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私にとっての灯(あか)りでありヒカリである風野灯織へ。[シャニマス]

灯織、お誕生日おめでとう。2021-22シーズンの担当への誕生日メッセージの最後は、やはり風野灯織しかいない。灯織への想いを書き切って、ひとまず完結としたい。灯織への感情は他の担当へのものとは少し趣が異なるが、他の担当同様特別な存在だ。昔の馴れ初めについて主に書こうと思う。

これまで出会ったものとは異質な青

ビジュアルを見たときの驚き

シャニマスを始める半年前、最初に選んだのが灯織だった。2018年5月1日、サービス開始1週間後の運命の出会いガシャではイルミネからしか選べなかった。誰が気になるかの判断基準は、最初の時点では見た目、セリフ、雰囲気、声ぐらいだろう。シャニマスの第一印象は、真ん中(真乃)が歴代の中でも特に可愛いなと思ったことだった。

ポテンシャルに期待して、見た目も好みだった真乃でもよかっただろう。だが、結局選んだのはイルミネのなかで一番顔が好みだった灯織である。千早・凛・静香と歴代でも青のキャラが好きだったので無難な選択といえる。綺麗系の顔がモロに好みで黒髪ロング、目元もクールで最高にタイプだった。ただ、”これまで出会った青”と比べると異質なものを灯織には感じた。

ひおちゃんのプロフ

プロフィールでまず思ったのが、「想像より小さいな」だった。歴代の青系キャラの3人はいずれも身長が162cm以上で、平均的な日本人女性より背が高い。真乃は155cmでめぐるは157cmなので、イルミネのなかでも灯織が一番背が小さい。灯織は自分にとって、既存の青キャラの「背が高くすらっとした美人」という固定観念を壊してくれたのだ。灯織は早生まれなので、同年代に比べて身体の成長が遅かったのかもしれない。

赤・青・黄と三人組のなかで、歴代ではいずれも青が一番背が高いが、イルミネはその逆なのがキャラクターデザインとして新しいと好印象だった。他のキャラなら、たとえば小宮果穂は小6なのにとても身長が高い。大崎甜花はアイマスにありがちな「普段は怠けているが実は天才キャラ」かと思いきやそうではないのも新しいと思った。灯織に限らず、シャニマスは既存のアイマスシリーズのお約束から外したキャラデザインが印象的だった。

メンバーカラーから感じた新しさ

深淵や強さを感じさせる灯織の深く濃い青

メンバーカラーもこれまでの青と異なる印象を受けた。灯織の青は、今までで触れてきたキャラクターのなかで最も濃く深い青だと思った(ここでは暗いではなく深いや濃いと表現したい)。これまで触れてきた青(たとえば歴代の青系3人)は、爽やかさや明るさを感じさせた。だが灯織の青はどこか深淵(奥深さ)を感じさせ、併せて強さをイメージさせる濃さだと思う。今思えば、アイドルになるという強い願いや、灯織の魅力の奥深さを、この青からは感じることができた。

名前に含まれる漢字から得た親近感

ひおちゃんのサイン(達筆)

名前からも既存の青系のキャラとは異なる印象を持った。風と灯の漢字である。同じ爽快感でも、青系キャラからは水や氷の印象が強かった自分にとっては新しかった。加えて、火部を持つ「灯」。漢字には詳しくないが、どうやら「燃えさかる火の意を表したが、俗に燈の意に用いる」とあるので、燈色やあかりより燃え上がる炎の意がまずあったようだ。

水や氷などクールなイメージが多い青系のキャラで、名前に火の意味を持つ漢字が使われているのも面白いと思った。名前から「燃え上がる何か」を感じたのかもしれない。情熱とか熱いものが好きなので、親近感を覚えたのだろう。まるで名前のなかで、風と火が共存する印象を受けて面白いなと当時思った

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「シャニマスのイラストは構図がおしゃれ」と当時話題になったイラスト

身長と名前以外は概ね既存の青系キャラと同じ印象で、真面目そうなのも好印象だった。特に「淡雪の戯れ」は、構図が素晴らしく当時も「シャニマスのイラストがお洒落!」と話題になった。

灯織の歌声はイルミネのなかでもやや低めだ。小さなその体から発せられる、まっすぐで力強い歌声は聴く人の背中を押してくれるだろう。スパークルイルミネーションの衣装を纏って歌う姿を見たとき、「この子は伸びるな」と確信した。小鳥のような可愛らしい歌声と、明るく元気な歌声を、土台から支えている灯織の力強い歌声に魅了された。

