俺の計画を狂わせた規格外の存在、七草にちか[シャニマス]
にちか、お誕生日おめでとう。いつも批評や考察ばかり書いているが、今回は久々のエッセイである。にちかの魅力も紹介するが、「私と七草にちか」についての文章であることを留意していただきたい。
界隈を観察していると、にちかのW.I.N.G.が実装された直後から「七草にちかをなんとしてでも不幸だと思いたい」心が荒み、歪み、捻くれた連中が界隈にかなりの人数いると分かった。この狂った界隈ついてはいい加減書きたいが、今日はにっちーの生誕祭なので暗い話は自重する。今回は、なぜ七草にちかが私にとって規格外で、計算外の存在かを書く。
打ち砕かれた三連覇の野望
私には各ユニットに1人ずつ担当と呼ぶにふさわしいキャラがいる。2年前のストレイライトが実装された時点で、「このユニットで一番推せるのは〇〇」と思うキャラがすでに4人いた。ストレイが実装されたとき「ストレイなら冬優子だな(※言うまでもなく、あさひも愛依も魅力的だが)」と優勝し、さらに翌年ノクチルで「ノクチルなら円香」と思って二連覇を成し遂げた。4年目に緑ユニットが登場するのは、ストレイ(赤)→ノクチル(青)と三原色が2色来た時点でわかっていたので、3ユニット目でも優勝し三連覇できるかが焦点だった。
冬優子と円香を推すと決めたのは、W.I.N.G.をやる以前の発表された瞬間だ。W.I.N.G.をプレイした後にそのキャラを魅力的だと感じるのは、例えるなら、出された料理を食べて「美味しい」と評価することと同義だと思う。これは誰にだってできるし、猿にでもできるだろう。誰にでもできないのは、調理中の状況などを見るだけで、口に入れる前にその料理が美味いかどうかを判断することだと思う。
シャニPもだが、現実のプロデューサーはルックスや雰囲気、最初の面接というごく僅かな情報だけで「この少女はアイドルとして成功できるか」を判断する(直感やこれまでの経験なども加味されるだろうが)。だからこそ最初に一眼見たときに、そのキャラのポテンシャルを判断できるかが、プロデューサーごっこをする上での自分にとっての楽しみの1つになっていた。
三年目まで、私の計画は順調だったはずだ。二年目に冬優子で優勝し、三年目に円香で二連覇を果たした自分にとって、三連覇は既定路線であった。どこか慢心していたのは否めない。結果的に三連覇とはならなかったが、SHHisに限っては実装から4ヶ月ほど経過したにも関わらず担当がいまだに決まっていない。それまでストレートに進み、ほぼ完璧だった私の計画を狂わせたのは一体何か。
SHHisの担当が決まらない原因1:領域外の女
2ndライブday2の告知で公開された"ビジュアル付きの新キャラ”の中で最も興味を持ったのは斑鳩ルカだった。見た目も綺麗系で、胸元も控えめで好みだった。ド派手な見た目の中にも、なぜか知性を感じた。荒々しい口調であるにも関わらず、品性がなさそうには思えなかった。
世界や風潮に対しての憤りは怒りと表現するのが無難な気がするが、天井社長1個人に執着しているのを見ると、怒りより憎しみと表現するのが妥当と感じる。怨念や呪いといった類のものだ。ルカに惹かれた理由は、綺麗系のルックスに加え、怒りを超えた憎しみとすら感じるその憤り・憎悪をなぜ持っているのか非常に興味深かったからだ。
ところで、自分の好きになるキャラクターの傾向としていくつか要素がある。まず外見は大まかにいうと次のような感じだ。
<外見的特徴>
・綺麗系、美人系の顔(可愛い系との共存可)
・身長は並〜高め(低すぎない)
・血液型はA型(ABでも可、Bなら尚良い)
・ヘアスタイルは長髪がいい
・胸元は控えめがいい
・脚が綺麗
・笑顔が魅力的
外見特徴でいうと、目元は可愛い系のおっとりしたタイプよりも綺麗なタイプの方が好きだ。あと、血液型はなぜかO型以外、特にA型のキャラを好きになる傾向がある(血液型別性格診断みたいな類は信じていないが)。これをみると、斑鳩ルカは全ての要素に該当している。
SHHisの担当が決まらない原因2:緋色の努力家
SHHisでいうと、初見で一番惹かれたのはいうまでもなく緋田美琴である。綺麗系の容姿で背が高めで、メンバーカラーが大好きな赤だ(正確には緋色)。W.I.N.G.をプレイして感じたのは、美琴は私の想像通りとても魅力のあるキャラだったこと。
尋常ではないほどの努力家であり、アイドルに誇りと情熱を持っている。マインドの持ち方として申し分ないどころか、アイドルに対して極めて真摯・ストイックである美琴に対してリスペクトしかない。そして冬優子や円香など他キャラ同様、私の想像を超えてきてくれた。
美琴は綺麗系の外見なのだが、思った以上に可愛らしい一面もある。笑顔も可愛らしく、オーディションで負けたときのしおらしい感じもまた魅力的だ。好んで敗北させたいとは全く思わないが、普段のクールでキラキラした感じとのギャップがたまらない。ここで、私が惹かれる内面的特徴についていくつか挙げてみたい。
<内面的特徴>
・頭がいい(勉学ができると尚良い)
・歌唱力が高い(これって内面か?)
