殺そうとした。
刀をぶすりと妻の胸に突き立てたが、まるで鉄の石にでもあたったかのようにガッガッと音がして、とうとう傷つけることができなかった。
ある者は言った。
「これは鬼神が無実の罪で死ぬことを憐れんで、ひそかに加護を授けたのだ。」
しかしながら、無実の罪で死ぬ者は多いのに、何故鬼神はその全てに加護を授けないのか。これはこの妻が別に善行を為しており、それゆえにひそかに天の加護を授かったのであろう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?