この歌声は、より力強くさらに上手くなるとこのとき思った

自分が嫌いであることへの共感

担当の中で特に身近に感じたキャラクター

ひおちゃんスマイル(美人)

W.I.N.G.序盤までで、綺麗系の美人、頭がよく真面目で努力家という、既存の担当と似た性質を持っていると感じた。歴代シリーズの担当はみんな真面目だし、天才系よりも努力して成長する方が好みだ。だが、自分にとって見た目が好み程度では心からは推せない。どれだけ顔が良くても、好きでいることを継続性できないからだ。フィクションの人も現実の人も同じように、外見はあくまで入り口であり、内面を好きになれるかが決定的な要因だと思う。では外見が好み程度だった灯織を別格の存在にした要因はなにか。

重要だったコミュは、W.I.N.G.の後半と「柔らかな微笑み」だ。自分は共感で人を選んだりするタイプではない。勿論、考え方や好き嫌いが似ていると馬が合うし気分はいい。だが、自分にとって新たな気づきや学びがある「違い」がなければ魅力的には映らない。これまでの担当にはそれを感じてきたし、前述の通り灯織にも感じた。真剣で、まじめで、ストイックで、常に準備を怠らない賢さなどは、もちろん自分にないものだ。でも、灯織には新しさだけではなく、どちらかといえば共感で惹かれた。

明確に自身が嫌いだった担当は、シャニマスでは灯織だけだと思う

灯織は自分自身を嫌いだった。担当には、ネガティヴな感情を多少なりとも持っていて、そんな自分を変えたいから努力しているキャラクターが多い傾向にある。その中でも、灯織は明確に自分が嫌いと言っているから強く印象に残った。なんでも真剣に受け取ってしまって冗談が通じにくいのも自分に似ていると思い、灯織を身近に感じたのだ。

哀れみではない共感と、相反する感情

灯織の苦しみに共感する一方、解せなさも併せ持った。美人で、一生懸命な努力家で、真面目で、料理上手で、ちょっと抜けているところも可愛くて、歌声も美しく、自分にない素晴らしいものをたくさん持つ灯織が、なぜ自身を嫌うのか。こんなに魅力的なのに、なぜそこまで自分を卑下するのか。

本当に欲しいものは人それぞれである

一口に自分が嫌いと言っても、好き同様さまざまな形の嫌いがある。灯織の場合は、どうやら他者と関わるのが下手(不器用)なのが理由だったようだ。Landing Pointでも掘り下げられたが、灯織は誰かを喜ばせたり笑顔にするのが好きだし、それが彼女の願いだと思う。灯織の本懐からすれば、他者との接し方が苦手なのはもっとも辛いことだっただろう。

灯織にとって、料理も誰かと繋がるためのものだった

これは断じて哀れみなんかではない。哀れみは相手を見下した感情だ。そんな歪んだ感情ではなく、「全く同じ苦しみは理解できないだろうけど、似たような苦しみならわかるかもしれない」という想いだった。自分を嫌いな気持ちはとてもよくわかる。一方で、それでも灯織にはそうではなくなってほしいと思った。

灯織に灯織自身を好きになって欲しかった

たった一つ灯織に願ったこと

自分を嫌いなのはとても辛いものだ。誰かを嫌いならその人との関わりを絶てばいいが、自分は誰かに代替できないし、否が応でも死ぬまで一緒にいなければいけない。自分を嫌いならば、自分を好きになるか、自分と世界との関係を絶つ(自決する)ぐらいしか対処しようがない。せめて嫌いでないまでに改善する必要があるだろう。

自分を好きになるのは簡単ではないと思う。長い時間がかかるだろうし、自分に厳しい人なら求める基準が高いから尚更難しいと思う。灯織は賢く自分に厳しいので、克服するのは簡単な作業ではなかったはずだ。だから、時間がかかっても良いから一歩ずつでも、せめて自分を嫌いでなくなって欲しかった。

自信がない性格は灯織に限らない。だが、「自分自身を大切にして、少しでも自分自身を好きになってほしい」とここまで思えたのは灯織だけだった。それが自分にとって灯織と他のキャラとの決定的な違いだろう。「この人を放っておけない」と強く思うようになった。これまで自分のパーソナルな部分と重なるので自己嫌悪について多くの文量を割いたが、灯織の物語において自分を嫌いである側面にはW.I.N.G.と「柔らかな微笑み」以降さほど文量は割かれていない。この後は明るい話題になると思う。

灯織の自己肯定感が高まる歓び

やりたいことを努力し続けたその先に、自分の願いがわかる

W.I.N.G.で優勝する頃には、灯織は最初と比べて随分と自分自身を尊重できるようになっていた。以降の物語でも、自分が大切にする「好き」の感情を探求したり、仲間達と切磋琢磨していく中で、アイドルとして、人としてより一層輝きを放つようになっていった。