・他人に優しい
・努力家であること(どちらかというと天才型より凡人型の方が好み)
・自分の信念や情熱、誇りを持っている
・運命などの理不尽、不条理に抗おうとする姿勢や精神を持っている
・笑顔に惹かれるかどうか(内面込みで)
・何かしらのギャップ萌えがある
ルックスは第一印象を決める上でとても重要だと思う。だが最後に決定打になるのは、外見ではなく内面で魅力を感じれるかだと思う。単に笑った顔が好きなのではなく、その人の本質的なバックグラウンドに踏まえた上で尚その人が笑っていることに幸せを感じるかが重要だ。同じぐらいの外見であれば性格がいい方を魅力的に思うだろう。内面的魅力は外見を容易く超越するとさえ思っている。
私にとって緋田美琴は全ての要素が該当している。ストイックに練習に打ち込むには計画が必要であり、自律していないといけない。その点で美琴は知的であると言えるし、情熱や誇りを持っているのは言うまでもない。笑った顔も可愛らしいし、困ったときのしおらしさもギャップがあって大変良い。
SHHisの担当が決まらない要因は、ルカがプレイアブルキャラになると(未練がましく無根拠に)信じていることと、美琴が魅力的であることだ。このように選択肢が豊富なのが原因だが、決定打に欠ける理由はまだある。申し訳ないが、今回の記事に限ってはルカも美琴も前座だ。さて、本題の彼女の話題に入ろうか。ここからは、スーパーにちにちタイムである。
SHHisの担当が決まらない原因3:想定外の少女
七草にちかの第一印象は、「自分にとって好きになるタイプのキャラではない」だった。にちかのルックスが、私にとってそれほど刺さるものではなかった。これまで述べてきた通り、私は綺麗系・美人系のルックスが好みであり、にちかはどちらかといえば可愛い系のルックスだと思うからだ。タレ目ではなくツリ目の方が好きだし、髪型も長い方が好みだ(最近は他作品で髪の毛が短めのキャラを魅力に思っているので、もはや評価軸といえないが)。そして血液型もO型だ(これは全然重要ではない)。
姉のはづきが天才肌であることと、外見が芹沢あさひに近い印象を受けたこと、美琴が天才タイプより努力家タイプであるだろうと予想したことから、第一印象ではにちかは天才タイプだと思っていた。今思えば、「ラッキーの時間は〜」の文章を読めばそうではないと予測できるはずなのだが、如何せん私は無能なので、冬優子や円香のときとは異なり、にちかのポテンシャルを測ることができなかった。
W.I.N.G.の道中(シーズン1、2あたり)では、性格の観点でも自分の推しにはなりそうにないと思っていた。生意気系のキャラは、なぜかそれほど惹かれない。自分に反抗的、高圧的であったり、小馬鹿にするキャラはむしろ好ましいのだが。少なくとも、外見的特徴やW.I.N.G.をやり終えるまでの時点では、私にとってにちかは好みのタイプではなかった。だが、W.I.N.G.を終了した時点でにちかへの印象は全て間違っていた。
初見で見抜けなかったにちかの凄まじいポテンシャル
にちかのW.I.N.G.を読んで、胸が熱くなった。W.I.N.G.を読み終えたとき、自分が間違いを犯したことに気づいた。冬優子や円香と違い、自分はにちかのポテンシャルを見極められなかったのだ。では、私が初見で見抜けなかったにちかの強みとは何か。
まず、にちかは天才肌のタイプではなかった。才能で輝くというより、コツコツと努力して己を高めていくアイドルだ。そして、アイドルに対して尋常ではない情熱を持っている。豊富な知識をもっており、筋もいいとW.I.N.G.のコミュではっきりと書かれており、シャニPにもそう言及されている。これはまともに日本語が読めればわかるはずだ。努力や工夫で頑張るタイプのキャラクターを贔屓にする自分にとっては、これは大きな魅力であった。
次に驚いたのは、高い歌唱力。美琴の歌がうまいのはSHHisのPVを見たときからわかっていたが、「OH MY GOD」を聴けば聴くほどにちかの歌唱力が自分にとって刺さっていると気づいた。「この子はここまで歌えるのか」と気づき、思わず唸ったことは今でも覚えている(最初に聴いたときわかれよ)。
普段は可愛らしい小動物のような声だが、アイドルとしての彼女はその個性を残しつつも、アルト調の力強さと技巧を感じさせる歌声だ。端的に言えば、アイドルのときのにちかの声はカッコいい。好きになるキャラクターの傾向として歌唱力が重要といったが、にちかにはそれが十分に当てはまっていた。これは「Color Days」の2番でのソロパートでも同様だ。
歌唱力だけではない。アイドルのときのにちかは(というかSHHisは)、なぜか長髪である。このヴィジュアルの突然変異はとても印象に残った。普段のにちかも小動物みたいで可愛らしいが、アイドルのときの彼女は唇の艶や視線の送り方など、どこか大人っぽさ(カッコよさ)を感じさせる。小難しいことを並べているが、要はギャップ萌えである。この刹那的な革命は、私にとってとても魅力に思えてグッと心を掴まれた。次のような瞬間も、特にお気に入りだ。
お次はトーク力の高さである。「ノー・カラット」でも言及されていたが、にちかは喋らせると面白い。知らず知らずのうちにコミュを読むたびに、生意気だと思っていたにちかには、茶目っ気があり等身大の少女の素朴さも相まって親近感を勝手に覚えるようになった。特に、「ヴぇりべりいかシたサマー」の1つ目のコミュで「待ってくれ!・・・・・・ムキムキにちか」の選択肢を選んだときのにちかの反応が特に気に入っている。
見ている人を幸せにするにちかの笑顔
決定的だった要素の1つが、W.I.N.G.を完遂する前後で大幅に評価が変わっていることからわかるように、彼女の生き様である。運命に対して抗っていくその姿勢に大変惹かれ、リスペクトした。彼女のこれまでの人生の中では、辛く悲しい出来事があったはずで、アイドルとして生きていく彼女の道の先にはこれからも過酷な試練が待っているだろう(これはにちかに限らないが)。
にちかのコミュを読んで、「そうだ、俺も戦わないといけないんだ」と改めて感じさせられた。特定の誰かよりも、まずは普段の自分自身とである。怠けようとする自分や、悪い自分など。そして、なんのために戦うのかもにちかのコミュを読んで再確認できた。もう苦しまなくて済むようにという後ろ向きな気持ちではなく、笑うために戦うのだということを。
特定のキャラの主義や思想を否定したいわけではないが、幸せとは一時的な状態でしかないと常々思っている。アニメやドラマなどのフィクションのように、「物語の最期で主人公たちはいつまでも幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし」とならないのが人生でありリアルだと思うからだ。幸せになったあとも、人生は続いていく。命が途絶えるまで、幸せかどうかの状態とは無関係に。そして幸せとは、ある日突然失われてしまう。それは、たとえば大切な人の死によって。
これは推測だが、にちかは幸せが突然失われることを感覚的にわかっているのではないだろうか。だからこそ、にちかには幸せになって欲しいと思っている。正確には、幸せである状態が可能な限りずっと続いて欲しい。にちかが不安そうにしていたり、悲しそうな表情をしてるとこっちまでとても悲しい気持ちになってくる。そんな顔しないでくれよと強く思う。
こんな辛そうな顔なんか見たくないし、願わくばずっと笑っていて欲しいといつも思っている。
これまでごちゃごちゃと理由っぽいことを並べてきたものの、結局のところ一番決定的だったのはにちかの笑顔が心底可愛かったことだ。これが私にとって一番インパクトがあって、衝撃的だった。笑ったときのにちかは、本当に可愛い。特にお気に入りなのが、W.I.N.G.のオーディションで勝利したときの笑顔だ。
「やったぁ・・・!」と心から嬉しそうに言うときの声色と笑顔が本当に大好きで、このシーンは飛ばさず見ているくらい気に入っている。この笑顔を見ると、「勝ててよかったな、にちか」「次のオーディションもにちかが笑えるといいな」と思えるのだ。「にちかにはずっと笑っていてほしい」と。
それ以外の何気ない日常シーンでも、にちかが楽しそうにしているとこっちまで幸せな気持ちになる。にちかの笑顔は、みている人を幸せな気持ちにすると思う。笑顔で誰かを幸せにできる時点で、にちかにはアイドルとしての才能があると私は強く思う。
ぼくのわたしの七草にちかムキムキ計画
以上が4年目にして三連覇を逃した私の敗因であり、七草にちかが私にとっていかに計算外・規格外の存在であったかについて述べた。私にとってのこれまでの定石を破壊してきたにちかにとても感動している。七草にちかは、いまだに私の計算を狂わせ続け、そのどうしようもないほど可愛い笑顔で私を惑わせ続ける怪物である。
W.I.N.G.を見終わって「俺がにちかを幸せにする」と思えるほど魅力的だとわかり、無能な自分ではこの子のポテンシャルや才能を見抜けなかったことに気づいたわけだ。自分の予想を大きく裏切って超えてきたからこそ、七草にちかは自分にとってとても印象的なキャラクターになった。私にとって番狂わせ、ジョーカー、ダークホースの名に相応しい彼女のこれからの活躍に期待している。
だらだらと書いてきたが、結局言いたかったのは「にちかの笑顔はマジで可愛い」だけのことである。せいぜい自分にできるのは、にちかを見習って、半年前から言い訳をしてずっとサボっている運動の習慣を取り戻すことなどだろう。七草にちかムキムキ計画に倣って、私もにちかと同じようにムキムキを目指してみようと思う。
この長文を読んで、にちかって可愛いなと思ってくれる人が1人でもいれば満足である。その人がシャニマスをやったことがなくて、シャニマスをやってみようと思ってくれたら最高だ。ぜひ七草にちかをプロデュースしてみてほしい。そして、ムキムキになっていただきたい。
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