担当の幸せを願うことが、「プロデュース」なのかもしれない。

私が灯織に惹かれたのは、自分が嫌いという暗い感情に単に共感したからではない。自分のことが大嫌いだった少女が、他者との関わりと自らの努力でもって、己を少しずつ肯定していくその美しい過程に強く惹かれたのだ。少しずつ自分を受け入れていく灯織を見ていると幸せな気持ちになれたからだ。これこそが、私にとって灯織の一番の魅力だと思う。

いまじゃなくても、いつかで十分なんだ
これ以上に嬉しい言葉はない

もう1つ、とても肝心なことがある。灯織を応援しても、私の人生が好転するわけではないし、私自身が何かを成し遂げたわけでもないということ。灯織が自身を嫌いでなくなっても、私はいまだに私自身が嫌いだ。それでも、灯織の歩んでいく道のりを見届けたかった。灯織のひたむきさをみていると、「自分も頑張らねば」と奮い立たせられたから。灯織が頑張る姿には元気をもらえるし、大きな喜びになった。

長く険しく、そして楽しい道はこれから先も続いていく

灯織は私にとっての灯(あか)りでありヒカリ

灯織の笑顔が放つ輝き

アイドルロードで確認できる表情の変化

シャニマスというコンテンツが時間を重ねるたびに、灯織の表情が多彩になっていく気がした。いろんな灯織を見れることがとても嬉しく、他のどのキャラクターよりも成長の過程に満足した。

ひおちゃんスマイル(柔)

初期のクールな微笑みも素晴らしかったが、今の柔らかい笑顔は灯織の感情がよりダイレクトに伝わってくる気がしていっそうキラキラ、魅力的に感じる。灯織がこのような満面の笑顔も見せてくれるようになったのは、283プロの仲間たち、特に真乃とめぐるのおかげだろう。彼女たちには本当に感謝している。

最初のpSR、今と比べて言い方がちょっとキツめかもしれない(かわいい)

昔と最新のコミュを交互に聴き比べると分かりやすいと思うが、初期のカードと比べて最近の灯織の声色はずいぶん高く弾むようになった。昔の声色も、落ち着きがあって知的な雰囲気で魅力的だが、今の声色は会話がテンポよく弾んでいく小気味良さがある。他者と喋ることに随分と慣れた印象を受ける。表情や口調も随分と柔らかくなった。でも、「昔の灯織より今の灯織のほうが魅力的になった」という言い方は絶対にしたくない。

2022年時点で最新のpSSR、言い方だけでなく表情も随分柔らかくなった(かわいい)

私にとっては、出会った頃からずっと魅力的で、過去の灯織も今の灯織も全部が好きだからだ。他者との関わり方・自分の気持ちの伝え方は柔らかくなり、世間一般でいう「上手くなった」のかもしれない。でも、自分の想いのアウトプットの仕方が不器用だっただけで、他者との繋がりを尊いと思ったり、他者への優しさといった灯織の本質的な魅力は今も昔も何も変わっていないはずだ(「変わったものと変わらないもの」はG.R.A.D.のテーマである)。だから、誰かと関わってキラキラ輝いている灯織は出会った頃からずっと私にとって眩しかった。過去も今も、そしてきっとこれからも。

「プロデュースの結果」とは、この笑顔を見れるかどうかで決まると思う

好きな漫画の名言で、「女の一番の化粧は笑顔」というセリフがある。それぐらい、私にとって女性が最も輝くのは笑ったときだと思う。「担当になると、他のキャラクターと笑顔の価値も見え方もまるで変わるようになる」「笑顔の輝きが他と別格になる」と、数ヶ月前にある友人が言っていた。

これには同意する。灯織が幸せそうに笑っていると、こちらまで幸せな気持ちになる。ここまで思い入れてしまうと、もう灯織を他のキャラクターと同じように扱うことはできなかった。「この人の歩む先を見てみたい」と思うと、一気に特別な存在になる傾向がある。単なる推しとは一線を画すようになり、次元が1つ上がり他とは違う存在に格上げされる。

灯りであると同時にヒカリである灯織

去年から続けてきたこのシリーズでは一貫して、自分にとってその担当がどのような存在か、その担当から何を学んだかなどを書いてきた。これまでも灯織から学んだことについて書いたが、彼女から貰った中で最も大きなものを書いて締めようと思う。灯織は、私にとって担当(推し)とはどんな存在かを明瞭にするきっかけをくれた。

そんなあなたをプロデュースしたいと、私も思ったんだよ。

私にとって担当アイドルとは、常に自分の先を進んでいる目標であり、先導者であり、ライバルである。追いかける目標であると同時に、いつも隣にいたい人であり、対等でありたい人であり、切磋琢磨して高めあいたい存在である。悲しんでいる顔は見たくないし、笑顔でいて欲しい。これは灯織だけでなく他の担当からも学んだことで、ここからが肝心だ。

貴女がこれから先笑顔でいられるか、それだけ考えれば私がすべきことはわかる。

これらに加えて、担当は私にとって灯台のような存在である。道に迷ったときには、灯台の方へ進めば良い。担当の本懐(願い)が何であるか、それに真摯に向き合い、それさえわかれば己のなすべきことは自ずとすぐわかるはずだ。平穏を壊す嵐がやってきても、一歩ずつでも灯りの方へ進めば良い。灯りは灯台のような働きもするが、同時に私の胸に灯った穏やかな火でもある。担当の笑顔や幸せそうにしている姿を見ると胸がぽかぽかするのだ。

そして担当アイドルは、私にとって光(ヒカリ)だ。灯りが担当から貰った穏やかな火ならば、ヒカリとは出会ったときから放つ輝きのことだ。このヒカリは闇の中でも輝く。私が暗い気分だとしても、ずっと遠くで担当が光り輝いている。才能や先天的なオーラではない。担当が笑顔でキラキラと輝いていれば、見ている人たちにもその輝きが伝搬されていく。灯りに比べ、目標として追いかけるイメージをこの言葉から感じる。

ヒカリはいつも輝いているわけではない。瞬きのように、ときに彼女たちが落ち込んだり伸び悩み、輝きを失ってしまうときもあるだろう。それでも、再び彼女たちの笑顔を見れると信じて前に進む。何物にも変え難いこの笑顔こそが、私にとってのヒカリなのかもしれない。担当とは、いつも近くにいてくれる灯りであると同時に、追いかけ続ける壮大なヒカリでもある。

誰もが誰かにとっての光(ヒカリ)なのかもしれない。

担当という概念を明瞭に言語化できたことに、特に灯織は大きく関与している。自分にとって担当アイドルとは何か、という問いに対してシンプルかつクリアに言語化できたのは、灯りという言葉を知れたからだ。他の担当にも等しく感謝しているが、思考をクリアにしてくれたのは灯織に他ならない。

この青い輝きは、これから先どんな景色を見せてくれるのだろう

担当に限らず283プロの皆には違う形で誰しもに伸び代があるだろうが、灯織からはアイドルとしての王道的な伸び代を感じた。誰かが輝いている姿から感銘を受けたことがきっかけで、努力して己を高めていき、そして自分が願って夢見た存在へと成長していく。

この女の子の発言は本質をついている。
私も大好きです。

やがて知らず知らずのうちに、自分自身がこれからの未来を生きる若人たちにとっての輝きになっている。そんなアイドルとしての王道が、灯織のG.R.A.D.では描かれたように思う。

人間の意志は、時間の流れとともに受け継がれていく
人の輝きは他者に伝搬されていく、それはアイドルに限らない。

Landing Pointもとても健気で可愛かった。まともな親であれば子供を嫌うわけがないのに、それを気にして一生懸命家族の役に立とうと努力する灯織が本当に愛らしかった。大好きな両親の役に立ちたいと、健気で懸命に生きる幼少期の灯織の姿を想像するだけで泣きそうになったものだ。

幼少期の姿を容易にイメージできたシーン

「スローモーション」を聴くたびに思う。随分前から、灯織は私にとっての灯りであり、ヒカリだったのだと。「なれるかな」「なれたらいいな」という歌詞は、ずっと前からそうなっていたのだと。これからもっと多くの人に灯織の輝きが届くことを期待して筆を置こうと思う。

私たちに翼はない。だが人は、歩み進むことはできる。

改めて、灯織、お誕生日おめでとう。あなたの一生懸命で愛らしい立ち振る舞いと、美しい歌声と、キラキラ輝いている笑顔をこれからも見届けられたら。灯織のペースで、スローモーションでいいから、これからも彼女の歩みを見守っていきたい。


今回をもって、このシリーズを一旦完結させていただきます。読んでくださった皆様をはじめ、アイマスシリーズ記事まとめのマガジンで私の記事を毎回取り上げてくださったnote公式様など、半年以上の間本当にありがとうございました。個々の記事とは別に、担当について考えたものを投稿しようと思います。引き続きよろしくお願いいたします。

本記事で使用されているゲーム内画像、動画はすべて©︎BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

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